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麗しの試食販売日記!!

前回バイトの話の中で、試食販売の話がでてきたので、その話をしようと思います。

絶対に遅刻をしたくない私にとって、最も向かない職業!
それが試食販売でした。

仕事自体はとても楽しくて、やりがいもありましたので、何社か登録して、県またぎの仕事まで応募していました。

一番遠いところへは、新幹線を使ったこともありました。

一度、県またぎの場所のお仕事をした時は、元々その会社では、試食販売で使う食材や調理器具(例えば爪楊枝やアルミホイルなど。会社が用意しているはずのブレンダーがなかった時は、家電量販店で買ったりもしました)、交通費など、全てを先に自分で支払い、後で精算する形だったので、その日は、現金をなるべく沢山持っていきましたが、交通費と食品と家電で、ほとんど使ってしまい、お店の場所も駅から車で20分で、バスもなくて、雪も深く、、、タクシーでしか帰れず、

県またぎなので、とにかく電車に乗らないと帰れないのですが、お金がなくて入場券しか買えず、ちなみに飲み物代すらありませんでしたので、飢えながら帰りました。
とりあえず電車には乗りましたがもちろん入場券では出られませんので、父に、地元の駅までお金を届けに来てもらい、運賃を支払ったという辛い過去がありました。

もう県またぎのお店はやめようと心に誓いました。

試食販売には、待機というバイトもありました。
朝から会社に待機して、何事もなければ昼で帰れるので人気です。
もし何かあれば、その現場まで行ってそこから仕事を引き継ぐというもので、一度だけ待機を体験したら、まさかのその何かが起きてしまい、地元の駅から2時間以上もかかるお店まで行く羽目になり、、、辛かったことを覚えています。

遠いのよマジ、、、

二度とやらん待機!!
と思いました。
近いお店とは限らないからね、、、

とある田舎に行ったときのお話しですが、バスが2時間に一本ぐらいしか無くて、なんなら昼なんてバスが全く無いところで、私の地元の駅から電車で1時間半、しかもお店の最寄りのバス停までは駅からバスで40分!!
降りるバス停の地名の読み方すら分からず、運転手さんに聞いてバスを探し、乗り、40分揺られ、バスを降りると、

畑と、、、遠くの方に、、、
民家?
たしかにお店っぽいところはあるけど、、、

え!?
お店の名前が違う!!
看板の名前!!言われたお店じゃない!!

まさか間違えたっ!?
やばいどうしよう。

そして会社にお店の名前が違うことを連絡しました。
アドバイザーに場所は合っているので、誰かに確認するように言われましたが、
人もいないし、
民家までは結構遠い、、、
バスが次に来るのは2時間後、、、

おわた

完全におわた

そう思ったのですが、一応看板の名前が違うお店に近づいて、誰かいないか確認しようとしたら、お店のドアの取っ手に、行くはずのお店の名前が小さ〜く書いてありました。

あってた〜
焦ったわ、、、

会社に電話をして、とりあえず解決。

看板、、、直そっか、試食販売の人が毎回焦るやん、いち早く直そう!!

そして私は時計を見ました。

うん!集合時間まであと50分もあるね!!
安定の早く来すぎなやつです。
でもね、今回のは仕方がなかったの。
バスがね、ないの、これの後だと集合時間に遅刻なのよ。
さっきのバスに乗らないとね、徒歩かタクシーになるのよ。
今回はバスがあるからタクシー代請求できないのよ。
だから私、早すぎてもさっきのバスに乗るしかなかったの、、、

誰かいないかな〜?
と従業員の通用口にも行きましたが、誰もいなかったので、仕方がなくバス停で誰かが来るのを待ちました。

しばらくすると人が入って行ったので、急いで追いかけて、やっと入れてもらえました。

準備をして、売り場の確認、聞かれたら答えられないと困るので、トイレの場所やサービスカウンター等も調べておきます。

商品説明は、元々資料があるので勉強済みです。

従業員の方々が準備を始めて、ついに開店しました。

その日は、有名なウィンナーの販売でした。

自分で持ってきたホットプレートにアルミホイルを敷いて、小さめに切ったウィンナーを乗せて、ゆっくり焼きました。

いい匂いがするので、お客様は呼び込まなくても来てくれます。

ウィンナーは、そんなに高いものではないので、試食をしてくれたお客様は、必ず買ってくださいます。
美味しく焼ける調理方法を教える時もあります。

売り文句じゃないですが、その時販売したウィンナーは、そのままで美味しいし香りが良いものだったので、お客様には、「何もつけずにお召し上がりください!」
と言っていました。

