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学校の序列化が時代を無視する原因になっているのか!?(丸刈り強制「きつかった」法廷で元生徒訴え 県相手取り損害賠償訴訟 朝日新聞 9月7日)

熊本の名門高校で、未だにこのようなことが行われていることに、まず驚く。文武両道を謳い、質実剛健的な校風であることはHPを見ても良くわかるが、地方公立高校、特に、歴史のあるナンバースクールでは、もしかしたら、このようなことが現在でも各高校で行われている可能性があるのではないか。この時代の流れを無視した校風や、昔から続く因習のような活動を、どうして誰かが問い質すことが出来なかったのか。ここが大きな問題で、これこそ公立学校の独自性かもしれない。

もし仮に、私立高校が、未だにこのようなことをしていたら、入学者は激減するのではないだろうか。しかし、公立高校、それも県内トップ高校では、そのような心配はいらない。なにせ、学校内申という序列によって、生徒が振り分けられるからだ。個人の好みで、その学校を選ばない生徒や保護者もいるだろうが、その分、必ず違う生徒が選ぶのだ。これが、学校序列だ。

文科省は、未だに学校序列を公式に認めていないが、現実に存在するのだ。この表れが、この記事のような事実だ。公立高校選びが、単純な市場原理に基づいていないことを意味しているのだ。

今回の件は、一つの問題提起ではないか。学校の自浄作用を問われているのではないか。変えてはいけないことと変えなければならないことを学校自身がしっかり区別することだ。そうしなければ、学校の良い点も、悪い点と共に消えていってしまうだろう。現場にいる人の見識が今問われている。

【教育記事から教育を考える】
2021年9月10日(金) VOL.711
作者:中土井鉄信
(日本教育コンサルタント協会 合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)


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