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「機動戦士ガンダム 水星の魔女」6話感想 very easyではドラマは生まれない

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もう少しゆるふわ学園生活が続くと思っていたのですがまさかの一人目の犠牲者エランくん。割と早い離脱者が出るのかと思いきや、学園にいたエランは影武者だったようなので次のエランが現れてスレッタにデートをすっぽかすことを問い詰められても「私は3人目だから」みたいなセリフを吐き捨てるのでしょうか。

あと愛想を尽かされて寮を追い出されたグエルくん。OPの決闘委員会のシーンで最前列に居続けることになるとジョークでしかないです。Twitterでキャストとリンクする楽しいキャンプ生活の始まりとなりましたが、まあ一騒動あって地球寮に転がりこむのでしょう。転がり込むといえばミオリネもいつのまにか地球寮に居座るようになってすっかり馴染んでしまっています。

前回の感想でやりたいことがあってなんだかんだで言いたいことも言うスレッタが、SNSが普及した人間関係の中で自分の好きなこと・いいたいことがいえずやりたいことが見つからないティーンエイジャーが共感できるのかということについて触れましたが、スレッタともう一人の主人公であるミオリネも言いたいことをはっきりと言うキャラです。ただスレッタと比べて決定的に違う点は自分の人生を生きていないことです。地球に行くという目的はあるものの行けない理由を親のせいにしていて、本当に行きたいのであれば親の庇護を一切断ち切って自分の力で生活し資金をためて行けばいいのに、それもせずに親の決めた婚約の決まりに従って親の金で学園生活を送っています。そんな親の敷いたレールの上を走っているだけの身分で理事長室を自室にしてやったなど反抗する態度だけ見せているというのは滑稽そのものです。まあアスティカシア高等専門学園はベネリットグループ傘下の企業推薦が条件らしいので学費を奨学金で払っている生徒はいないでしょうけど。

そういう視点から見ると親の金で学生生活を送り匿名のネットだけでは本音が言える現代のティーンエイジャーからすればスレッタよりミオリネのほうが共感できるのではないでしょうか。ただスレッタもミオリネもエランのいう「持っている側」なので本当に共感できるのはエランのほうだったのかもしれませんが。

それにしても今回の『推進機がない→「作ろうか」→できました』はあまりにも雑でしょう。ニカは優秀なメカニックという設定らしいのですがそれを証明する過程がないのでは説得力0です。大変ながらもあれこれ工夫してその中で寮生とのドラマが生まれるからこそ人間関係に重みができてくるのでしょう。今のところいつのまにかスレッタとミオリネが寮に馴染んでいるのもドラマがなかったので違和感しか感じませんし、エランが死んでも特に重みも感じません。もしかして推進機がいきなり出来上がるのってジオンの残光のゼフィランサスがフルバーニアンになる流れのオマージュでしょうか。あれもOVAではあったコウとケリィのドラマが省かれたことで、アナハイムの人が勝手にやってくれてあっという間に出来上がりますからね。これもガンダムの否定なのでしょうか。だとすると駄目なことをあえてやって駄目だといわせるのはあまりにもナンセンスでは。

次回の水星の魔女ですが7話にして総集編が放送されました。プロローグを入れれば第8回になるわけですが正月休みにしては早すぎるしやけに中途半端なタイミングですね。内容としては本編出演キャストにより新規ナレーションにより進められたわけですがキャラクターがこれまでの話を振り返りみたいな内輪ノリの雰囲気ってすごく苦手なんですよね。そういう途中参加組に優しい番組はいつでも見れるYouTubeでやればいいのにと思ったらYouTubeでも振り返りスペシャルをやるようでなんの意味があるのでしょうか。と思っていたらニカを演じている宮本侑芽さんが体調不良で一時休養されるとのことでそれも関係しているのかもしれません。制限を設けながら活動を続けていくとのことですが、焦らずに体調を回復して頂きたいと思います。

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