駒井かや【物書き修行中&鳩には道を譲りたい】

ヨコハマ在住のパートのおばちゃん(近視+老眼)/マンガ・アニメ・アニソン・ラノベスキ/絵心ナシ/猫派/https://twitter.com/komaikaya/2022年4月note開設・物書き修行&勉強中/#あなたにニヤニヤしてほしい

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目次(小説作品一覧・随時更新)

駒井かや、と申します。 ご来店ありがとうございます! 当店のメニューをどうぞご覧ください。 (この記事はサイトマップ用に作成しました。) +++  #駒井かや ←こちらのリンクは ジャケットが見えるメニュー一覧です。 (タブ選択でスキ数順ぽく出来ちゃったりなんかも) 下記は話の長さなどで分類、 内容のガイドなど足してみました。 ネタバレかもしれませんが… 読後感のいいモノが好みなので、 バッドエンドは、ほぼありません。 アナタ様のお口に合うかどうか。 タイトルの斜め

    • 奥歯に紙が挟まったような。【短編恋愛小説・1200字】

      「好き、です」 「へっ?」  バイトの夜シフト上がり、駅に向かう帰り道の、いつもなら足早に通過する橋の上で。  玲南はついに、バイト仲間の藤代に告白することが出来た……の、だが。 「っ、俺は……ええっと、いや、ちょっと……」 「あ……そっか。やだな、そんな……奥歯に紙が挟まったような言い方、しなくていいって。わかった、から」  ズキリと痛む胸を押さえながら玲南は、わざと明るく言ってみせる。  とにかく。元通りの関係に、戻らなくては。 「は? 『わかった』ってなんだよ」

      • ミイラ女の『新規巻き直し』【短編小説・1200字】#秋ピリカ応募

        「ハロウィンの仮装……まぁ、状況は理解した」  リビングの床にペタリと座る小学2年生、和樹に対して。俺は努めて冷静な口調で、説明を試みる。 「第一に。ミイラ男のあれは本来、紙ではなく布の包帯だ。第二に、それを包帯の代わりにするとしても、それは水に溶けやすい。だから仮装には使えない」 「……わかった」  ミイラ和樹が、その白いぐるぐる巻きの隙間から、小さく返事をする。俺は和樹の頭をポンポンと撫でながら「仮装は後で一緒に考えてやる」と言い、散乱するトイレットペーパーの中に芯

        • 『堕天使は呻く/第三の目の予兆』【読切小説】#封印されし闇の力を解き放て

          (全文約1500字) その1『堕天使は呻く』    漆黒の闇の中で。  私は薄く目を開き、呻く。  ただ、安らかに眠り続けたかった、それだけを望んだ。  だけど、運命が……それを、許さない。  この、まるで背を裂くような、痛みは。  私の背に、一対の翼があった頃の、記憶。  それは。遠き日に終焉を迎えたはずの、前世。  神の栄光を讃える、白き翼をもがれ。  痛みと共に、生え変わったのは、闇よりも暗い……黒き翼。  そして。私は堕天した。  それが私の、生まれ変わっても

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        • あなたに首ったけ顛末記【長編小説】
          22本
        • キツネノテブクロの咲く頃に【長編小説】
          13本
        • 闇呼ぶ声のするほうへ【長編小説・完結】
          7本

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          あなたに首ったけ顛末記<その21・歌い踊るは人の性(さが)>【小説】

          あなたに首ったけ顛末記<その21> ◇◇ 歌い踊るは人の性 ◇◇ (約18400字) <1>御崎十緒子・オニイサンなんか怖くない!(3) (約8000字) 『金縛りで動きを封じられたり、意識を落とされたり、物理的に吹っ飛ばされたり? すごい力だ……そちらの手加減がなかったら、春くん、どうなってたんだろうね?』  春臣のお兄さん、睦也さんが。  この世のものではない二匹のヘビ、灰色ヘビ・はーちゃんと緑ヘビ・みーちゃんと一緒にいる、私、御崎十緒子に向かって、言う。 

          あなたに首ったけ顛末記<その21・歌い踊るは人の性(さが)>【小説】

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」アイラと鏡工房のお客さま(4・エピローグ)

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に・外伝<外伝2>アイラと鏡工房のお客さま(4・エピローグ) (約2600字)  ニコラとディアの二人が、鏡の修理を待って、村で過ごす間。  アイラは幾度となく、村の薬師たちがニコラに向かって「神さま」と呼びかけるのを聞いた。  当のニコラはもちろん困り顔で、アイラは別のときにニコラから話を聞いていたので、口を歪ませて笑いをこらえていた。 「五十年前の薬師たちは、ボクのことが気に入らない感じで、だから薬草もこっそり植えてい

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」アイラと鏡工房のお客さま(4・エピローグ)

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」アイラと鏡工房のお客さま(3)

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に・外伝<外伝2>アイラと鏡工房のお客さま(3) (約7000字)  『聖魔の森』の中心部にある、『月迎えの滝』。  その、滝が落ちる理由となっている崖の中程、比較的幅のある大きな出っ張りの上でアイラは、岩の間から生えた木にしがみついたままで……いま起きている事態を、どうにか把握しようとしていた。  アイラは、まっすぐに滝つぼを目指す、ひと筋の白い瀑布を背にしている。滝の音と、滝の水気に巻かれるほどの距離、だがいまのアイラ

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」アイラと鏡工房のお客さま(3)

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」アイラと鏡工房のお客さま(2)

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に・外伝<外伝2>アイラと鏡工房のお客さま(2) (約6900字)  翌々日。朝一番に組合の受付へ行って、同行者名簿を提出したアイラは、そこで受け取った許可証の木札を片手に握ったまま、村の北側の外門へ向かった。  いつもの、森へ入るときのズボンとブーツ、丈が長めのフード付きケープ。ケープには昨日のうちに、虫除けになる草を煮出したものを塗布してある。  ケープの内側には肩掛けカバンがあって、だがそれが、ひどく軽く感じる。いつ

