『城崎にて』の類の書きもの
暇だ。
部屋を10時にチェックアウトしてしまって、新宿駅への直行バスまで、あと4時間半もある。いま、ようやく10:40。
先程までいた直行バス客用の控室は、畳敷きに座布団がたくさん置いてあり、外も少しは見えたけれど、何だか避難所みたいだった。薄暗いし、オバチャンたちのお茶会が賑やかだしで、みじめな気もちになったので、すぐに出てきた。
それで、今、お食事処にいる。難民。コーヒー飲み放題だし、静かだ。
それにしても、何て美しいんだろう、窓からの景色。森の木々に、雪が積もって深緑と白のコントラスト。屋根からのびているつららが鋭い。日の光が当たると、とうめいに薄オレンジ色に光る。北海道の、アイスフラワーだっけ?小さな氷の塊が地表に咲くやつ。ああいうの、見たら、きっと感動するのだろうな。すごくきれいなんだろうな。
旅先で「書きもの」をしているって、何だか格好良い。文豪にでもなった気持ちだ。紀行文を書く文筆家って、今の私のような行動なのだろうか。旅先では徒然なるままにメモを残して、後からまとめていくんだろうか。
お食事処からも追い出されてしまった。
本日3度目の温泉、行ってくるか。
雪見の露天へ。