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ゆとりのゲーム感想「キングオブキングス(FC版)」
【はじめに】
【ハード】ファミリーコンピュータ
【メーカー】ナムコ
【発売日】1988/12/09
【購入日】2025/01/13
【初クリア日】2025/01/21
【定価】6,980円(税込)
【購入価格】2,380円
【初クリアまでの時間】16時間
比類なき任天堂が生み出したゲームは偉大としか言いようが無い。普通であれば忘れられて当然である何十年も前のゲームが時を超えて、幾多の人が語り継いでいったことによって現代でも通用している。今とは全く別物に近いグラや音楽にも関わらず、初代スーマリの画面を見れば、今の小学生でも「あ、マリオ!」と口に出して答えるのである。
冷静に考えれば、途轍も無い話である。本来、技術というのは数年で飛躍的に進歩し、人間というのはその変化を受け入れ進化していく生物である。しかし、音楽や映画、そしてゲームは、そのフィルターをすり抜けて今でも「楽しい、面白い」という快感を与えるものが存在する。やはり、人間の根本的なものは変わっていない。源流さえ掴むことができれば、相手の心を射止めることが出来るのだ。古い、昔っぽいというのはその作品の出来を揶揄する為に安易に選ばれた言葉でしかないことはレトロゲーム等を通じて経験している。
任天堂が生み出したゲーム。マリオ、ゼルダ、メトロイド、セカンドも含めればポケモン、カービィ…未だに世界中で人気のあるシリーズであり、まだかまだかと最新作を望む声も大きい。
ファイアーエムブレムもそれらレジェンドの一人である。歴史は古く、1990年に産声を上げてからは、現在に渡って最新作がリリースされている。
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「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」
・・・つっても私はやったことが無いんだがな。やろうとも思ったことが無かった。
理由は大きく2つある。1つはキャラだ。私は少し前まで"人間が登場する"が極端に苦手であった。「そんなのゲームの大半じゃねーか」と思われるかもしれないが、ドンキーコングやヨッシー、カービィは人間か?違うべ?ネスやポケモントレーナーなんかは確かに人間ではあるが、まぁアニメのキャラかな?と思えれば耐えれた。
しかし、FEは違った。リアルな等身と重々しい空気が漂うストーリー、まるで戦国絵巻のような凝った時代背景…「人間アレルギー」の私は近寄ろうとも思わなかった。私がRPG恐怖症の理由としてもこれは大きな比重を占めている。なぜ、ここまで嫌いなのか。自分でも分からない。単に今までデフォルメされたキャラを動かす、ということに慣れすぎたせいだと解釈している。しかし、映画や漫画で歴史モノは読むから、もっと深い理由があるのかも?知らんがな。
まぁやることは無いだろう、と長年思っていた訳だが、最近になって人間アレルギーも薄れてきた。これはやるしか!と思い、FEの購入を決意したのである。となると、どのシリーズから始めるか、に行き着く訳だが・・・うーむ。素直に初代からやる、となるとファミコンである。しかし、ファミコンだとUI周りの諸々でストレスがマッハになることも考えられる。じゃあ、スーファミか?中途半端だなぁ。スーファミに慣れる時間がいくらか必要だな。何だか分からんがスーファミをやる気概が最近全く無いのだ。え。
色々考えた結果。GBAの作品から始めることにした。ゲームボーイアドバンス。GBAといえば、ロックマンかポケモンかFE。ぶっちゃけこれ以外のイメージが無い。しかも、GBAを持ち上げる人間は間違いなく、FEを絶賛している。決まったな。早速、ソフトを調べて購入。3作品が出ているらしく、適当に揃えて3部作の1作目、「封印の剣」から始めることにした。
・・・プレイ開始から15分。衝撃が走った。
「死んだやつは蘇らない…と」
実際に口に出してしまう程であった。当たり前のことだが、ゲームでは当たり前では無いと信じていた。死んだら蘇るっしょ?何か寺院的な?ポケモンセンター的な?
