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免疫組織化学②【動画解説】#00027

動画解説

免疫組織化学シリーズ第2回目は、「ポリクローナル抗体」ってなんだ?というお話し。

免疫組織化学とは、抗原抗体反応を応用した方法です(#00026見てね)。
免疫組織化学で使用する抗体には「ポリクローナル抗体」と「モノクローナル抗体」の2種類があるのですが、
この2つの違いは何なのでしょうか?

今回はポリクローナル抗体について掘り下げて説明してみました!

ポリクロとモノクロの違いについては、国家試験レベルではあまり問われないですが、
実際に研究をしていると、ポリクロとモノクロの違いを分かったうえで適切な抗体を選択する必要があります。

まずはポリクロ抗体の作成方法を知ったうえで、その特徴(メリットデメリット)をおさえましょう✨

免疫染色やウエスタンブロッティング等々、免疫組織化学を利用した実験をしている大学院生は必見です🔍是非ご覧ください(*‘∀‘)

補足・訂正

ポリクローナル抗体は、抗原分子表面に存在する複数の抗原決定基(エピトープ)を認識する複数種類の抗体から構成されています。

エピトープ

ポリクロ

●ターゲットとなる抗原上の複数のエピトープに複数種の抗体が結合するので、結果としてシグナルが高くなる可能性があります(メリット)。

●抗原分子はタンパク質なので、アミノ酸が変異したり、修飾を受けて構造が変わってしまうことがあります。このような変化でどこか1つのエピトープが変わってしまっても、ポリクロ抗体は他のエピトープにも結合することができます。つまり、ポリクロは抗原分子の小さな変化に対しては高い適応性があると言えます(メリット)。
※もちろん、抗原全体の構造が大きく変わるような変化に対しては適応できません!

●ポリクロ抗体は抗体を注射した動物の血液から得られるので、動物が異なれば得られる抗体も異なります。つまり、販売されている抗体のロットごとに特異性が微妙に異なっています(デメリット)。

●ポリクロ抗体は複数種のエピトープを認識するので、他のタンパク質分子と交叉反応性を示す(ターゲット以外の分子とも結合してしまう)可能性があります(デメリット)。

主に👆のようなメリットデメリットがあります。
これらのポリクロの性質を考えたうえで、自分の実験にポリクロが適しているのかどうかを判断する必要があります。

編集者から

 今回の動画は生理学実習の準備期間のすきま時間に編集したものなのでバタバタした中で作成した動画です。そのため、今この記事を書いている間にも動画の修正バージョンをエンコードしています(笑)
 というわけで、時間との戦いが繰り広げられているわけですが、動画の内容の質は今までと変わりません!みなさんに新しいマナビをお届けできるように毎日活動しているので、これからもよろしくお願いします!!


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