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【悲報】ベテラン男性声楽家さん、論争相手の女性を更年期イジリしてしまう
年末恒例、ボイストレーナー黒歴史シリーズ。実は今回の記事は、4年前の全く炎上もしなかったネタである。当時はあくまで「ちゃん付け」だけにフォーカスしてブログ記事を書いたのみだった。当事者の二人が別にどちらも有名人ではないので、ネット上でも別に面識もないし、何より話題性がないなあと名前も出さなかった。
だが、その後2021年からボイストレーナーの失言もこのnoteで記事にするようになったので、当時の見過ごしと今のスタンスは噛み合っていない。よって公平を期すために取り上げる。誰も取り上げないので。
今回はこの人、市村宏(音楽活動は「ヒロシ市村」名義)氏。
那実ちゃんは音大 or 非音大などと一言も書いてないですよね。
— Lord Luther-Hiroshi Ichimura@『美しき水車小屋の娘』2025.3.22 (@luther_ichimura) September 12, 2020
「専門教育」と言っておられますよ。
文章を良く読みましょう皆様。
上記記事でも触れた若い後輩(?)女性への「下の名前+ちゃん付け」もキモいのだが(姓+ちゃん付けならまだわかる)、本命は以下の問題発言。論争相手(ベテランの音楽家女性)と物別れに終わった後の一言であり、何か言ってやりたくなってしまったのだろうが、本当にひどい(念のため調べたが、その後謝罪した形跡もない)。今は非公開になったが、いいねをつけてる14人もヤバい(単なるファンならまだしも、同業者もいると思われる。論争擁護の82いいねからはだいぶ減っているとはいえ)。
…で、ちょっと思った。
— Lord Luther-Hiroshi Ichimura@『美しき水車小屋の娘』2025.3.22 (@luther_ichimura) September 13, 2020
…更年期障害ではないのか?
市村氏は還暦も超えた年配なので世代もあっただろうが、それだけに権力を持ってて危険な存在であり、より批判すべき対象だった。当時、Twitterでの批判に留めた(当時の私は鍵垢で、そこまでの元気がなかった)ことは間違っていた。多少忖度したというか、この件はボイストレーナー界隈の自浄作用に任せようという気持ちもあった。しかし当時も批判的な人もいたが、一切本人にダメージはなく終わった。今はそういう忖度が一切なくなったし、孤立状態にも慣れたというか割り切れている。ある意味で、そういった独立意識のきっかけの事件だったとも言える。
当時の詳しい様子はここを(発端となった論争はさらに前日から)。論争について短くまとめると「音楽の専門教育を受けてない人間が指導をするなvsそんなの関係ない」論争だった。私は後者を支持したが、その立場と今回の市村氏批判は全く関係がないことは念のため補足しておく。
更年期イジリ、というのは2018年とろサーモン・久保田とスーパーマラドーナ・武智がM-1審査員であった上沼恵美子を批判し、その勢いで出てしまった失言が、ものすごく炎上した。久保田は今でもバラエティ番組などでいじられたりしている。
なのでやはり、それと同じことを公言した以上これは事件なのだ。さらに言うと「若者が中高年をバカにする」という構図でもなく、自身もいい年齢なのに……というのも市村氏の残念な点。つまりこれはブーメランにもなりえる、「男性の更年期障害」は当時はあまり話題でなかったとはいえ(アイキャッチに使った「いらすとや」も、ちゃんと男性版のイラストもある)。
この市村氏、前回批判した櫻井氏のようにたまに好意的RTが回ってくる人物なのだが、こんな風に普段は「いいこと」を言っている。別に元からクズキャラだったら許されるというわけでもないが、このギャップはちょっと怖い。同じ2020年のツイート。
あの当時、両親も担任も、いじめられた私に非がある、と言って譲らなかった。
— Lord Luther-Hiroshi Ichimura@『美しき水車小屋の娘』2025.3.22 (@luther_ichimura) March 28, 2020
私は、泣く泣くいじめ側に謝罪をし、仲直りを「お願い」させられた。
弱いものが悪い、そんな風潮が当時にはあった。
私は、悔し涙をボロボロこぼしながら、「大人になったら、人を守れる人間になろう」と思った。⇨ https://t.co/KdIamf3JLl
残念ながら音大というところは、この手の「男女差別的な構造がある」と女子は覚悟して通うべきものなのかもしれない(音楽家になりたい場合、ほかに手段がないので)。今回市村氏が擁護した女性のように若いうちはいいが、歳を取ったら、あるいは敵対関係になった時に悲惨な目に遭う。畑は違うがクラシック音楽界も「芸能」の世界、何度でも繰り返すが、横行する「ちゃん付け」(前回批判した櫻井氏も過去にTwitterでやっていた(おそらく現在は削除)し、全く別人の私が偶然行ったクラシックコンサートでもあった)にしても芸能界はやはりおかしい。一言で言うと「公」の意識がない。内輪のノリのままライブをし、Twitterで書いてしまっている。「著名人の(Twitterなどで可視化された)本音や生態を見てしまうとがっかり」は現代のあるある、それでもネットで見る程度なら実害はないが、いざ自分が接するとなったら……ちょっと怖い。
これまでやってきたボイストレーナーの失言シリーズ、まとめると、
・ボイストレーナー(や音楽家)は狭い世界で生きてきたので常識や社会性がなく、仲間内での自浄作用もない
・批判対象個人が世間的に有名でもないので炎上もしない(おそらく私の批判も届いてすらいない)、マイナーな業界批判もほぼ注目されない
という構造がある。刑事事件にでもならない限りは、ずっとこのままだろう。クラシック音楽界は「女性だけ肩出しドレス」とかたまにフェミニズムから批判されるが、それもボヤ程度。
とはいえ失言や黒歴史は、今後も取り上げていきたい。それはもちろん、ボイトレ業界ひいては音楽業界をよいものにするためだ。これから習う人のためでもある。決して、「習う気をなくさせる」ことが目的ではない。素晴らしいトレーナーはいるので、キラキラツイートに騙されず、しっかりと吟味しましょう。
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