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未来のための、ほうじ茶ラテ

いつもは、さらに大人になった未来の自分へ向けて書いているので、目上の人に対するという意味で「ですます調」を心掛けている。
「未来のためにできること」
これを考えるために過去現在の自身に目を向ける必要があるため、対等の立場として「である調」で綴ろうと思う。

このハッシュタグを知ったのは、ちょうど私の受傷記念日だった。
記念日というほど喜ばしい日ではないのだが、私はこの日から「二度目の人生」が始まった。
お恥ずかしい話だが、私はあの日自分で自分の人生を終わらせた。
…はずだった。

その前後はあまり記憶がない。
再開された暮らしにおいて、当たり前に出来ていたことが出来なくなるもどかしさ。
家族や医療福祉サービスに頼らざるを得ない現状。
私はこんな思いをするためにあの日あの決断をした訳じゃない。

「障害者」になって肌で感じたことは、一人の「人」としては見てもらえないということ。

手助けが必要なやつは家で大人しくしていろ。
他人の善意をあてにするな。
出来ないことがあるなら当然諦めろ。

自己肯定感が低いがためにこの車いす姿になってしまったのに、さらに追い打ちをかけられる。
だから私はいつだっていっぱいいっぱいだ。

それでも、そんな私にできること。
自分自身に味方してあげることだ。

過去を振り返っても仕方がないと言うが、私は過去の自分を助け出してあげないと、この先には進めそうにないのだ。

労う。認める。自分に優しくなる。

そうして一歩前に進むことが出来たら、周囲に感謝を伝えたい。
今よりももっと深い感謝、できれば私自身が誰かの何かの役に立つことでその気持ちが伝わればと思う。

そんな私は、大学卒業以来ぶりに勉強というものを始めた。
長年の病気治療で頭はすっかりボケボケ。
記憶力、集中力、理解力…ゼロに等しく、開始直後で諦めそうになる。

でも何とか来年、人生の節目と言われる歳までに資格を取得する。
過去現在未来の自分を助けてあげられるからだ。
そしてその知識や経験が、もしかしたらほんの少しでも誰かの役に立てるかもしれない。

お気に入りのほうじ茶ラテとチョコチップクッキーも用意した。
さてと、そろそろ机に向かおう。
これが私の「未来のためにできること」だから。

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