古橋真理子

2019年に世界遺産のある和歌山県那智勝浦町へ移住。 町の風景や愛犬さくらとの散歩道を…

古橋真理子

2019年に世界遺産のある和歌山県那智勝浦町へ移住。 町の風景や愛犬さくらとの散歩道を写真日記で綴ります。 manufact jam 楓: https://www.instagram.com/manufactjam

最近の記事

まもなく梅雨 2024/06/16 那智勝浦

肌にまとわりつく湿った空気は、もうすぐ梅雨が始まることを知らせてくれます。 この季節になると、動植物は潤いを増し、色鮮やかに輝き始めます。 庭を見渡すだけでもこれだけの美しい世界が広がっているのだから、森の中に入れば、もっと魅力的な光景が広がっていることでしょう。近いうちに裏山を散策してみたいと思います。

    • 庭と台所をつなぐ鶏 2024/04/28 那智勝浦 

      鶏は私にとって庭と台所を結ぶ大切な存在です。 スーパーで買った有精卵から孵化させ、鶏を飼い始めてから、台所の生ごみは鶏の餌となり、土に変わるスピードが速くなりました。 鶏は生ごみや草、虫を食べて、そのフンが肥沃な土となり、大地を豊かにしてくれます。栄養で満たされた土からは再び草や虫が育ち、小さな家庭菜園も充実します。 3月の終わり頃から卵を産むようになり、鶏の活動の恩恵を私たちは受けられるようになりました。そしてもちろんお肉もいただけます。 鶏との暮らしが始まってから、私の生

      • 弥生は、踏んだり蹴ったり 2024/03/31 那智勝浦

        3月は激しく心を揺さぶられた日々でした。 大きく泣け叫び、もがき、大暴れして、やること全て大人気ないのだが、そうせずにはいられないほど、私の身体に毒が溜まっていたのかな。 そんな中、桜を見ようと桜まつりに出かけてみたものの、写真に撮ったのは桜ではなく、木漏れ日ばかりでした。 今思えば天を仰ぎ桜を愛でる心境ではなく、俯いたまま歩いていたのだろうなと思います。 そして、挙げ句の果てに踵を骨折してしまて、3週間は歩かないでくださいと強く医者から忠告される始末です。 踏んだり蹴ったり

        • 那智山 2024/03/06 那智勝浦

          昨日のことです。 雨音を感じさせない静かな雨の降る朝、夫が滝を見に行こうと提案してくれたので、カメラを手に那智山まで出かけました。 車で20分ほどの場所に、落差133mで日本一の那智大滝があります。 低い雲は那智山をすっぽり覆い、まるで仙人が姿を現すかのような幻想的な光景が広がっていました。 私は月に数回、那智山を案内しています。 ガイドを始めて2年が経ちましたが、晴れた日よりも雨の日の那智山に心惹かれます。 どうしてなのかなと、考えてみると、雨の多い環境で育まれた自然が、こ

        まもなく梅雨 2024/06/16 那智勝浦

          霧 2024/02/21 那智勝浦

          朝、外に出ると灰色の霧が視界を閉ざしていました。 昨晩はたくさんの雨が降り、急激に水蒸気が増えたのでしょう。 薄ぼんやりとした世界が広がり、毎日歩く散歩コースとは思えないほどの幻影的な雰囲気が漂っていました。 遠くだけではなく、目の前の淡い影をじっと見つめていると、今にも滴り落ちそうな雫が現れました。 この日は、まるで水の中にいるかのような不思議な感覚に包まれました。

          霧 2024/02/21 那智勝浦

          立春大吉 2024/02/10 太地

          寒さが和らぎ、朝の散歩が心地よく感じられるようになりました。 1月後半から生活が少しばたついていたため、季節の変化に気付く余裕がありませんでしたが、歩きながら樹々は着実に蕾をつけ、花が咲く準備が整っている様子が観察できました。 動植物はみな、日向を求めて見上げていました。 「立春大吉」 自然の秩序に包まれながら、蓄えたエネルギーを無駄にせず、すこやかな一年を過ごしていきたいと思います。 写真はお散歩コースの太地町夏山です。

          立春大吉 2024/02/10 太地

          畏怖 2024/01/02 那智勝浦

          元旦から地震のニュースで心痛みます。 できるだけたくさんの方のご無事と一刻も早い復興を心より祈ります。 年の瀬に罠の見回りから戻った夫の顔が異様に悲しげで戸惑っていました。 猪の子供、うり坊が罠にかかっていると夫から知らされ、私の心もざわつきました。 罠には小さな命もかかってしまうことを理解しています。しかし幼い命を思うと、いつも以上に心が痛みます。 だからと言って手を緩めれば、私たち自身が危険にさらされる可能性があります。 実際、うり坊は片足が罠に固定されながらも、私たち

