あなたに首ったけ顛末記<その17・闇で目を凝らすから星は輝く>【小説】
あなたに首ったけ顛末記<その17>
◇◇ 闇で目を凝らすから星は輝く ◇◇
(21100字)
<1>御崎十緒子・天地より降りて昇る星
(4000字)
『それで、十緒子。そろそろ目を開けてみてよ』
とみちゃんの声が、聞こえたような気がした。
でも、とみちゃん。
やっぱり私、怖いんだ。
『……目を開けてもいい、閉じててもいい、それは十緒子が選ぶこと。
それでいいんだ、十緒子はそれでいいんだよ』
うっすらと、目を開けて。
いつもの自分の部屋のベッド