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■動画付:総理・首長・公務員の皆さんへ!「失われた30年」からの脱却には、政府組織と自治体組織に成果をもたらす「真摯なマネジメント(経営)」の正しい理解と実践が不可欠です。


1.衰退する日本

♦失われる国民の豊かさ

 「失われた30年」の言葉が示すように日本の衰退が顕著です。例えば、国民一人あたりの豊かさを示す1人当たりのGDPは、悲しいことに、2024年には前年より4ランクも下げて38位になります(2024年のIMF統計データ:下図参照)。隣国の台湾は34位、韓国は35位です。日本国民が確実に貧しくなっています。
 1988(昭和63)年には世界で2位(為替レート)になったこともある豊かな日本の激しい下降が続いています(下図参照)。国家経営の大失敗です。1991(平成3)年のバブル崩壊時の海部内閣から現在の石破内閣まで、この国政を担った政権与党の責任が厳しく問われ、民間企業なら当然の、総理と議員の厳しい自己改革と政党の解党的な改革が必要です。

♦自治体が消滅する

 バットニュース(bad news)は重なります。自治体が消滅します。2024年4月、有識者グループ「人口戦略会議」は、「若年女性人口」の減少率を市区町村ごとに分析し、2020年から2050年までの30年間で、若年女性人口が半数以下になる「消滅可能性自治体」が、744(総数1729)あると発表します。
 これらの自治体は、その後人口が急減し、最終的に消滅する可能性があるとします。顧客である住民を増やせない地方経営の失敗です。自治体首長の猛省と自己経営力の向上が求められます。

♦失われるリーダーへの信頼

 さらに10年ほど前から、総理(虚偽答弁)、大臣(買収)、補佐官(強権)、議員(逮捕)、高級官僚(忖度と不倫)、知事(県政の停滞)、市町村長(パワハラ)などに、公人リーダーとして相応しくない考動が目立つようになりました。公人リーダーへの信頼が低下しています。
 一般社団法人中央調査社が、定期的に実施している12回目の「議員、官僚、大企業、警察等の信頼感(2023年実施)調査」によると、国会議員と官僚に関する信頼感は、下記のように3にも届かない極めて低位です(5段階評価)。公人の劣化です。国民の活力を萎えさせています。他に影響を与える公的リーダーの大罪です。
 ・国会議員へ信頼感:2.3   ・官僚への信頼感:2.5

♦リーダーの悪癖

 国民の税金で成果を出せない、信頼感なきリーダーでは、国民の支持と協働は得られなくなります。するとリーダーは、権力と予算の配分で人を動かそうとします。
 前者の過度な権力の行使は、国民の活力を内向きにして創造力を失わせ、後者の恣意的な予算配分は、貴重な税金の使途を浪費にします。意義少なき大型イベントの実行、そして維持が困難なインフラと建物だけが残ります。
 こうして10年前は90兆円程度であった、国民生活を維持する国家予算が膨張し、現在は120兆円にもなります。稚拙すぎる国家経営と地方経営です。政府組織と自治体組織のマネジメント(経営)への理解と展開能力が問われます。

2.政府組織と役所組織に必要なのはマネジメント(経営)の理解と実践

♦マネジメント(経営)に対する公的組織の理解不足

 組織に社会での成果をもたらす基本的な考え方とそれを実現する体系が、マネジメント(経営)です。成果不足の公的組織には、このマネジメント(経営)の理解と活用が必要ですが、進展していません。
 相変わらず、マネジメント(経営)は企業の利益獲得の方法と理解し、大義を担う我々の組織には不適とします。導入してもマネジメント(経営)を管理と理解し、決めたことを守らせる統制の方法と考えます。
 結果、公的組織は、自組織に社会の安定と発展に貢献する成果をもたらす能力を失い、前例踏襲を続けて住民・国民ニーズから離れます。それが「失われた30年」を引き起こしています(下図参照)。このままでは「失われる40年」になりそうです。

