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三日目 令和元年五月一日 八時十五分頃

 東海道中有松日本橋 満願大成就膝栗毛。三日目 令和元年五月一日 八時十五分頃。三河國 藤川宿。

 茅葺の家。こういう家は山奥にあるものと思っていた。海はそれほど遠くない。直線距離で10kmない。

 芭蕉句碑

爰(ここ)も三河 者(は)せ越(を)
むらさ起(き)麦の
かき津(つ)者(は)多(た)

 「はせを」とは「芭蕉」のこと。ここも三河なんですよ。(藤川で作られている)むらさき麦を(同じ三河國である知立の紫色の)カキツバタに見立てましょうよ。こんな意味か。ちょうど今の時期にこの句を詠んだのだろう。芭蕉と時空を超えてシンクロした瞬間である。

 句碑は寛政五年(1793)に建てられている。土台石には期待通り盃状穴が数多く穿たれている。

 十王堂。去年に建て直しをしていた。街道脇には十王堂が多く見られる。往来する人々の日頃の行いを正すためか。堂の中には閻魔様を始め十王が鎮座ましましている。

 旧街道を歩く人のために作られた簡易休憩所で休む初日の膝栗毛で両足の小指に大きな水ぶくれができていたが、マメ保護絆創膏を巻いたので全く問題なく歩けた。靴の素材は網目状で空気が出入りしやすくなっているが、歩いていると中が熱くなってくる。こうやって時々脱いで足の温度を下げる。靴の中には衝撃吸収用の中敷きが入っている。これは靴とは、別に購入したもの。

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