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今の私で過去の環境に飛び込んだなら

大学を卒業したのはもう10年も前だと言うのに、ときおりリアルな夢をみる。

現実の大学在学中、私はとっても優等生だった。

いわゆる「おりこうさん」で要領もよく、師匠の言うことは絶対とばかりに素直に取り組んでいたおかげで、音楽大学では選抜の演奏会の常連だった。



それから10年、紆余曲折を経て、現在の私はといえば、ずいぶんと「おりこうさん」ではいられなくなってきている。

自分の今世の課題はおそらく人の要望に答えることよりも、きちんと自分自身の声をきいてあげることだと、数々の経験から学び、結果的に「誰かにとって都合のいい存在=おりこうさん」としては生きていけなくなった。

私には、当時から自分の意見はきちんとあった。
でもそれを、押し殺して生きてきたのだ。
おかげで外向きには順風満帆な20代を送った。。

話を戻して

夢の中で私は大学4年生。

夢の中の大学生の私は、現在の「おりこうさんでない私」が登場して、「ダメな部分満載の自分」が単位を落としそうで「先生や親はなんて思うだろう」と怖くなったり、

自我を通そうとして「でも先生や親になんて伝えよう、」と葛藤したりする。

そこに出てくる私は以前のおりこうさんではなくて、現在のありのままの私だ。
おりこうさんだったら絶対にやらない行動が満載の夢だ。

ありのままの私がタイムスリップして大学生活の中で葛藤する。
現実の大学生活は自分の意見を奥においやって上手に過ごしたおかげで、なにも問題はなく、スムーズに日々を送り卒業した。

しかしお利口さんでない私ではそうはいかない。
いやでも師匠や親を傷つけるのではないか、がっかりさせるのではないかという葛藤が芽生える。
そんな様子を夢の中でみて私の心臓はバクバク。

だけれど、もう、このまんまの私でしか生きられない、そのこともわかっている。

ありのままの自分を、まわりに認めてもらえないとしても、自分だけは認めてあげるんだ。

そんなことを夢の中でもちゃんと思っていて、それはまさに現実の自分がずっとずっと葛藤してきたことと重なるのだ。

まあこのパターンの夢がなんと多いことか(笑)
そしてなんともリアルな心境で目が覚める。


目が覚めると思うんです。
まだ、私の中にこのまんまの自分を許せていない自分がいるなあと。
少しずつ手放せてはいても、まだまだこびりついたものは大きいのだなあと。

もっともっと、自分の声を聞いてあげなきゃと思いながら、1日をはじめるのです。

沙紬

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