あなたに首ったけ顛末記<その11・アテ馬は意外と馬に蹴られない>【小説】
あなたに首ったけ顛末記<その11>
◇◇ アテ馬は意外と馬に蹴られない ◇◇
(18000字)
<1>御崎十緒子(状態異常:色ボケ)
(5000字)
『……んん、私ねぇ。うっかり、切られちゃったの。ああもう、しまったな……あいつに、してやられるなんて』
『切ら、れた? ……あいつ?』
『怪異。お化け、って言えば、伝わる?』
姉の御崎華緒子、華緒ちゃんとの、そんな物騒な通話を終えてから。
私、御崎十緒子は即、チーフに電話をかけることにした。
「明日、なんで