・・・比類なきファイアーエムブレムの世界ではそんな甘えは無い。死んだ、以上!てめーが悪い!ゲームでは常に安全圏にいると思っていた私には寝耳に水であった。ゲームにリアル持ち込んでくんなよ…ともぶっちゃけ思った。
一度死んだら蘇らない。つまり、本来居る想定のキャラが欠けてしまった場合は、製作者が用意した完璧なシナリオを堪能できないんじゃないか?実際はどうなのか知らんがそう考えると全身がむず痒くなってしまった。そんなこんなで普段なら気にすることもないストレスが溜まってしまい、ファイアーエムブレムのやる気もここで打ち止め。すぐにプレイを中断して、どうするかを考えることにした。どうする?続けるのかやめるのか、はたまた別の策を練るのか。
私は一度他のゲームに移ることに決めた。そう、ファイアーエムブレムに似たようなゲームで少し簡単なもの。そのゲームで慣れてからファイアーエムブレムに戻れば、ストレスなく復帰できるのではないかと。
色々模索した結果、ファミコンソフトの「キングオブキングス」というのが合っているんじゃないか、と分かった。ファミコンから逃げたのに結局ファミコンかよぉ!とセルフツッコミしちゃったり。やはり逃れられないのである。はぁ。
【ゲーム概要】
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「キングオブキングス」
「キングオブキングス」は1988年にナムコから発売されたファミリーコンピュータ用ソフト。全4ステージ+α。
ナムコが開発?と思いきや違う。開発はペルソナや女神転生で有名なアトラス。この間のパズルボーイもそうであったが、思わぬ所に潜んでいるものである。会社で優劣をつけるつもりは無いが、まぁ印象は変わるよな。
ジャンルは戦略シミュレーション。ファイアーエムブレムの元ネタといったが、どちらかというとファミコンウォーズに近い。SLGにレベルの概念を取り入れているので、SRPGっぽく仕上がっている。
プレイヤーはキングとなり、相手のキングを倒せば勝利となる。最初は互いにキングが一人佇んでいるだけだが、キングはユニットを召喚することができる。舞台がファンタジーの世界なので、召喚できるユニットもゴブリンやエルフ、グリフォンにドラゴンとゲームでもよく見るようなモンスター達ばかり。これらのモンスターを先導して敵地に攻め込んでいく、というのが大まかなゲーム内容となっている。
ここでストーリーを紹介。
4つの地方から成るアトランティス大陸をめぐり、魔族の総帥ルシファーとの対決が始まります。ルシファーはすでに3つの地方を占領、いまや最後のフォーモリア地方へ攻め込まんとしているのです。
キミはまずフォーモリアを守りぬき、続いて奪われた3つの地方をひとつずつ取り返してゆかなければなりません。
ひとつの地方がひとつのシナリオとなっていて、シナリオが進むにつれ、新しい種族たちが戦いに加わってゆく、雄大なスケールのプレイを楽しんで下さい。
壮大な背景だが、実際はテキストが数行挟まるだけで、中身は何も無かったりする。スタートボタン押して、いきなりスタート。後期のファミコン以外は皆こんな感じだ。一貫して戦うこととなるルシファーの悪行も具体的なものは書かれておらず、魔王としての器量がどれほどまでなのかも一切不明である。
・・・まぁこんなのに一々突っ込んでいられんがな。容量なりなんなりで厳しいのだ。
プレイヤーは毎ターン支給されるお金、所謂コストを支払い、ユニットを召喚することが出来る。安いのだとファイターの120、最上位はドラゴンで4000もかかる。勿論、値段が張るものの方が戦いでは重宝される。かといって安いからといって下位互換という訳でもない。ファイターは拠点となる町を占領できる唯一のユニットであり、キングに対して絶対的な攻撃力を誇る。覇者に歯向かう小さな決死の刃。窮鼠猫を噛む的な?いいね。スペードの3みたいやん。
こんな感じで手持ちのお金と相談しながらユニットを召喚していく。
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フィールドはマス目状となっており、召喚したら、拠点となる城から駒を進めていく。SRPGらしく、それぞれのユニットには1ターンに移動出来るマスは決まっている。さらに、本作には食料というパラメータもある。これは、ユニットに個別で設定されているものでユニットが召喚されてからトータルで移動出来る限界値、みたいなものだ。これが0になると一切の行動ができなくなってしまう。回復方法としては、1ターン何も行動せずにしておくか、すでに占拠した街に配置すると食料が支給される。ファミコンウォーズの都市・空港・港みたいなもんだな。ただ、本作はもっと簡略化されており、どのユニットも街のみで完結できる。
