研究会#25 瓶花直立型(小原流 四級家元教授)2024年4月
瓶花(直立型)
花材: リアトリス(3)、中菊(黄、2)
花器: 基本花器
〈結果〉95点👏🏼
□今回のお題で意識したこと(お稽古での学び)
・主枝は器の高さの1.5倍。リアトリスなので、そこまで長くしなくてもよい。15°以内に前傾させつつ、立たせる。
・副枝は主枝の2/3、30°開き、60°傾ける。
・客枝は主枝の1/2、真正面を向き、80°傾ける。
・リアトリスは手の中であたためるとわずかだがためられる。ピンとまっすぐな花になっていると花が上に向いていなかったり、懐が見えにくいので貯めるとよい。
・菊は葉裏から水をかけて養生する。小葉や蕾はとる。
・中間枝となるリアトリスは低めに挿れ、正面から見て真ん中ががらんと開かないようにする。その際、役枝のリアトリスと一直線にならず、頂点を結んで不等辺三角形になるよう気をつける。
・菊が2本しかないので、細めな花があれば高く上げ、リアトリスの中間枝よりもやや高めにする。
・2本の菊は正面から見て縦に並ぶのではなく、上下にずらしたときに端と端が触れるくらいに重なるような位置付けで生ける。
・挿し位置は主枝が一番左、客枝が1番右に来る。他の枝は主枝の右から重なるように挿れる。最後に見た時に花器の口を十字に4等分し、左手前に枝が集まってるとよい。
・最後に菊の葉が重なっている場所があれば落としていく。また、葉が丸まっていたり、枝に押しつぶされているようであれば、竹串を使って1枚1枚綺麗に見えるように整える。
・菊の葉が萎れてあたり大きすぎたりする場合はただ違って整える。
□当日の花のようす
▷リアトリス
・瓶花直立型として生けるには15〜20cmほど短かった。
⇒菊が長かったので、副枝に使う菊の切り落とした部分を使って長くした。
・先端はどれも色づいていたが、やや華奢に感じた。それほど個体差はなく、色づきが多いものが1本とやや色づきが少ない2本だった。
⇒前者の1本を主枝、後者のうち斜めにしたときに先端が上向いている方を副枝、残りを中間枝とした。
・
▷菊
・2本ともまだ開き切らず、花が小さめだった。
⇒ 1本の花首が中間高に向いている間借りをしていたので、もう1本の花を手で温めながらゆっくり開い手大きくして客枝として使った。
・茎はとても長かったがそれほど太くなく、葉も花がついている上側はそれほど大きくなかった。
⇒葉は重なっているところだけ落とし、大きさを整えることはしなかった。
□研究会で学んだこと(講評・寸評: 青塚幸枝先生)
・役枝の選び方は自由なので、ボリュームや力、向きをよくみて選ぶ。
・役枝の挿し位置を結ぶと不等辺三角形になるように。
・左右への開きを作るべきだが、前後の開きは並ぶ役枝の邪魔にならないように注意する。
〈寸評〉
・ゆったりと生けられていてよい。
・直立型なので、前傾しすぎていないのもよい。
・中間高の菊は客枝より右に出ない。(客枝の花の半分と重なるイメージ)
□今回の研究会の感想
花材が少なく、瓶花ということで緊張して挑んだけれど、95点いただけて一安心。
中間高が客枝よりも右に出ないことはすっかり抜け落ちていて...。この機会に基本を学びなおせた。
寸評では花の表情をうまく捉えられているというコメントをいただける機会が多いので、これからも限られた時間の中でも1つ1つの花材と向き合って生けていきたい😌