見出し画像

「頂き女子」が今後も存在しつづける理由

貢ぐ男というのは、「助けたい欲」が強いんですよね。 助けるっていうのは、かなり自尊心が高まるんです。満たされるというか、自己効力感にあふれる行為なんです。だからよく男で、「おごりたい」っていう人がいますよね。「おごるのって損じゃないの?」って思う人もいるかもしれませんが、「おごる」ととんでもなく「ドヤれる」んですよね。 周囲に「おごる俺」をアピールできるし、自己イメージが上がるんです。 皆さん1回ぐらいおごったことあると思うんですが、万能感が出たことありませんか。 その日1日が、ものすごく満たされたような感覚になったことありませんか。


詐欺師は、そこに気づいたんですね。「そうか。人というのは、援助するとか貢ぐときに自己効力感が高まるんだ」と。 じゃあ何するかっていうと、「貢ぎやすい状況や援助しやすい状況を作ればいい」と。 人が援助したり貢ぐときってどういうときかなって考えたら、結局自分よりも劣っている人ですよね。弱者と関係したときに「援助する」ということが起きる。 そうですよね。だって自分よりも先輩とかお金持ちにおごるっていうのはないじゃないですか。大体は自分よりも稼ぎが少ない人とか、後輩ですよね。そういう人だったらもうおごるしかないわけです。だからそういうシチュエーションを作らないといけない(援助しやすい状況を作る)。


というわけで頂き女子りりちゃんも当たり前のように弱者を演じる。「借金がかさんでます、家賃が払えなくなる」と。


この頂き女子事件、詐欺師の手腕がすごいというよりも、人間の本能(援助したい、助けたい欲)がすごいんですよ。人に施しを与える時の快感・万能感がとんでもなく強い。映画の主人公、スーパーヒーローになったかのようになりますからね。 この本能がある限り、「頂き女子」は存在しつづけるんです。

ここから先は

426字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?