のどミストと睡眠と酒の話
ボイトレ評論家でありながら、万人向けな喉のケアの記事がそういえばなかったなと。なぜ今まで存在しなかったというと、弱いから、得意ではないから。
私は喉を酷使するほど練習もしないし、音楽活動もしていないからだ。結果的に、超安全第一になっている。とはいえ、実体験を踏まえケアについて書くことはあった。
結論から言うと喉のケアについては蒸気が一番で、スチーム器具は色々あるが「のどミスト」が断然おすすめ。
のどミストに関しては木田さんの記事や公式を参照。私のTwilogはこちら、もう3年近くも愛用している。
・縦長の土台が小さい形状なのでよく倒れる
・徐々に出力低下するので、電池切れがわかりづらい
という点はイマイチだが、それ以外は褒めるところしかない。既に愛用のスチーム器具があるなら家ではそれでいいが、携帯用としてオススメ。
ここまではおさらい、今回の本題はここから。
またしても木田さんの記事だが、まさにその通りで人間睡眠が第一である。特に男性の場合、歳を取って声が劣化するのは慢性的不調が大きい。
不安を煽るわけではないが10代から20代前半のボーカリストよ、30超えたら今までと同じ睡眠が取れると思ったら大間違いだぞ。寝具にこだわったり、健康マニアになるしかないのだ。質を量でカバーするという力技もあるが、一気に寝られなくなるので厳しい。
オッサンになると、二度寝三度寝などそう簡単にできるものではないのだ。なので昼寝ができるとよい。私も休日はよく昼寝するというか、眠気を最優先し何時でも寝たい時に寝るようにしている(朝はそこそこの時間でどうしても目が覚めてしまう)。
私は合法的に酒を飲んでもう15年くらい、実はボイトレより飲酒の歴史の方が長いのである。そのキャリアを活かして、ボーカリストと酒との付き合い方を書いてみたい。プロ歌手ではケアを第一に考え、普段は一切飲まないという人もいる。まことに頭が下がる思いではあるが、この記事はその道を選ばないハードボイルドな男向けに書く(健康マニアなハードボイルドがいるかというツッコミは受け付けない)。
酒は飲みたいが、声帯へのダメージは嫌だ—この矛盾した要求を満たすにはどうすればよいか。
まず前提として、酒にもチェイサーと言われるように普段から水をこまめに飲むことは大切。私は2リットルペットボトルの水(とグラス)を部屋(居間兼寝室)に置いている。
もちろん水分補給は麦茶などでもいいのだが、「部屋に置きっぱなしにできる」のは水しかないので水を推奨。「冷蔵庫まで取りに行く」というアクションが水分補給を妨げていることに最近気付いた。はいこれ、シンプルすぎるけど重要ですよ!
酒については以下にまとめた。
・物理的に時間を稼ぐ。すなわち、早い時間に飲む。お店では19時までのハッピーアワーから飲み始めるようにし、家飲みでもなるべく21時までに切り上げる
・寝酒は禁止。風呂上がりに飲みたくなってしまう人は、風呂に早く入る
・声帯へのダメージについては酒量それ自体よりも、飲んだ状態で喋るのがよくないので飲み会などが要注意
・「飲んだら蒸気」の徹底。ここでものどミストがおすすめ。翌朝よりも、寝る前にやっておくとダメージを軽減できる
・酒の種類についてはビール、日本酒、ワインなどの発酵酒は酔いが残りやすい。これらの酒が好きな人は、大事な日の前は違う酒にするとよい
・酒とは酒量だけで酔っ払うのではなく、相性その他により悪酔いする酒というものがある。大事な日の前は初物の缶チューハイなどに絶対手を出してはいけない
・飲みすぎ防止の観点から、ビールの箱買いなどまとめ買いの禁止。酒にコスパを求めてはいけない。ボトル酒も複数はやめよう。自宅がバーになったらもうおしまいである
・誘惑がひどいので、用事がなければコンビニには近寄らない
出ました、これぞボーカリストのためのすごいライフハック。もとい酒ハック。キャプテン翼風に言うと、酒は友達。メンタルのためには酒が必要。なので酒との付き合い方を学び、適切な関係を維持しながら、歌を歌おう(アル中乙というツッコミは受け付けない)。
2021.3追記:後継機についてはこの記事。