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日本人が英語を話せるってスゴイこと?!

日本で外国人に英語で話しかけられたり、海外で外国人に英語で話しかけたりするときに、相手が何を言っているのか分からなかったり、こちらの言っていることが通じなかったりして「え?なんで通じひんの?」って態度を出されたことはありませんか?

私は英語ネイティブスピーカーに腹が立つ態度をされたことがありました。まるで「英語ってみんな話せるもんちゃうの?え?なんでお前そんなんも話せへんの?」って感じの顏をされるんです。

でも、実は日本人が少しでも英語を話せるのって本当はスゴイことなんです。

今回は、英語を勉強しているのに英語ができなくて辛いと思っている方に向けて、自分が少しでも英語ができることはスゴイことなんだと自信をもってもらうために、「言語間距離」について書きたいと思います。

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日本語は英語から最も「言語間距離が遠い」言語の1つと言われています(ちなみに、日本語から最も「言語間距離が近い」言語の1つは韓国語と言われています)。言語間距離が遠いというのは、発音、文法、単語、文字などのあらゆる点でかけ離れているということです。

例えば、英語と日本語の語順の違いを見てみると...

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このように語順が全く異なります。

日本語ネイティブスピーカーが英語を習得するには2200時間の学習が必要とされています。

一方で、ヨーロッパ言語(ドイツ語やスペイン語など)は英語と「言語間距離が近い」と言われています。発音、文法、単語、文字などのあらゆる点で近いということです。ヨーロッパ言語ネイティブスピーカーが英語を習得するには600時間の学習時間があればいいそうです。

英語とヨーロッパ言語は「言語間距離が近い」ことを表す例(私自身の経験を含む)を紹介します。

例1:
英語とヨーロッパ言語は「言語間距離が近い」ことを表す例えとして、ドイツ人のあばあさんが編み物をしながら英語からドイツ語への同時通訳をするというものがあります。

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テレビニュースの英語から日本語への同時通訳のシーンで、同時通訳者が一定の時間で交代していくシーンを見たことがあるのではないでしょうか?同時通訳は高度なスキルはもちろんのこと、高い集中力が必要だと言われていて、1人が連続して同時通訳できる時間は10~15分と言われています。決して編み物の片手間にできるものではありません。
例2:
私は大学時代に第二外国語でスペイン語を選択していましたが、英語とスペイン語は単語が似ているものが多く、英語の授業で"university(大学)"と言わなければならないところをスペイン語の"universidad(大学)”と、よく混同して言っていました。
例3:
チリ出身(スペイン語が母語)の友人に、「僕は英語以外にスペイン語とポルトガル語が話せるけど、みんなは英語以外に何語が話せるの?」と聞かれ、ヨーロッパ出身の友人たちは「英語以外はギリシャ語とイタリア語が話せるよ!」とか「ドイツ語が話せるよ!」いうように、英語の他にヨーロッパ言語と言語間距離が近い言語を話せることが多かったです。一方、私はというと...大学時代に第二外国語としてスペイン語を選択していたにも関わらず「Hola!(やあ!)」ぐらいしか覚えてませんでしたが、その場で何も話せないと言うのが恥ずかしくなり「スペイン語が話せる...」と言ってしまいました。私の勉強不足かもしれませんが、「ヨーロッパ言語ネイティブスピーカーは英語を習得するのも簡単やろうし、他のヨーロッパ言語を習得するのも簡単やろうし、ズルいよなぁ...」と思ってしまいました。

ちなみに、英語よりも日本語の方が学習するのに苦労しなかったと言う韓国出身者は多かったです。これは日本語と韓国語の「言語間距離が近い」ことを表しているのではないでしょうか。

以上で見てきたように、日本語と英語の言語間距離は非常に遠いです。この言語間距離の遠さは英語学習に不利に働きます。つまり、日本語ネイティブスピーカーが英語を習得するのは、超絶難しいということです。英語を勉強しているのに英語ができなくて辛いという人は卑屈にならずに、そんな超絶難しい英語を少しでも聞ける、読める、話せる、書けるということはスゴイことだと開き直り、自信を持ちましょう!

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