戦闘。ユニット同士が隣同士になると、「戦闘しますか?」みたいに聞かれるので、殴り合う。移動する動線に敵のユニットがいた場合はそれをすり抜けることは出来ない。つまり、ユニット同士が鉢合わせた場合は、そのターンは戦闘をするかしないかの選択を行い、それ以上の移動はできない。ま、当たり前だよな。敵がいるのに素通りはおかしい。ドラゴンやグリフォンですら、地上にいるファイターやゴブリンから「おいこらー!戦わんかい!」と喧嘩を売られる訳だ。
・・・想像したら滑稽だが、しょうがない。ゲームハショセンゲームナリ。
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やはりウォーシミュのような本作だが、本作をSRPGたらしめている理由として、前述したレベルの概念がある、ということだ。ユニットが戦闘に参加すると、経験値が溜まっていく。その経験値が一定量になるとレベルアップする。レベルアップすると、攻撃力と防御力が高くなり、単純に強い駒として戦況を優位に立たせやすくすることが可能である。最大で9までレベルを上げることができ、最大になると、ユニットに王冠の称号が与えられる。しかも、最大レベルに上がると、ステータスの上昇も急上昇し、攻撃力は40も上がる。こうなると、ちょっとやそっとの攻撃じゃ倒すことは不可能。逆にこちらが攻撃すると、相手がレベル1であれば不利だった相手にもトントン、互角レベルならゴリ押しが可能となる。ウォーシミュでは、使い捨ての駒を盾代わりにして挟み撃ちを仕掛ける、といった作戦が主な作戦の一つであったが、本作のシステム上、普通のRPGよろしく大事に育てることが主戦の戦い方になりそうだ。
他にもSRPGではお馴染み、地形の効果もアリ。飛んでるハーピーやグリフォンは関係無いがね。ゴブリンは山、エルフは森、と何となくのイメージに合ってる場所に置いておけば、ステータスが上昇することだろう。てきとーやなぁ。
ゲーム概要は以上。
【感想】
・・・うーん、FEというよりはファミコンウォーズだよなぁ、これ。ユニットが殺されるのが耐えられない、で本作へのプレイが始まった訳だが、あんまり克服はできそうにねぇや。といっても、何かの縁でプレイしたわけだし、何より久々に腰を据えてファミコンをやる良い機会だ。切り替えてプレイする。
で、ファミコンウォーズもヒィヒィ言いながらプレイしていた(下手したらクリアしたか分からん)私にとって、本作は敷居が非常に高いものだった。
モード選択してプレイ開始からのいきなりマップ画面ドーン!だもんな。ファミコンウォーズでもそうだったが、分からんて。何よりデモ画面が無かったのが残念だ。ナムコぉ…
城に入ると、側近のようなおっさんにルシファーを倒せるのは、あなたしかいない!と命を受ける。あなたしかって言われても結局動くのはモンスター達だからな。割を食うのはいつも下っ端よ。というかお前は誰やねん!
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気を取り直して、早速進めていく。・・・とはならない。先程書いたゲーム概要もゲームを途中まで進めてやっと分かったことだからな。ネットの説明書をちゃんと読んで、ね。中々にまどろっこしいジャンルであるSLGであるが、ゲーム内でのチュートリアル的なものは無い。ユニットを選ぶ際や側近と話す時にスタートボタンを押すと、ゲームの基本情報をポツポツ話してくれる。・・・もう何回も言ってる気がするが、分かるかい!!相変わらずファミコンしてるな〜
という訳で、いつものようにげーむのせつめいしょ(仮)さんの力を借りる。サンクス。で、大体ルールを把握したので、いざ適当に出陣。
・・・うーん?難しくないかこれ。即全滅、という訳では無かったが、気づいたらジワジワ追い詰められてる。こうなると、もはやどうしようも無いので、やむなくリセット。さて、困った。絶対これ難易度高いゲームだろ、とネットで調べると、寧ろ温い、CPUがアホとか散々言われてた。マジ?
