「CHANTO」の子育て関連記事の好きなところを挙げていく
昨日まで書いた記事で雑誌「CHANTO」が良いことは全て書ききった気もするんですが、子育て関連記事の秀逸さについても言及したいので、つらつらと書いていきます。
「CHANTO」の子育て記事は1号に1つ~2つ掲載されています。ページは4~6ページと短めですが、ポイントを押さえた優良な記事が多いと感じます。
2019年10月号「かずとかたちに強い子に育てたい!」
この記事はタイトルだけでグッときました。私も数学や物理学は苦手、量子力学とかになると「…(遠い目…)」といった感じなのですが、子どもには苦手意識を持たず、数字に親しんで欲しいなと思っています。
興味を持って読み始めると、初っ端にこんなことが書いてあります。
なるほど。たしかにこれは一理あるけど、親にとっては盲点とも言えます。
最初に提案されるのは「親がマインドチェンジすること」でした。子どもを変える前に、お前(親)が変われ、と。これも正しすぎて何も言えない…。
その後、2ページにわたって、親子の会話や遊びの場で「かずとかたちに強くなる」方法が紹介されます。割と簡単な行動が多く、お手伝いなども絡めてあるので取り入れやすいと思います。
「CHANTO」の子育て記事に総じて言えることは、子どもの存在(気持ち)を尊重する方法論であることです。
「かずとずけいに強い子にしたい」というのは親のエゴです。なので最初に「親自身が心の準備をする(変わる)」ことが重要ですし、テストの点数など分かりやすい結果は気にせず、「子どもに数字を楽しんでもらおう」といった視点を持つのも大切だと思います。
子どもを伸ばす夫婦の会話
同じく2019年10月号の特集。先に紹介した「かずとずけいに強い子を育てたい!」では国語(言葉力)が大切、と提案しました。その後に掲載されたこの記事では子どものコミュニケーション能力を高める方法を紹介します。
子どもは親(夫婦)の会話をよく聞いて真似するので、親同士の会話に気を付けてみよう!…といった方法論ですが、「子どもにそうなって欲しいなら、まずは親(自分たち)が出来るようになろう!」というスタンスは一貫しています。
考え方だけでなく、NG会話、OK会話といった具体例を示しているのは分かりやすくて良いと思います。NG会話は子育てしながら働いていると、やってしまいがちな言葉がけです。ついでに言うと、ママの気持ちというか、NG会話に込められた想いもよく分かる。(残業する前に連絡しろよ!とか、お迎えはママ担当って決めつけるなよ!とか…。夫に対する不満が溜まっているのでしょうね…。でもこの会話はダメだ…。)
でも、「子どもが真似するかも…」と考えることで、一旦、会話をリセット出来ると、夫婦の人間関係が落ち着くとも思います。この記事は子育ての記事として書かれているけれど、夫婦関係であったり、家族関係を整える内容です。
その一方で、「親だから、子どもが見ているからといって、完璧になる必要はない」というメッセージもちゃんと入れているので、よく練られた記事だな、と感心します。
子どもの自己肯定感を育てる「ことば力」
上で紹介した2つは10月号、こちらは月が変わって2019年11月号の記事です。これも子どもの言葉力を高める提案ですが、こちらは子どもに寄り添うような内容で、切り口や方法論が違います。
子どものおもちゃの片付け方 最終結論!
2019年12月号の記事。今回は「片付け」がテーマです。部屋を片付けやすく整理し、子どもに片付け方を教え、自分で片付ける習慣を作る…といった壮大なテーマを6ページで紹介しています。子どものおもちゃを片付けるのは、子ども自身です。
この記事も他と同様、どちらかといえば親の考え方、接し方、行動を見直す提案が多いと思います。
子どものモノの管理は子どもに任せる=捨てる、捨てないの判断も子どもに委ねる(親はあくまでフォロワーであって、片付けるのは子ども)といった考えを提示してるのは素敵です。
自分の所有物を、他人(=親)に勝手に捨てられたら、不快でしかありませんし、大きく信頼を損ないます。親って何故か、子どものモノを勝手に捨てたり、片付けておいて、「なんで自分でやらないんだ!」と怒るイメージがあります。
モノの持ち主=子どもの気持ちを尊重する方法でないと、自主的な片付けは始まりません。
「家族みんなで片付けよう」と提案しつつ、「子どもに任せる部分は任せる」とメリハリのある方法論で参考にしやすいです。
子どもが片付けられない原因のひとつに「体力不足」(運動を増やすなど、片付けできる体力・筋力をつけよう)があったり、ADHDの可能性を示唆していたり。6ページなのに情報量がすごいですね。
「片付け」って、親が「片付けなさい!」と注意していれば出来ると錯覚しがちに感じますが、色々な要素が絡んでいることが分かる(→子どもが自力で簡単に出来ることではないと気付く…)良記事だと思いました。
性教育は3歳から!
2019年12月号の記事です。日本の性教育って諸外国と比較して遅れに遅れているので、親が自力で考え、学び、教えていかなければならない分野です。
家庭でできる性教育について分かりやすく、性教育に使える絵本なども紹介されていて、4ページなのに情報量が多い記事でした。特に、本の情報が多いのは良いです。親が性教育について学んだり、子どもに教える為の本の情報も、意外とキャッチしにくいものなので。
同時期に発売された雑誌「サンキュ!」(2019年12月号)でも、のじまなみさん監修の性教育に関する記事が載っています。10月にのじさんの著書が発売されたからだと思いますが、雑誌によって内容が違うものだなあと。
「サンキュ!」はイラストレーターのおぐらなおみさんの漫画が多くて、性教育を行う子どもの年齢も中学生あたりまでで高めな印象。これはこれで面白かったです。
おわりに
だらだら感想を書いていく感じになってしまいましたが、「CHANTO」の子育て系の記事は子どもの気持ちを尊重していて、親の行動や認識を変える提案がされています。その一方で、「親も完璧じゃなくて良い」「長い目でみて育てよう」…といった緩さがあるので、どの記事を読んでも提案に共感出来、納得感があります。
4回にわたってお勧め記事を書いた理由は、この雑誌(CHANTO)が色々なご家庭で読まれることで、世の中は変わるのではないか?日々の生活が楽に、楽しくなるのではないか?…と期待する気持ちがあるからです。
興味が湧いたら、ぜひ手に取ってみてください。
来月は「すみっコぐらし」のポチ袋が付録なのが嬉しいです。かわいい。
タイミングよく表紙が出てますね。義理の母が草薙くんのファンなので、正月に義理の実家に持っていこう…。
明日は「アナと雪の女王2」を観に行ってきます。面白い本を何冊か読んだので、その感想も書きたいものです。ではでは。