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読む前に

本を買った。下記5冊、簡単に紹介。

1.『ホラーの哲学 フィクションと感情をめぐるパラドックス』ノエル・キャロル著

ホラーを哲学する一一一 発刊以降ずっと読みたいと思っていた本書、やったと買えました。ホラーの抱えるパラドックス、フィクションのパラドックス等気になる内容がてんこ盛り。

2.『暇と退屈の倫理学 増補新版』國分功一郎著

新版ということで、退屈そのものの発生根拠や存在理由を追究した論考が新たに追加。私自身、旧版にも触れていないということでちょうど良い。國分先生の〈中動態〉の思想が個人的に面白かったこともありで、本書も非常に楽しみ。

3.『民具のデザイン図鑑: くらしの道具から読み解く造形の発想』武蔵野美術大学 民俗資料室

本書が取り扱うのは民具のデザインや機能性だけでない。如何にして民具が人間の身体を拡張させるのか、そしてそのデザインや発想に潜む思想の源泉はどこか、など「民具」の世界に深く切り込む。カラー写真で取り上げられる数々の民具を民藝、美の観点から眺めても面白いのかもしれない。

4.『<出雲>という思想』原武史著

〈出雲〉はなぜ抹殺されたのか一一一 小・中・高と12年間を島根県で過ごした私。ゆえに神話に登場する神々や、各神社をはじめとする神話の舞台、そして物語を表す地名など、出雲神話には馴染み深い。壮大かつ浪漫溢れる物語とは裏腹に、歴史の表舞台に出てくることがほとんどないことに疑問を感じる人は少なくないだろう。そんな違和感に寄り添うのが本書なのではないか。著者の専門領域は日本政治思想史とのこと、どう展開されるのか。

5.『場所の現象学―没場所性を越えて』エドワード・レルフ著

学生時代、〈場所性〉の問題には心を捉えられた。きっかけは小松和彦先生編の『日本人の異界観』である。以降、身近なものから旅先のものまで、風景への関心は日々強まるばかり。というわけで本書もその手助けに、という安直な動機で手に取った。

以上5冊、早く読みたい... 現在は『京都異界紀行』と『分析美学入門』を並行で読み進めている。

後者に関しては第7章〈解釈とそこに関わる意図の問題〉に差し掛かったところである。ようやく話が具体性を帯び、6章以前の知識が動員されだした感覚。

『京都異界一』は早く読み終わらなくては。

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