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NO MUSIC NO LIFE Vol.2「どうでもいい、流れるままに」
音楽好きさんに好きな曲、音楽に影響された人生などを語ってもらうNO MUSIC NO LIFE企画2回目。
前回のVol.1はこちら。
今回のゲストはどあさん。どあさんは、ポルノグラフィティが大好きでギターの弾き語りをしている。私もポルノが大好きでどあさんにリクエストして弾いてもらったのがこちら。
音楽はいつから?
どあさんは生まれた時から音楽が家にあり、音楽に囲まれた暮らしだった。お母さんがバンドをやっていて、X JAPANのメイクをしてギターを弾いていた。お母さんはhideが好きでhideモデルのギターがいくつか家にあった。どあさんは20代だがお母さんの影響でX JAPAN、hide、THE YELLOW MONKEYが好き。
5人兄弟の末っ子でお兄さん、お姉さん達が聞いていた音楽にも影響を受ける。楽器や機材なども家に色々あって、兄弟達もギターをやっていて、どあさんがギター少年になるのは必然のような環境だった。
どあさんにとって音楽とは?
「小さい時から当たり前のようにただそこにあるもの。」
また、音楽はどあさんにとって原動力。特にポルノは、
「ダメな僕を動かしてくれるひねくれた応援歌」
「音楽は楽しいからやってる。」
初めてのポルノグラフィティ
どあさんがポルノを知ったのは小5の時。Mステで、デビュー10周年で「アポロ」を歌っているのを見て物凄くカッコイイ!と衝撃を受けた。
初めて買ったポルノのアルバムは9枚目の「PANORAMA PORNO」。
私は7枚目のアルバム「ポルノグラフィティ」まで買い続け聴いていた。入れ違いのような感じか。
どあさんから私へ質問。「ポルノのどういうところが好きですか?」
「初めて聞いたポルノの曲がサウダージで、失恋の歌を今まで沢山聞いてきたけど、ここまでの心情を見事に女目線で表現した歌詞はなく感嘆、驚愕して。今までの歌はなんだったのって。それを好みの曲調で歌い上げていてやられました。」
自分にとって今までいなかった良き理解者、共感者、代弁者、応援者、メッセンジャーだったのだろう。
小規模な敗北
どあさんは中高生の時に友達とコピーバンドをやっていて、当時は「ギターが出来る、上手く弾ける。」というアイデンティティで生きていた。
高校生の時に、ギターの技術もライブ経験も長けている超大物新入生が入って来る。アイデンティティ=能力で生きている者にとって、自分を揺るがすとても脅威的な存在だ。大抵の人は耐えられなく嫉妬したり、排除しようとしたり、立場を守ろうとしがちだが、どあさんは彼を潰すこともなくリスペクトし、一緒にバンド活動をする
「小学生の時にやっていたサッカーで小規模な敗北を繰り返し無気力化して、色んなことがどうでもよくなってきたんです。嫉妬という強い感情がなく、ただ傍観している。それゆえに嫉妬という強い感情に憧れる。」というどあさん。
致命的な傷を避け のらりくらり
自分を守るのはそういうことだ
どあ「ポルノ曲はラテン調やアニソンなど明るいイメージが強いが、『小規模な敗北』という曲が好きです。」
一旦肯定してまた歩き出そうや。認めるのは辛い、受け入れるのは辛い、抗っても変わらない、始まらない。一旦受け止めろ。しょうがない。それでいいと納得して諦める諦め戦略。
大規模に負けたいどあさん。
どあ「小規模に負けちゃえば動じない。失敗を重ねていけ。」
小さな死の連続なのかな?
どあ「プライドが高いからこそ、どうでもいいという逃げ。弱みを出して弱いをやりたいんです。弱い自分を出す『強さ』を。」
ポルノはひねくれている
どあ「ポルノは実はひねくれているイメージがあるんです。」
まあ、デビュー曲からひねくれている曲「アポロ」だったものね。
僕らの生まれてくるもっともっと前にはもう
アポロ計画はスタートしていたんだろ?
