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柑橘ソムリエの話


はじめに

このnote記事は、東大みかん愛好会のアドベントカレンダー企画のために書いた記事です。アドベントカレンダー、去年も書いて、去年めっちゃ書いてて & 読んでて楽しかったので、今年もやろーと思って企画しました。

今回は、昨年取得した資格である「柑橘ソムリエ」という資格について執筆します。この資格は、僕のみかん愛好会人生の、ある種の集大成のようなものなので、どこかで文章に認めようと思っていました。ということで、この機に書きます。

個人的にですが、昨日までシンガポールに1週間ほど渡航しており(それはまたnoteにまとめたいのですが)、結構ギリギリで書いてます。気合い入れます。(少しアドカレ遅刻してしまいました。ご愛嬌。)

そもそもソムリエって何?

まず、ソムリエっていろいろありますよね。デジタル大辞泉によると、ソムリエっていうのは以下の意味を指すようです。

レストランで、客の相談にのってワインを選び、サービスをする専門職。→コンセイエ
[補説]近年、野菜ソムリエ・タオルソムリエなど、品質の判定能力や知識を有することなどを認定する資格の名称にも多く用いられる。

デジタル大辞泉

まあ、もともとはワインから始まり、最近だと「何かにめっちゃ詳しい人」くらいの語義くらいまで広がってる、という感じですかね。

それで、柑橘ソムリエって?

本題に入ります。改めてですが、僕、「柑橘ソムリエ」という資格を持ってるんですよね。なんやそれって思われると思うんですが、まあ、世の中にはそういう変な資格もあるんです。

この資格は、「NPO法人柑橘ソムリエ愛媛」という団体が認定している資格です。

柑橘ソムリエとは、柑橘を最大限に楽しめる人のこと。
食べてよし、時に食べなくてもよし。
柑橘ソムリエは柑橘を「食べ物」ではなく「エンターテインメント」として捉え、その楽しさをライセンス制度を通じて皆さまと共有したいのです。

NPO法人柑橘ソムリエ愛媛 公式HP

ということで、どうやら僕は「柑橘を最大限に楽しめる人」らしいです。確かに、柑橘を最大限に楽しんでいる自信はあるかも。

まあざっくり言えば、めっちゃ柑橘に詳しくて柑橘のことが好きな人たちの集団が柑橘ソムリエです。それ以上でもそれ以外でもないと言うと語弊があるかもしれませんが、少なくとも僕はそのようにとらえています。

柑橘ソムリエってどうやったらなれるの?

じゃあ、どうやったら柑橘ソムリエになれるのか気になってきたところだと思うので、どうやれば画面の前のみなさんが柑橘ソムリエになれるのか解説します。

①申し込み!
地味に大事です。今期は初めて柑橘ソムリエ講座が関東(神奈川)で開講されたのですが、募集開始してから10分くらいで席が埋まってしまったらしいです……!びっくり。

②講座!
まずは、2日間の講座を受講します。講座の内容は柑橘の名産地についての講義や、品種の解説、農法や流通の解説から柑橘のおいしさの表現方法、食べる以外の柑橘の楽しみ方まで幅広く扱われます。
柑橘ソムリエ公式の「柑橘の教科書」というテキストを使って勉強します。

柑橘の教科書

また、座学だけではなく、目利きやテイスティングなどの「実技」も含まれるのが柑橘ソムリエの特徴です。

複数種類の柑橘ジュースを飲み比べて、味の違いを言語化したり、5種類のみかんを徐に渡されて品質の良い順に並び替えたり、そういう実技も習います。

ジュースのテイスティング。多分はるかとブラッドオレンジ。
品質の良いみかんの目利きの様子

③対策!!
さて、講座の後は試験です。3日制の場合は3日目に、講座が2日制の場合は2週間ほど空けて試験があります。

試験内容は、筆記問題と実技(目利き、テイスティング)で、総合得点によって合否が決まります。なので、主な対策としては、柑橘の教科書を読み込んだり、自分で気になったことを調べたりすることと、目利きを鍛えることが中心になります。

柑橘の目利きはなかなかコツがいりますが、逆にコツをつかむと結構感覚でわかるようになってきます。おいしいみかんが見分けたければぜひ僕を頼ってください。

みかんの目利きやりすぎて、酔っ払ってもみかんの目利きやってました

④試験本番!
試験本番は、準備の成果を発揮する日です!気合い入れて挑みましょう。
個人的には、愛好会での活動を通して得たことや考えたことをひたすらにアウトプットする時間で、試験を通じて、愛好会でいろんな経験をさせてもらったんだなーとしんみりしてました。試験解いてて楽しかったですね。

出来はある程度自信があったのですが、愛好会の共同代表という立場もあったので、もしダメだったらめっちゃおもろいな、とか考えてました。
無事ソムリエになれてよかったです。

で、柑橘ソムリエになって、どんなことするの??

ということで、晴れて僕は柑橘ソムリエになったわけですが、どんな活動があるか気になりますよね。何個かあげてみます。

他の柑橘ソムリエの方々との交流
柑橘ソムリエは、ただ資格を取るだけでなく、資格取得者同士でコミュニティになっています。定期的にzoomや対面での交流会が開かれたり、オープンチャットで日頃から情報交換が行われていたりします。
柑橘ソムリエのオープンチャットは、柑橘についての最先端の情報が入るめっちゃいいコミュニティだと思ってます。

日頃のおこない
「柑橘ソムリエ」はただの資格にあらず。「生き方」そのものです(適当)。
柑橘ソムリエを持っているだけで、常日頃から柑橘へのアンテナが3本立ってます。山奥でも、地下でも、トンネルの中でも、エレベーターの中でも3本立ってます。海外に行っても、simを変えることなくアンテナ3本立ってます。
スーパーに行っては柑橘のことを思い、(たまに柿とみかんを見間違え、)飲食店に行っては柑橘が関係した商品を探し、ただひたすらに柑橘が心を支配しています。そういうものです。

布教活動?
友人から、「おすすめのみかん」を聞かれることがあります。テンプレでいくつか紹介しているのですが、そのように「顔の見れる農家さん」をもっと僕の周りに広めたり、普段の会話で柑橘一般の知識を広めたり、そういった活動を無意識のうちにもやってたりします。

布教活動の一環として、たまにテレビの取材に出ていたりもします。去年はTBSのニュースに取り上げていただきました。ありがたい限りです。

お前も柑橘ソムリエにならないか?

さて、ここまで記事を読んでくださったみなさんは、もう柑橘ソムリエになりたくてうずうずしていることでしょう。もしそうでないなら、最初から読み直してください。とはいえ、人によっては柑橘ソムリエへの道のりは(みかんの段々畑のように)険しいかもしれません。

まずは、スーパーや八百屋に出向き、柑橘を手に取り、産地や品種を調べてみるところから始めてみませんか。美味しかったみかんについて、友達や家族に話してみませんか。そんな一歩から、みなさんの柑橘ソムリエへの道のりが見えてくるかもしれません。

「柑橘」とは、かくも奥深く、かくも魅力的な果物なのか、と気づいた時には、もう「コチラ」側の人間です。ぜひ、一緒に柑橘について語りましょう。ぜひ、一緒に柑橘を食べましょう。一人でも多くの柑橘ソムリエが世の中に羽ばたくことを期待しております。

……なんか柑橘ソムリエの回し者みたいな締めになってしまいましたが、別に柑橘ソムリエの事務局からの圧力とか1ミリもないので、フラットに、これからの季節の柑橘をぜひ楽しんでください!

それではまた次の記事で。

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