♦マネジメント(経営)の真意を理解する

 公的組織とそこで働く公務員は、自組織に成果をもたらすマネジメント(経営)を正しく理解し実践しなければなりません。そのマネジメント(経営)はドラッカーが既に発明しています。ドラッカーがマネジメント(経営)を発明した意図を理解し、マネジメント(経営)に修得に即座に全力で取り組む必要があります。ドラッカーマネジメントは組織改革の「不動の4番」です。
 ではドラッカーは、どのような意図でマネジメント(経営)を発明したのでしようか。経営学者ではなく社会生態学者と自認するドラッカーのマネジメントの中心には、常に人の幸せがあります。人の幸せ実現には、社会の安定と発展が必要とし、そこで重要な役割を果たすのが、組織とそこで働く人のあり方とします。
 ドラッカーは、その組織と人を社会で機能させるために、マネジメントを発明しました。マネジメントは「金儲けの体系」ではありません。人と組織が、成果を通じて、人の幸せを実現する社会に貢献するための方法論です。

♦このままでは自治体は消滅し国力が衰退する

 方法論なき丸腰の組織では何もできません。ただそこにあるだけになり、そのうち消滅します。事実、このままでは、2050年以降744(全体の43%)の自治体が消滅に入ります。住民(あなた)は、戦禍の難民のように移住を迫られます。成果不足を続ける政府と自治体の、抜本的な経営改革は最優先の喫緊の課題です。また住民・国民は主権者として税金の支払者として、自己改革が伴う「経営改革」を、む政府と自治体に強く指示・命令しなければなりません。

3.動画「ドラッカーマネジメント(経営)の基礎」の概要

♦動画の概要

 上記の問題意識から、その解決方法として以下の内容を動画にまとめました。
 ドラッカーマネジメント(経営)の背景には、「社会で生活する人を幸せにする意図」があります。人が幸せになるには、正しく機能する健全な社会が必要である。現在では、その社会の重要な問題の解決は「組織」が担当している。すると組織を動かす方法が重要になるが、それはあるのかといった着眼を持ちます。ドラッカーは、この社会的な観点からマネジメント(経営)の発明に邁進します。 

♦ドラッカーのマネジメント(経営)は人を幸せにする体系

 ドラッカーは、1914年の第一次世界大戦、1929年の大恐慌、1939年の第二次世界大戦といった、民意から離れる政治と激変する経済に翻弄され壊れていく社会での人々の幸せを考える中で、「財とサービス、働く場を提供する組織」の役割に着目します。
 それは「多くの人が働く組織が、その成果を通じて、人が生活する社会に貢献している。その組織がうまく機能すれば、社会はさらに良くなり、人の幸せ向上につながる。では、組織を適切に動かす方法はあるのか」といった先の着眼でした。その方法がマネジメントでした。
 ここにドラッカーのマネジメントは、経営の体系でもあり、人の幸せに貢献する体系でもあると言われるゆえんがあります。こうしてドラッカーは、行政組織も含めた組織すべてを、人の幸せ実現に貢献できるようにするために、社会で機能させる方法の創造として、マネジメントを発明します。

♦「豊か」になれる住民・国民の機会を阻害する政府と自治体

 ドラッカーは、マネジメントは、社会に貢献すべき真摯な公務員と行政組織に不可欠なものとします。現在はこれがまったく不足しています。それが日本の様々な社会的な「歪み」を生じさせています。さらに「心身とも豊か」になれる住民・国民の機会を最小にしています。行政組織には組織再生が可能な「不動の4番」である「マネジメント」が必要です。詳細は下記の目次内容で動画で展開します。

♦動画の目次(ドラッカーマネジメント(経営)の基礎)

-地方創生を担う公務員・行政組織にとってのマネジメント(経営)の意義-
 1.マネジメント(経営)発明の背景
 2..マネジメント(経営)発明の軌跡
 3.マネジメント(経営)と行政

以上になります、ご活用下さい。

■行政経営総合研究所と関連書籍の紹介

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