最初のステージ「キング ウィルカム」では、ファイター、ゴブリン、ハーピー、エルフの4体のみしか雇うことができない。これは相手側も一緒である。このゴブリン、ハーピー、エルフは三すくみの関係となっている。なので、それさえ分かってしまえば、あとはそれに対応するユニットを置くだけで勝てるもんだと思っていた。
最初、私はゴブリンが一番強いと考えた。なぜなら安い上に一番値段が高いエルフに強い。これはゴブリン部隊を生産しまくれば勝てるだろうと踏んで、挑んだ訳だが、相手からハーピーが来たら、どうにもすることが出来ないのだ。一方的に殴られ負けしてしまう。そしたらエルフを、と思うが今度は向こうがゴブリン、そしてハーピー、次はエルフ、とずっとイタチごっこになってしまう。いつのまにかこちらは防戦一方となってしまい、ジリジリまた追い詰められる。しかし、向こうも一進一退で中々とどめを刺さない為、あっという間に泥仕合になってしまった。なんじゃこりゃ。
もう1回リセットをして、考える。それでふと確認した相性表を見て気づいた。
「これハーピー強くね?」
ゴブリンハーピーエルフの3体は三すくみとなっている、とはいったが、均等に不利有利が決められていない。ゴブリンはエルフに対して90の攻撃力を持つが、エルフはハーピーに対して60しか攻撃力が無い。同じ有利でもここまで差があるのだ。不利といえどもこの数値であれば、充分に生き残る可能性がある。そして次のターンに逃げれば、体制を立て直すことができる。私はゴブリン軍団を解散させ、ハーピー軍団を結成することを決行。少しずつ「キングオブキングス」の世界に染まることができた。
本作はどちらかといえば、ウォーシミュと言えるが、SRPGの面白さも両立させている良いとこ取りなゲームだ。結論から言うと、本作は久しぶりにハマったファミコンだった。目的は単純で「キングを倒す」、それ以外の装飾は殆どされてなく、ストーリーも実質無いようなものだ。ユニットも勝利のためならどのような扱いをしても良い。例えば、囮として前に出して、それを横から叩くとかね。酷い?しゃーないだろ。戦争なんだから。なんなら、それぞれの私情を一切無視した方がリアルな戦争に近い。残酷だがな。
ただ、本作はレベルがあり、出撃させると上手く育てられない。レベルが高いユニットは順当に強化されていき、最終レベルにまで上げると、まさに他のユニットを先導するように仕上がるのだ。これによりユニットを生き残らせる価値が大いに出てきて、戦略性も格段に広げている。このRPG部分の調整が絶妙であり、上手くマッチしていてかなりハマってしまった。
2ステージ、3ステージと進めると、扱えるユニットも増えていった。特に思い入れがあるのは、ジャイアントとサーペント。ジャイアントは移動が遅いのだが、攻撃力、守備力ともに高いという大器晩成型のユニット。本作において、「生き残る」はかなりのアドが取れてしまうので、ハーピーで相手の戦力を散らしながら、ジャイアントで無双する、という戦い方が後半の主な勝ち筋であった。サーペントは最終ステージで解禁される最強ユニットの1人。海地帯のみ、という制限はあるが破格の性能とコストが優秀すぎて、大量に召喚していた。
SLGなんて普段やらないのだが、本作で「ジワジワ感」という楽しみ方を学んだ。こちらの勝ち筋を少しずつ通し、相手が迎え撃つ戦力を一つずつ潰していく…これを繰り返し、こちらはユニットを増やして戦線を上げていく。ジワジワ…ジワジワ…相手は追い詰められていく。そして、完全に勝利を確信して敵陣をいざ陥落させることができると、最高の気分であった。このジワジワ感がSLGの楽しさかもしれんな。ファミコンウォーズでは実感できなかったが、本作で知ることができた。
ただ、悪い点も複数。まずは、ゲームバランス。ファイターが微妙。ファイターは戦闘力が弱い代わりにキングに強いという特性だが、肝心のキング戦まで体力が持たない。相手との戦線にぶつかった時でも、多少の戦力になれば良かったのだが、同レベルのエルフやゴブリンでも勝ち目は薄いので、どうにも動かしにくかった。コイツのレベル上げをしようと、他のユニットで調整することもできるのだが、戦闘はオートなので、結局倒しちゃった、みたいなのが多発した。なので、ファイターは城の占領のみという悲しすぎる結果に。ガッカリ。結局レベルをマックスにしたジャイアントやサーペントで囲んで殴るのが安定策になってたので、ファイターにもう少し花を持たせてあげたかった。
もう1つはCOMのレベル。アホである。最初は苦戦したが、本当に最初だけなんだよな。こちらが有利になると、無闇に特攻してきたり、戦線から外れた所にユニットをずっと待機させたり等、試合放棄したような動きが目立つ。なので、勝ち方が分かってくると単調に感じてくる。ユニットも数が少ない上に強いユニットと弱いユニットの格差が酷いので、対人戦でも同じような動きをせざるを得ないだろう。
あとは、UIかな。ファミコンとはいえ「ユニットの動きをキャンセルしようとすると全てやり直し」のような今だと考えられないダルさが残っている。シンプルでごちゃついてないのはまだいいが、もう少し説明があればなぁと何度も思った。あと、マップ見づらすぎるだろ。スタートボタンで見れるんだが、相性表と逆にせぇ。いらん。
進めていくこと15時間。やっと最終ステージである「ケッセン ノ ケオシウム」をクリアして晴れてエンディングを見ることができた。やけにあっさりしていて少し寂しかったが、ファミコンの魅力に改めて気づけた良いゲームであった。
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・・・
・・・・・
・・・・・・・ん?
