まさか自分が子どもについて書く日が来るなんて。

子どもは「好き」か「嫌い」かでいうと「分からない」存在だった。皆が好きだけど、自分には分からないものってありますよね。私にとっては「野球」とか「犬」とかそういった類いのもの。子どもを見ると無条件に飛びついて仲良くできる大人は凄いなぁと思うしコンプレックスすら感じる反面、子どもに甲高い声で赤ちゃん言葉を使うような大人を、心の中で軽蔑してしまっていた。(ほんと失礼でした、マザリーズって言うんですね!)

広告業界に10年以上います。旅行もアウトドアも映画もドラマも食事もお酒も楽しいけど、やっぱり仕事が一番楽しいよなぁと思って生きてきた。女性にとって妊娠とは一大事件である。「妊娠」=「幸せ」とそんな単純な話ではない。「妊娠」=「キャリアの行き止まり」であると本気で思い、長いあいだ自分ごと化せずに生きてきた。友人に子どもが産まれると、その後の苦労を考えてしまい、何と声をかけたら良いか分からなかった。

実際、この業界にワーママは少ない。いても息を潜めている。復帰して、扱いがアシスタントレベルになり、静かに去っていく。男性は「子供欲しいっす〜」と堂々と宣言できるのに、女性はその話題になると黙るしかなくなる。だって、それを言うと「無責任」になってしまうから。そんなこんなで、自分は子どもが欲しいのか、さっぱり分からなくなってしまった。

そんな偏屈な考え方の私だったが、急に(!)妊娠し出産し子育てを始めた。さて、どうなったか。はっきり言って、どうでもよくなってしまった!!! 決して投げやりになってしまったというわけではない。もう、今までの葛藤がどうでもいいくらい、赤ちゃんというのは可愛いのだ。笑 なんというか、これ以上の言葉は見つかりません。

以来、他人の子どもですら可愛く愛おしく思え、街ですれ違うママたちはみんな同志に思え、急に世界が違う視点で観えるようになった気がする。これは、経験してみなければ本当に分からなかったものだった。この仕事をしていると、自分が経験していないことも自分ごと化してインサイトを探さなければならないのだが、、、「ママ」は想像してたのと全然違った。根底にこんなにも「HAPPY」があるとは思わなかった!

noteには、子どものいる生活や、この仕事をしながらの育児について書いてみようと思っている。まだ仕事には復帰していないが、果たして育児と仕事の両立は本当に難しいのか?自分で確かめたい。あがきたい。あっという間に過ぎ去っていくかけがえのない日々の覚書として、同じような境遇でこれから母になるかも知れない人へ、何らかのヒントになれば良いなあと、図々しいことも思ってみたり。


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