本気で月へ行こうって考えたんだろうね
なんだか愛の理想みたいだね
どあ「ポルノはポケモン映画の主題歌『ブレス』を歌ってるのですが、こういう子ども向けの歌って普通はわかりやすいストレートなポジティブな歌詞にするじゃないですか。でもポルノはそうじゃないんですよね。」
歌詞を見るとネガティブに見えてポジティブでの両方あっての全体でプラマイ中立にしてる?!また肯定も否定もせずそのままでいいと。わかりやすい良いことの押し付けの頑張れソングではない。陰陽?全部在る?確かにストレートではないが、あえてこう書くことで最高の応援歌になっている。凄くいい曲なのに、ひ、ひねくれているぜ、ポルノ。
どあ「『ポルノグラフィティ』という名前が不利なバンド名なのにあえてつけているというひねくれ。某TV局では名前的に敬遠されがちだったようで。」
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玉といえば、ポルノには昔Tamaというベーシストのメンバーがおってな。本名は白玉さんで旧芸名が玉とシラタマ。不仲とかではなく、「自身の追求」理由で2004年に脱退。ポルノとはまた違う曲調の音楽でソロ活動をしていると。
後日談で「先日のポルノ因島ライブでは『Tama がいたからここまでやってこれた。』とMCで言ってました!」と、どあさん。
音楽性の違いで解散、脱退というのは建前で大抵の理由は金と女というのはよく聞く話だけど、「本当に純粋に音楽性の違いだったんだ?!」とMC&リスナー達全員驚くw
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ひねくれて白いTama作曲のダークポルノ曲貼っておきます。「おいきなさい」
「ポルノのひねくれているところがスラム民(所属の読書サークルメンバー)に刺さるのでは?」と、どあさん。それを言うどあさんもひねくれていれるのですよね?
大きな爆弾
自由、放置、放任されて育ったというどあさん。お兄さん達が面倒見てたわけでもない。放任されていてもグレずに好青年に育った。
どあ「ただ流れていってるだけです。。」
フロー。ガッツリコミットとは真逆。どこに流れていくのか?自然体のどあさん。
どあ「20歳から余生、抗ったことはない。『大きな爆弾が欲しいマン』という爆弾を抱えてる。」
ぶつけられる場所、受け止めてくれる場所が必要なのでは?
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どあ「そういうのはポルノが既にやっている、歌ってるんで。。」
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どあ「どうでもいいからそもそも言いたいことがない。テレビの視聴者みたいな感じにこの世界、物事を見ています。」
リスナー「?!?!?!」
どあさんの「どうでもいい Never Mind」(ニルヴァーナ浮かぶよね)、「大きな爆弾」、「フロー 流れるまま」の歌を聞いてみたいなあ。
どうでもよくない、色々言いたくなってしまうことで人は苦悩しがちだけど、どあさんはそれらに飲み込まれず達観の境地に?!
リスナー「嫌いなものはないの?」「食べ物とかは?」
どあ「嫌いなものはない」
全てを受け入れるどあ菩薩。さすがですね。
最後に歌いたい歌、弾きたい曲は?
特にない。
自分の葬式に流したい曲は?
特にない。
死ぬ前にひとこと
特にない。最後もない。何もない。
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悟り世代のどあさんらしい?!答えでした。この歌のことを言っているのではないのですが藤井風の「特にない」を貼っておきますね。
特にない望みなどない わたし期待せずに歩く
特にない 願いなどない わたし身を任してる
どうでもいい、流れるままに。
お仕舞い☺️
どあさん後記
トーク終了後にどうぞとこの曲を置き何故この曲なのか語るどあさん。
僕にとって、大抵のことはどうでもよくて、ただ流れているだけ。『何事にも動じない』と言えば聞こえはいいですが、小規模な敗北を繰り返してきたことで、心を動かすエネルギーがすっかりスポイルされてしまっただけなんですよね。
僕を置き去りにして 世界は知らぬ間に廻っている
こうなれば肚を決めてどっしりと行くしかない
ダイスを振ってみても1しか出ない今を嘆くな
1000回振り続けりゃ1000マス進んでいるんだ
そのエネルギーや『大きな爆弾』を取り戻したい気持ちはあって、そのためには1しか出ないサイコロを振り続けなきゃいけない。この部屋(生きる部屋)のテーマに引き付けると、それこそが『生きる』ことなんだろうなと思います。