モテる男って? 第9章
アンケートからの分析結果 (因子分析 - 文化圏による変化)
第8章の県別の平均分析に続いて、因子分析を文化圏(東日本と西日本)ごとに行ってみた。
東日本全体では、このようなグループとなった。第5章(20代)、第6章(30代)、第7章(40代)の年齢ごとの分析と比較して細かく分かれたのがおもしろい。東日本の人は、「献身+誠実」というグループに属する方が一番多かった。第5章の20代、第6章の30代で表れていた「度量」と第7章の40代の「癒し系」とが混ざりあった要素を持つ人たちが、恋人にしたい人に選ばれていると言える。
東日本の女性にモテるためには、紳士たるべきなのかもしれない。
一方で西日本は以下のような結果になった。
「献身的」が、二番目のグループに表れているが、東日本では、三番目であった「外見」が一番最初に出てきている。著者たちは、最初この「外見」と名付けたグループを「世間体」というグループ名にしてはどうかと考えていた。ただ、“人気がある”が入ってないことから、どちらかというと、「外見」や「見た目」というものが重視されているのではないかと考え、「外見」という名称にした。また、“スポーツができる”という要素を求めるのは、西日本の特色である。他の地域の分析ではほとんど出てこない要素が一番目のグループに表れており、“スポーツができる”男性がモテるというのは西日本の特徴と言える。
西日本の女性からモテるためには、運動神経に磨きをかけることが必要であることが示唆されている。
最後に、中部地方である。非常に高い点数で、「世間体(外見)」が上位にあげられている。西日本のグループの中に入っていなかった“人気がある”という要素もこのグループに入っている。中部の女性は、高い可能性で「世間体(外見)」を気にするというのが見て取れる。
中部の女性にモテたい男性は、「世間体(外見)」がよく見えるように意識してみてはいかがだろうか。
この東日本、西日本、中部の特徴は、あくまで傾向として見えるものであり、また、P値も非常に低いので信頼性は高いと言えるが、さらなる調査が必要だと考える。文化の分け方も、著者たちの独断の域を出ない。また、サンプル数もそれぞれの地域で最低200人は欲しいと考えている。次回の調査では、さらにデータを集めたいと考えている。
現時点で言えることは、福岡県の女性は、他の県と少しではあるが傾向の違いが見えることだ。東日本は、「献身」や「誠実」をより求めていて、西日本、中部は、「世間体」「外見」を比較的重要視している傾向にあることが今回の調査で見て取れた。
次回、いよいよ モテる男って? の最終回。第10章:総括と今後の発展因子分析も文化圏ごとに行ってみます。