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」アイラと鏡工房のお客さま(2)

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」 二つの種族と二つの鏡の伝説/アイラと鏡工房のお客さま(1)

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に・外伝<外伝1>創世記・二つの種族と二つの鏡の伝説 (約1900字) …<幕間2>創世記・祝福の翼   むかし、むかし。  神に祝福の翼を授けられ鳥となった生き物たち、その中で、他の鳥たちとは異なる道を選んだ二つの種族は、互いを隣人とし、祝福された地で穏やかに暮らしていた。  一つは、神よりもう一対の翼を授かった四枚羽の鳥、『四枚羽の一族』。  そしてもう一つは、二対の翼の代わりに、腕と手、そして内在する器官を得た、

          「キツネノテブクロの咲く頃に・外伝」 二つの種族と二つの鏡の伝説/アイラと鏡工房のお客さま(1)

          創作大賞2024の小説作品一覧を作っちゃったっていうスゴイ人の存在を知ってしまった件。

          昨日最終回をアップした拙作「キツネノテブクロの咲く頃に」、ちゃんとコチラ↓↓ の記事に掲載されていました。ふう、よかったぁ……ひと安心。 駒井はコチラの記事の存在を、X(旧ツイ)で知りまして。書き終えて応募を終えたあかつきには、絶対チェックしなくては、と思っていたのですよ。 ……っていうか、ですね。 『作品一覧』ってこれ、スゴすぎやしませんか? ファンタジー部門だけでなくって、ほかの部門のもあるんですよ? あーもう、すごい! 一覧が、こういうのが、欲しかった! この先↓

          創作大賞2024の小説作品一覧を作っちゃったっていうスゴイ人の存在を知ってしまった件。

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第9話(最終話) #ファンタジー小説部門

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に<9>そして、キツネノテブクロの咲く頃に(2) (約6500字)  『魔女』の家で暮らす、最後の夜。  この家に来た日から、ボクはずっと、この二階の部屋で眠っていた。姉さまのぬくもりを感じながら眠った、姉さまとの最後の夜も、この部屋だった。  ボクの、すぐうしろで……いま、なにが起こっているのか?  それは本当に、ボクが望んでいたものなのかどうか、もし違っていたらどうしよう、という気持ちになってしまって、ボクはすぐには振

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第9話(最終話) #ファンタジー小説部門

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第8話 #ファンタジー小説部門

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に<8>そして、キツネノテブクロの咲く頃に(1) (約7700字)  姉さまが四枚羽の黒い鳥になって、森の闇へと飛び去ってしまったのは、ボクが十三歳になる直前の夏のことだった。  だけどボクはあのときのことを、まるで昨日の出来事かのように覚えている。  それはきっと三十年前のボクが、姉さまとの出来事を毎日、何度も何度も思い返していたからだと思う。  姉さまがいなくなってからボクは、毎晩のように、不思議な夢を見るようになっ

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第8話 #ファンタジー小説部門

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第7話 #ファンタジー小説部門

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に<7>月のない夜の姫君(3) (約4100字)  多くの人間たちは魔の一族のことを、魔妖の一種だと考えているらしかった。  しかし一族は、魔妖とは違う。  魔を身の内に取り込んでいるのは同じだが、魔に許されているが故に、魔妖のように飢えて、他の生き物が持つ魔を取り込まずには生きられない、ということはない。  だが人間たちには、それはどちらでもよいことのようだった。  軍の任務の一環としてわたしは、領地の境界を偵察しながら

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第7話 #ファンタジー小説部門

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第6話 #ファンタジー小説部門

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に<6>月のない夜の姫君(2) (約4800字) 「此度の遠征、黒の姫君にも同行願いたいが。赤毛の子犬の世話で忙しいだろうか?」  四番目の兄さまがわたしに言い、五番目の姉さまがそれに続けた。 「よく鳴く子犬の世話くらい、メイドたちに任せればいいのにね? 月のない夜の姫君は、それほどに子犬にご執心なのね。たまにはわたしが面倒を見ましょうか?」 「それは、許さない」  わたしは姉さまの目を射るように見返し、即答する。

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第6話 #ファンタジー小説部門

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第5話 #ファンタジー小説部門

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に<5>月のない夜の姫君(1) (約6000字)  わたしと弟の、最後の旅が終わった。  弟を魔女の家に残し、わたしは飛び立った。  鳥と化した姿を、弟に晒して。  空にある欠け残りの月の、弱々しい光を頼りに、弟が目覚める前に訪れていた樹を見つけ、降りる。四枚羽の鳥の姿から人型に戻ったわたしは、樹のうろから荷を出し、服と剣を身に着けた。  ふと、ほんの数刻前まで、この手に感じていた熱を思い出す。  唇で触れた頬のやわら

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第5話 #ファンタジー小説部門

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第4話 #ファンタジー小説部門

          ********* キツネノテブクロの咲く頃に<4>夜に溶けて飛ぶ鳥 (約6200字)  周辺の村の輩から『魔女』と呼ばれ、村から離れた森の中で一人、物言わない草木ばかりを相手にして暮らす偏屈なアタシにだって、それなりの親切心はある。月に一度、薬を買い付けに来る人間を相手するのにもうんざりして、それでも薬を作り続けるのは、ほとんどただの趣味でしかないのだが、まぁ人様のお役に立てているようでなにより、という気持ちも、少なからずあった。  だからこれは、『魔女』なんて変

          「キツネノテブクロの咲く頃に」第4話 #ファンタジー小説部門