ボイトレブログ探偵
以前、とあるボイトレブログについて、以下の記事で言及しました。
私が広告収益ブログをやらない理由 - うたうポリゴン (hatenablog.jp)
この時の本題はボイトレではなかったので、noteではなくブログにしたのでした。で、今回このcrazy-shout氏(管理人名が何度か変わっているのでこう呼びます)の、現在のプロフ記事がちょっと興味深かったので分析してみます。
マイクを握るとみんな笑いました。でも高い声で歌い始めると――! (crazy-shout.com)
後半のボイトレの内容部分ではなく、前半の、よくあるボイトレ経歴・体験談です。「ボイトレスクール(チェーン系?)に1年通ったがうまくいかなかった」という話のあと。ごく短い部分なので引用すると
この時のヒントをきっかけに練習→うまくなったというストーリーになっています。このブログ、何度かリニューアルされ管理人名も変わっています(実際に持ち主が入れ替わっているかは断定できませんが)。それもあってこの体験談は疑わしいです。なぜか。
「ボイストレーナーのN氏」とは誰なのでしょう、なぜ匿名なのでしょうか。ブログが10年以上続いていることから、このエピソードは10年以上前の話かもしれません。しかし、イマドキのボイストレーナーでネットを全く使わない人も珍しい。アドバイスに効果があった、いわば恩人なのだから名前とリンクくらい貼るのが普通でしょう。現在は連絡が取れない状態、またはいきなりメールするのはちょっと……で無許可であっても、好意的な言及なのだから何も問題はないはずです。さらに言うと、アドバイスの答え合わせ的にその後レッスンを一度くらい受けてみてもよさそうなものです。
このボイトレブログはもうだいぶ古い(2008年)DAISAKU本推しです。逆に、不自然なほどにDAISAKU本以外の情報がないです。本人もしくは近しい人が、副業的に運営しているのではないかと疑えるほどです(音源があるので、そこは別人だとしても)。
また、「レッスンを受けてはいないが二人で食事をした」とはどういう関係なのでしょう(ビジネスとして受けた発声相談?)。なぜこのようなややこしい書き方をするのか。実際にそうだとしても、エピソードなのだからシンプルに「レッスン時の会話」でもいいところです。食事しただけなので「師匠というほどではない、疎遠な関係」という距離感を演出したいのだと思われます。
なぜか。それはN氏が実在しないからです。そう考えると全ての辻褄が合うのです。DAISAKU本一辺倒だと信用されにくいから、他のトレーナーのエピソードも入れておこうという考えがあった。
おそらくこのブログ主であるcrazy-shout氏は、ボイトレレッスンなど一度も受けたことがないのではないのでしょうか。しかし、「DAISAKU本だけでうまくいった」では説得力がないというか共感されないのでこういう記事になった。あるいは、N氏とはDAISAKU氏のことで、「レッスンも本もDAISAKUしか知らない」では、これも説得力がないので別人ということにした。
つまり「N氏=架空またはDAISAKU氏」であるという分析ができます。これはあくまで推理であり、証拠はないです。crazy-shout氏から反論があればもちろん撤回します。しかし、現在「お問い合わせ」ページがリンク切れになっているように、このブログは単に広告収益のためにやっていて他人と関わる気はないように見えます(以前はTwitter垢もあったのですが消えました)。
N氏が「現在は廃業したトレーナー」ということもありえます。しかしそれなら、記事にそう書くはずです。「元トレーナー」や「当時はトレーナーをやっていた」と一言でいい。それに、トレーナーは辞めてもN氏が音楽活動などを現在やっていれば、やはり名前を出してリンクくらい貼るのが普通でしょう。
今回の記事はボイトレ情報・知識では全くありませんが、普段私はこういう目線でボイトレ情報記事を読んでいるというテクニックの紹介でした。