気になっていた生活音に終止符を。
ご近所の生活音について、実は引越してきてからずっと困っていた。
集合住宅であれば、管理会社からお手紙を入れてもらうなど手立てはある。
しかし、我が家は戸建て。
解決策といったら、何かしらの防音効果のあるものを備える。または、こちらが我慢する。
実はどちらもすでに行なっていた。
けれど、もう限界かもしれない。
だいたい寝室にいる就寝時間と起床前にその生活音が聞こえてくる。眠る時は耳栓を。朝の起床前は諦める。
10年前から睡眠障害になり、服薬しないと眠れなくなってしまった。それから薬は減ったり増えたりしながら、わたしの生活に無くてはならないものになっている。今回の休職のタイミングで睡眠に難が出てしまい、薬を変更することになった。その新たな薬に体が慣れるまで、また日にちを要する。
ただでさえ睡眠が取れていなくて、毎日眠気との戦い。それに加えてご近所の生活音。
そんな悩みを抱えている時に読んだ益田ミリさんの『東京あたふた族』に目から鱗のページがあった。「上の部屋のひと」から一部抜粋する。
こんなにスマートに困っていることを相手に伝えられるんだ!
ミリさんに習って、もう我慢するのをやめようと思った。
まずは心ばかりのお菓子を用意した。大ごとに受け取られないように、手頃な価格帯を心がけた。
そして、どのように相手に伝えるか。
あまり細かくならないように、ざっくりと理由を添えて伝えられるように、脳内で何度も何度も練習した。
困った生活音の主はお隣さん。お隣さんがお仕事からご帰宅される時間は知っている。そのタイミングでいざ、出陣...!
脳内で練習した通りに伝えられた。
遠慮がちに、でも困っていることもしっかり伝わった。
お菓子は遠慮されたが、受け取ってもらえた。
生活音が気になるのは個人差もあるだろうし、我が家からの気になる音も遠慮せずに言って欲しいとお願いもできた。
今日、わたしがんばった。
感覚過敏があるため、こういったことはいろんな場面で幾度となく悩んできた。ひとり暮らしのときは騒音問題でひどく憔悴したこともあった。
でも今回のことで解決できることもあると学べた。
お隣さんが理解のあるひとだったという幸運も重なった。
これから静寂な夜を過ごして、気持ちの良い朝を迎える。
悩みがひとつ無くなって、身も心も少し軽くなった気がした。