小説製作秘話&裏話『アヤカシ草子』#4
藤波真夏です。
長くなってますが、今回で最終回です。
小説製作秘話&裏話『アヤカシ草子』をお届けします。
*今回のノートでも重大なネタバレを含みますので、本編を読んでからこちらを読むことをお勧めします。
小説URL↓
https://ncode.syosetu.com/n2608dr/
十六夜の正体は?
さて前回は主人公の陽に関するお話をしました。
陽は軍神と呼ばれた藤原千智の生まれ変わりであるという事実です。
陽が十六夜に惹かれるのは前世の影響なのか?
そう考えた人も多いはずです。私だって考えたくなります。
ご名答。
十六夜もその身に彼女も知らない大きな力と秘密を秘めています。
今まで十六夜はアヤカシであると紹介してきました。彼女はアヤカシではありますが、彼女の力は水を変幻自在に操る力を持っています。しかし、その力は日に日に強くなっていきます。
その力を恐れて十六夜は御神木に封印されてしまうのですが…。
そこで彼女は昔の記憶を失っていることが分かりますが、夢の中で藤原千智の姿を毎回見るようになります。
これで無関係とは言えなくなってきましたね。
もったいぶっても仕方がないので、彼女の正体を明かします。
本編内で、浦波王が彼女の記憶を閉じ込めた玉を所持しており、それを解放したことにより、十六夜に記憶が一気に流れ込んできます。
そして疲弊する十六夜に向かって言い放ちます。
「闇美津波姫」。
十六夜の正体は神様だったんです。しかも、このヒノモト唯一の神の生き残りだと。
力がだんだん強くなっているのは神様の力が目覚め始めている兆候でした。
そして瀬織津姫の直系の力を受け継いでいる、まさに親子のような関係だったということです。
闇美津波姫とは?
ではこの闇美津波姫とは一体なんなのか?
この神様の元ネタであるクラミツハノカミは日本神話に登場する水の神様です。情報収集の中では女性のように描かれていないものが多かった為、恐らく男性であると思います。
古事記・日本書紀にも登場する、立派な水の神様なんですよ!
漢字は完全に私のあて字で、史実とは全く違います。
これから綴るのは本編では書かれていないことです。
実は、瀬織津姫と千智のスピンオフ作品を考えていました。その時の設定資料からしっかり書かれているものを発見しましたので、それを掲載します。
これが、十六夜が辿った空白の記憶の正体でした。
本編の中で瀬織津姫や千智はあくまでサブキャラですので、当時の私の力量ではここまでが限界でした。しかし、小説の根っこがぶれないようにこうしてしっかり書いていたので、助かりました。
当時の私は、この事実をノートに書くとは思わなかったでしょうw
本編を読み終わったら、読んでみてほしい!
『アヤカシ草子』も長編で読むのが大変かと思いますが、是非読んでほしいものがあります。
実は、『アヤカシ草子』には…
スピンオフ作品が存在します。
当時の私が余韻から抜け出せなくて書いてしまったものです。でも、このスピンオフもなんだかんだ言って良くできたかなって自画自賛しています。
スピンオフの主人公は…、
佐野鎌清と小百合です。
本編内では武者夫婦として、丹波に仕えてきましたが、この二人も陽と十六夜と同等の異種族の絆で結ばれたカップルです。
スピンオフは小百合の視点で進んでいきます。そのまま、鎌清と出会い、結婚するまでを描いたスピンオフです。
こちらはもちろん結婚するまでの軌跡を辿りますので、恋愛要素豊富に含んでいます。私はあまり恋愛描写が得意ではないので、あれを恋愛描写として捉えていいのかと首をかしげるところではありますが、精一杯の技量で書いたって感じですねww
是非、こちらもおすすめですので、ご興味あれば読んでみてください。
小説URL↓
https://ncode.syosetu.com/n5507dy/
おわりに
長かったですが、いかがでしたでしょうか?
今回はネタバレありでどんどん語っていきましたが、それでも読んでくれる方がいたら、幸いです。
私の小説では必ずキャッチフレーズをつけているのですが、『アヤカシ草子』のキャッチフレーズは、これです。
教えておくれ、アヤカシよ。俺の運命を---。
教えておくれ、人間よ。私の使命を---。
このキャッチフレーズを最後まで読むとなんとなーく結末に思うことがあるのではないでしょうか? まるで結末を暗示しているかのように、と当時の私なら言うでしょうね。
まあ、この作品は今から五年前に書かれたものなので、当時の真意はあまりつかめずにいます。
是非、『アヤカシ草子』を読んでみて、感想やレビュー等お待ちしています。
では、次回の更新までお楽しみに。
☆Manatsu Fujinami☆
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