「未来の医療年表」を読んだ感想
普段あまりに生き急いでいるのか、本を読むという時間が全然ない。そんな私でも「本を読まざるを得ない時間」というのがある。
携帯電波のない山小屋に一泊する時、です。山小屋ではさらに携帯の充電も節約しないといけない。
私が山小屋泊するときは昼13時くらいには到着しているので、それから翌日の朝5時くらいまでまるっと時間がある。
なので、なるべく軽くて小さい本を持っていく。今回は白馬の古本屋で手に入れた「未来の医療年表」。これが想像以上に面白かったので忘れないよう感想のメモ。
かなり近い将来、人間は簡単に死ななくなる
医療はかなり完成形に近づいている
遺伝子解析技術がすごい
分子標的薬すごい
老朽化した臓器は人工臓器に交換する時代になる
心臓や血管も可能になる
3Dプリンターで血管付きの皮膚を作成できる(!!!)
人間医師よりAI診療の精度があがる
人間医師の経験や知識によらない膨大なDBから人間が認識できない変化も把握可能→医師の属人化を解決できる
AIが患者一人一人にあったカスタマイズ処方箋を作成できるでのより投薬が最適化される
医師法は古すぎて終わってる
ナノ医療デバイスすごい
動脈硬化を起こしている血管の中に入り込んでコレステロールの塊を除去するデバイスはすでに実用化されている(!!!)
日本人のヘルスリテラシー向上が必要
日本の医療制度遅れてる問題
なかでも特に共感したことが2つ。
1.個人の医療情報は社会の共有財産
どういう遺伝子の人、どういう生活スタイルの人がどういう病気になったとかそういう健康や医療に関わる情報全部は、個人情報うんぬんさておきめちゃくちゃ貴重な情報なのでどんどんビッグデータにして活用していこうぜっていう考え。私はめちゃくちゃ共感するし私のデータなんていくらでも持っていって技術発展に使ってくれって思ってる。
そもそも個人情報について「何かわからないけど怖い」って思ってる人が多くてこういうビッグデータ活用が阻まれているのは本当に残念。そのくせネットの変な情報は信じて変なサイトに気軽に登録したりするんだよな・・・。(以下自粛
2.医学部過剰人気は日本の知的リソースの無駄遣い
これは「そういう感じなんだ〜」と思ったことだけど、事実なら確かにと思ったこと。日本で(学力的に)優秀な人の多くが医学部を目指し、結果医者になっても疲弊して優秀な知能を活かしきれていないというもの。
医療以外にも世界には様々な課題があるので、優秀な人達は多方面に散らばってそれぞれの業界の課題をどんどん解決していってほしい。
簡単には死なない時代にどう生きるか
私はあと300年生きるつもりなので、簡単に死なない時代到来は本当に嬉しい。でもその話をすると大抵の人は「いやそんなに生きなくていいよ」みたいな反応をする。
そんな人達も簡単には死ななくなるので、どう生きるかはかなり重要になりそう。(なんか映画のタイトルみたいだけど)
・自分の人生を自分でコントロールしているという実感を持っていること
・自分にとって幸せとは何かが明確になっていること
が私の中ではキーファクターで、人生の前半でこれを実感できたのは良かった。
本を読む意義
久しぶりに本を読んで、本を読むことの意義というのは「本の中の情報をインプットする」というよりは、「本に書かれていることをきっかけに自分なりに考えたり想像したり言語化したり納得したりして自分をUPDATEする」ということなんだなと。改めて思った。
適当に手にした本だったけど(すみませんw)とてもいい本でした!