後藤賞(Gotoh Prize)
北九州市の小倉城の城内で大砲の写真を一所懸命撮っていたら、剣道の早朝稽古に来ていた小倉の人に話し掛けられた。またもや「話し掛けられ」能力を発揮してしまった。
「この大砲に閉鎖機はないんですよ」。閉鎖機とは大砲の後ろにある砲弾を込めた後に閉める蓋のこと。つまりこの蓋があると実戦に使えてしまうので、取り外してあるということであった。砲身の内部にはライフリングと呼ばれる線条も彫ってあるから本当に使えるのであろう(写真右)。
小倉の人が手にしているのは稽古用に削った櫓だという。宮本武蔵も櫓をこのぐらいの長さに削ったに違いないと言っていた。
「もしお時間があるのなら、是非、門司の先の和布刈(めかり)神社に行きなさい。今の時間に行けば、関門海峡の素晴しい潮の流れが見られますよ。私が小倉に来た人にまず勧めるのそこです。また、そこに関門トンネルの人道があって、歩いて下関、壇ノ浦に行けます。このトンネルは雨の日でも濡れないので、マラソンランナーの練習場所になっているんですわ」。
いいことを聞いた。地元の人と話をするといいことがある。この方は、「最近の福岡は博多ばかりにもってかれて悔しい。小倉の方が住み易くいい街だ。台風の被害も殆どない」と言っていた。小倉に来る台風は、来る前に山を越すので勢力が弱まるらしい。
静岡県三島市、焼津市に続き、北九州市小倉も素晴しい所だ。全国の「いい街一度は行きたい街」を表彰する『後藤賞(Gotoh Prize)』を授賞したい。賞金は数十円。既に支払った(賽銭として)。
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