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昨日、十一時を少し過ぎた頃の三河國 二川

 昨日(2018年5月1日)、十一時を少し過ぎた頃の三河國 二川。

 一瞬、前を通り過ぎたが、何となく惹かれて入って喫茶店。休憩がてら冷たいもだけで済ませようと思った。迎い入れてくれたのは、女亭主。四十代ぐらいか。黒ぶちメガネに長く黒い髪。

 モーニングセットの時間は過ぎていたが、必要なら出しますと言ってくれた。すると「ワラビは如何ですか。ここで取れたものです」「キンカンジャムは」「近所のおっさんが作ったのりの佃煮は」「生ハムは」と次から次に色々勧められた。どれもこれも無茶苦茶美味い。これで全部で720円だった。

 屋号「ギャビィ」の由来を聞いた。ジャン・ギャバンの映画「望郷」に出てくる相手の女性の名前とのこと。ジャン・ギャバンというと「地下室のメロディ」で、それと「死刑台のエレベーター」とがごっちゃになる、というと「私もです」と頷いた。

 映画の話、手塚治虫の話、環境の話など盛り上がった。店を出る段になって「『白いブラックサンダー』ってご存じ」と言いながら、手渡してくれた。

 もう、これだから街道歩きは飽きんわ。


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