          畏怖 2024/01/02 那智勝浦

          大門坂 2023/12/31 那智勝浦

          大晦日に大門坂を歩いてきました。 雨上がりだったため、大門坂はとても艶やかで輝いていました。 私はこの地の観光ガイドをしており、何度も大門坂を歩いていますが、やはり雨上がりの景色が一番好きです。 来年は熊野が世界遺産に登録されてから20周年を迎えます。 見どころはたくさんありますが、生憎のお天気だからこそ出会える美しい景色もあることを皆さんに知っていただきたいと思います。 2024年は、ぜひ那智山へお越しください。

          大門坂 2023/12/31 那智勝浦

          響く 2023/12/18 那智勝浦

          あの先に、猪が掛かっています。 初めて自分の目で全てを見た日から、時間が経ちました。 湧き上がる感情を忘れないうちに整理したくて、言葉を紡ぎ出そうとしても、うまくいかず、今に至ります。 今でさえ、言葉にはならず、私の身体の中で複雑な感情がぐるぐると渦巻いています。 そうした状況でも、この言葉だけは残しておきたいと思います。 山々に響いた最後の叫びを私は忘れません。 大切な命に、ありがとう。

          響く 2023/12/18 那智勝浦

          光線 2023/12/04 那智勝浦

          足元に広がる美しい光の線を捉えようとカメラを構えてみたけれど、もたもたしているうちに光はすぐにどこかへ消えてしまいました。 光は私を待ってはくれなかったけど、幻ではなく、本当にそこにあったのです。 悔しいな。 瞬発力でシャッターを切れるように、もっと頑張りたいと思います。

          光線 2023/12/04 那智勝浦

          森へ 2023/12/01 那智勝浦

          獣害対策とはいえ、獣が本当に罠にかかってしまうことを私たちは望んでいるわけではありません。それでも、そのままでは獣の数が増え、私たちの生活圏である里山が荒れてしまいます。 夫が毎朝仕掛けた罠の見回りに向かう背中には、言葉では言い表せない複雑な気持ちが宿っています。 森に足を踏み入れることを、神様からの許しを得ているかのように私には見えるのです。 この尊い森に心から感謝しています。

          森へ 2023/12/01 那智勝浦

          気配 2023/11/28 那智勝浦

          姿は見えないけど獣の気配を感じた朝。 そこには美しくて怖い雰囲気が漂っていました。

          気配 2023/11/28 那智勝浦

          冬色の朝 2023/11/22 那智勝浦

          今朝はあまり寒くはなかったけれど、光が完全に冬の色合いに変わっていました。 毎日、愛犬のさくらと歩く干潟は、温泉が流れ込んでいるとても珍しい場所です。 そのため寒い冬になると、キリッと冷え込んだ空気に温泉の湯気が立ち昇り、非常に幻想的な景色を楽しむことができます。 景色は寒さが増すにつれて美しさが増していきます。 毎朝その風景を毎朝逃したくない一方で、寒さを理由に早朝の散歩をサボりたくなる気持ちも湧いてきます。 心が大きく揺れるつらい冬の朝が始まりました。

          冬色の朝 2023/11/22 那智勝浦

          ゴイサギ幼鳥 2023/11/11 那智勝浦

          我が家の庭でゴイサギの幼鳥に出会えるなんて、幸せすぎる!

          ゴイサギ幼鳥 2023/11/11 那智勝浦

          夕べ 2023/11/09 串本

          立冬を迎えた昨日、瞬きをするたびに変わってしまう空を追いかけてみました。

          夕べ 2023/11/09 串本

          孵化後49日 2023/11/06 那智勝浦

          スーパーで購入した有精卵を21日間孵卵器で温め孵化したヒヨコが49日目を迎えました。 名前はチーです。 チーと同じタイミングで孵化した4羽のヒヨコは孵化後3日のうちに亡くなってしまいました。 この時の私は、これまでに経験したことのない複雑な感情が芽生え、心の収まりどころに苦労しました。 それゆえ、私の中でチーは特別な存在となり、毎日見せてくれる仕草や表情がとても愛らしく、尊いものと感じています。 これからも順調に成長してくれることを願っています!

          孵化後49日 2023/11/06 那智勝浦