PRESENT FOR YOU!
なんと、クリア後の画面で放置していた所、まさかの隠しマップが出現。これは攻略とか見ずにたまたま起きた。ミラクルなのか?ファミコンはそういうゲームが多いからあるあるなのか?気を取り直して、隠しマップも制覇することに。
なのだが、余裕でクリア。なんならケオシウムの方が難しかったぞ。肩透かしではあったが、これで本編はクリアとなった。一応、対人戦を想定している「マルチプレイ」というモードがあって、こちらをCOM戦にすることでそっちも遊べる。シナリオモードが1対1であったのに、こちらは最大4人のバトルロワイヤル、しかもマップも新規のものなので、本当にまだまだしゃぶりつくせそうだ。ただ、4人となると試合時間がむちゃくちゃ長くなるだろうな。COMも一手一手が長いので、それにもイライラしそうだ。
なので、一旦はここでクリアとする。あとのやつは思い出したらやるぐらいでいいんじゃないか?つまんないゲームでは無かったからどうせやる。多分。
グラフィックやキャラデザについては、まぁ惹かれるものはなかったな。ドラゴンのアイコンが糸目で少し可愛かったぐらい。戦闘アニメーションも地味であったので、そこに期待するものではない。あと、パッケージがあまりにもつまらなそうなので、もったいないと感じた。私はナムコット作品大好きだが、本作の存在すら知らなかった。魅力無さすぎだろ!面白いゲームなのに惜しいなぁ。
音楽。こちらもそんなにだった。システム画面で流れてそうなBGMが大半であったので、アガるようなものは少なかった。まぁ悪くは無かったが、戦争なんだからもっと戦闘曲のバリエーションがあっても良かったと思うのだが。
感想は以上。
【まとめ】
ファミコンらしいイライラとシンプルさと遊びの源流的なものを楽しめた作品であった。ゲームはいわば「ごっこ遊び」の延長線にあるものだと考えているのだが、見た目がチープな本作でも充分にそれが味わえると思う。
本作をクリア後に私は他のSLGもやりたくなって、秋葉原やAmazonでSLGを買い漁ったよ。今まで全く見てこなかったコーエーや私が個人的に苦手なアートディンクの作品もターゲットとして広げることができた。本作に出会ったことで世界が広がった。面白いゲームを自分はまだ見つけてないんだな、と実感した。
あと、本作は有志の手によって「キングオブキングスG」という名前でフリーゲーム化されている。ファミコンを遊びやすくした上に追加機能やバランス調整も行っていて決定版みたいな感じだ。お前こんなに愛されてるゲームやったん?ぐぬぬ、無知すぎた…!
このまま気流に乗って、レトロゲーを楽しみながらやっていきたい。たまに自分が何でレトロゲー好きなのか分からんくなることあるんだ。もう軸がブレッブレ。脳と身体からも実はSOS貰ってるかもしれん。自分が気づいてないだけで。といってもクリアしたら楽しいし、これ以外やることないんだよな。やるしかないんだ。そう思いこむことで自分を安定させてるのかも。やれやれ。
(本作をプレイするには、Switchで発売されている「ナムコットコレクション」が最適だろう。まとめ買いもいいが、単品買いもできるので、気になった人は是非やってみて欲しい。)