月と六文銭・第十四章(25)
田口静香の話は続いていた。厚労省での新薬承認を巡る不思議な事件の話に武田は引き込まれ、その先の展開に興味を示していた。
案の定、ウェインスタインは高島都の部屋の中を軽く物色していた。何を疑っているのかは分からなかったが。
~ファラデーの揺り籠~(25)
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都がバスルームに行っている間、ウェインスタインはチラッとハンドバッグの口を開いて覗いたり、クロゼットに掛かっている服をさっと見たり、静かに引き出しを開けて下着やハンカチの間をササッと見た。
机の上の書類も少しだけ動かして何があるのか見たり、ノートPCを開いて見たりした。
怪しいところがないと思ったのか、財布からコンドームを取り出してベッドサイドテーブルのライトの下に置いた。入れてもらってあったジンジャーエールに瓶から少し追加して、イスに座って、それを飲みながら都が出てくるのを待った。
ガチャっとバスルームの扉の音がして、髪を巻いて簪を挿した都が出てきた。日本女性らしい髪型にウェインスタインは反応した。ホテルのガウンの下から伸びた脚がスラっとしていたのを確認すると、目が大きく開かれたのが分かった。
「脚、好き?」
都はウェインスタインの所に行って、片脚をさっと上げて彼の脚の間に置いた。彼の頭の位置からは脚の間の真っ赤なパンティが見えていたはずだし、キスをしようと都が前屈みになると真っ赤なブラがしっかり見えていた。
ウェインスタインはキスをしながら、グラスを置いて、都の首からガウンに手を入れて肩からそれをはずした。都が若干肩をすぼめて協力した結果、肩からガウンが外れ、上半身は真っ赤なブラだけになった。
「ねぇ、部屋、明るくない?」
「ミヤコの白い肌と赤い下着、見たいよ」
そう言って、ウェインスタインは更にガウンを下げようとしたので、都は協力して、結ばれていた腰のところの紐をはずした。
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