奥様方には、油も調味料もいりません。時短です(笑)
お父様方には、今夜のおつまみにピッタリですよ〜
などと人によって言葉を変えて、若奥様から質問されたので、タコさんウインナーの作り方を教えたりもしました。

9:30オープンで、11時に差し掛かった頃、店頭に陳列していたウィンナーがなくなったので、店長に追加を頼みました。

店長はキョトン顔で、
「???追加?」
と言いました。

私、「はい、店頭の商品がなくなってしまったので、追加で陳列したいです」
と答えました。

店長、「えっ!?ちょっと待って、えっ!?」と言って売り場を確認しに走りました。

店長、「全部売っちゃったの!?」

私、「えっ!?私、今日このウィンナーを売るんですよね!?これじゃなかったんですか?」

店長、「これだけど、全部!?売っちゃったの?」

私、「はい、、、」え、売っちゃダメだったの?えっ?どういうこと?と考えながら店長を見ていると、

店長、「どうしよう。在庫がない。この後ここに何を置けば良いんだ、、、」

私、「えっ?」

店長、「試食販売でこんなに売れたことがなくて、もう在庫がないから、ここの陳列スペースが入荷するまで全部空になってしまう、、、」

私、「ええーーー!!」


私はそれまで、結構人口の多い場所の大きなお店で販売をしていたので、商品在庫は絶対にありました。
その日初めて、小さめのお店に来たのですが、販売で来ているので、まさか在庫がないなんて思っていなくて、いつも通り売ることに命をかけてしまい、その結果、ウィンナーなどの陳列棚の半分以上を空にするという、そのお店始まって以来の大事件を起こしてしまったのです。

喜ばれるどころか、店長は頭を抱えていて、私は、まだ午前の働く時間も残っているのに、これ一体どうするのよ?ってなり、、、

とりあえず、会社に電話をすることになりました。

会社から折り返しがきて、同じ会社の別商品を売ってくれと言われたので、店長に、
「この商品の在庫はどのぐらいありますか?どのぐらいなら売って大丈夫ですか?」とお伺いを立て、その商品は在庫が沢山あると言われたので、また命をかけて売りました。

午前のお客様がまた来てくれて買ってくれたり、うちのお嫁さんなのと言って家族を紹介してくれたり、、、
さっきのウィンナー昼に食べたら、美味しかったからまた買ってきてって言われたよ〜と報告してくれたり、
さっきのウィンナー全部売っちゃったので、次これなんです〜とか話しながら売っていたら、

あっという間に陳列された商品は全部売り切りました。

店長に追加を頼むと、
「今日はもう十分なのでお仕事終わりでいいよ」
と言われました。

私が売ると在庫がなくなり、ウィンナーなどの棚は完全に空になってしまうので、もういいよ。

ということなのだと思われました。

試食販売いらんかったのかな?

どちらにしても時間まではいなければならないので、片付けをして、陳列を手伝い、報告書を書き、それでも時間が余りすぎていたので、店長の了承を得てバス停に時刻表を見に行くと、まさかの終わり時間の30分後、、、行きにも見たのですが、早く終わったので、早い時間ないかな〜?と思ったのに、

なんでやねん。

暇やん

何かやらせろやん

暇、耐えられないんや

時間が経たないのこれほんと

私、マックのバイトも、ピークしか入らないの

人が来なくて暇なアイドル時間は耐えられなくて、避けてるのよ

そんな私の心の声は誰にも届かず、店長は頭を抱えながら、バタバタと手配をしているようで、、、

なんかごめん


という気分になりました。


試食販売の仕事をしていて、こんなにも困られたのは、あとにも先にもこの日だけでした。

バス停で待っている間、私は暇すぎて暇すぎて、次の試食販売の場所を探していました。
家のめっちゃ近所のお店があったので、そのお店を選びました。


つづく



↓元夫とのエピソード


↓義母とのエピソード



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