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言葉の力を最大限に引き出す『ネーミング効果』

本日は『ネーミング効果』という心理効果についてお話します。

これは、簡単に言うと、『名前をつけるだけで、言葉が人に与える影響を大きく向上させることができる』というものです。

具体的には
✔︎ 説得力が上がる
✔︎ 記憶力が上がる
✔︎ 学びを日常に活かしやすくなる
など、簡単なのに、名前をつける・つけないで伝わり方が全然違うんです。



いかがでしょうか?


ちょっとだけ、このネーミング効果について知りたくなりませんか?

ちなみに、世の中にネーミング効果なんていうものはありません。ごめんなさい🙇‍♂️笑

僕が勝手にそう名付けています。
ですが、『ネーミング効果』と言われるだけで、説得力を感じませんでしたか?

これがネーミング効果なんです。


単純に、「名前をつけると、話の説得力が上がったり、覚えやすくなったりするよ!」と言われるよりも、
ここに名前をつけて「これをネーミング効果といいます」と言われた方が、なぜか人はその中身を知りたくなるんです。

今回は、誰でもこの『ネーミング効果』をすぐに使いこなせるように、具体例も含めて解説していきます!


ネーミング効果のメリット

①説得力が上がる

1つ目のメリットは、冒頭でもお伝えしたように話を説得力が上げ、聞きたいモードにさせることです。

これ、めちゃくちゃ大切で、どんなに良い話をどれだけ一生懸命話しても、相手が『聞きたい!』というモードになっていなければ、人は話を聞かないんです。

もちろん、『話を聞きたいモード』のスイッチを入れる方法はたくさんあります。
ですが、ネーミング以上に簡単なやり方を僕は知りません。

だから、やらない手はないんです。

「こういう時は、こうするといいよね!」みたいに、決め事や法則っぽいものを伝えるときは、ここに名前をつけてあげましょう!

②記憶力を高める

2つ目のメリットが、記憶力を高めることです。

長い文章を記憶することは難しいものです。
だから、どんな大好きな映画でも、細かなセリフまで覚えるということはほとんどの人ができない。

ですが、あらすじを話す事はできますよね?

人は、無意識に情報を圧縮して記憶します。
これを究極に圧縮したのがネーミングです。

たとえば、読んだことがある方であればわかると思いますが、
●伊藤洋一さんの『1分で話せ』
●永松茂久さんの『人は話し方が9割』
●アダムグラントさんの『Give&Take〜与える人こそ成功する時代〜』
など、一度聞いたら中身までイメージできるようなタイトルがつけられています。

もしもタイトルがなかったらどうでしょうか?
長い文章で記憶するしかありません。
だから、タイトルのない本は無い。

それだけネーミングは重要なんです。

これによって、自分自身も、伝える相手も、大切な話の内容を覚えやすくなるんです。

💡応用
本やセミナーで学んだときも、「○○するときは●●するといい」みたいな学びを持ち帰ります。ここにも『○○の法則』みたいに名前をつけてあげるだけで、覚えやすくなりますよ!


③学びを活用しやすくなる

僕の中で最も重視しているのは、実は3つ目です。それは、名前をつけることで『活用しやすくなる』ということ。

学びは、学んだだけでは人生は何も変わりません。
学びは、あなたの行動習慣に入り込んで、はじめて人生が変わり始めます。

ですが、多くの人は学んだだけで満足してしまいます。

だから『ネーミング』を活用しましょう!

ここでさらに3つの効果が生まれます。
✔︎ シンプルな言葉だけで思い出せる
✔︎ チームの共通言語にできる
✔︎ これが『○○効果だ!』と、日常の気付きになりやすい

ちょっと意味がわからないという人は、次の例を見てください。有名な『ハロー効果』を例に取って説明します。


人は、相手のある一部分がすごい!と感じたとき、その他の別の部分も全部すごいに違いない!と思い込む性質がある。
だから、まずは「見た目がいい」とか、「堂々としている」とか、「自分はこんな実績がある人なんだ」とか、すごいと思える部分を最初に示すことが大切。

このことを覚えるなら、この文章のまま覚えます。他の人に、話す前にこれを取り入れるように指示するときも、何度も文章で説明しなければなりません。

では、ここで
「この心理効果をハロー効果という」
と、名前を与えてみましょう。

そうすると、一度『ハロー効果』というものを覚えてしまえば、今後はひと言で完結します。

【自分で活用】
今度のスピーチでは、ハロー効果を活用しよう
【チームで共有】
伝えるときは、ハロー効果を意識しよう
【日常の気付き】
講演などを聞いて、「これがハロー効果だ!」と気付きやすくなる(これが学びの復習)


これがネーミング効果です。
名前をつける意味は伝わりましたか?

ネーミング効果の2つのポイント

このネーミングの効果を高めるための2つのポイントをお伝えしておきます。

【ポイント】
①できるだけ短く
②意味が伝わるように作る

これだけです。

たとえば、北の達人コーポレーション社長の木下勝寿さんの著書『時間最短化・効果最大化の法則』の中で、以下のような法則が取り上げられています。

うまくいく人は、思いついたらその瞬間に動く。うまくいかない人は、思いついたら「やれるタイミングがきたらやろう」とか、「準備しなきゃ」と考え、すぐに行動しない。
思いついたらすぐに行動するだけで、あなたの仕事のキャパは10倍になる。

【参考】『時間最短化・効果最大化の法則』木下勝寿氏 著

これを著書の中では、「ピッと思いついたらパッとやる、ピッパの法則」と名付けられています。まさに、短く、意味がわかる名前です。さすが日本を代表するマーケターだと思います。

これによって、忘れないだけじゃなく、チーム内の共通言語として活用されているんですね!

ネーミングは短く、意味がわかるように作りましょう!

まとめ

今回は、『ネーミング効果』についてお話ししてきました。

最後に補足ですが、どうしてネーミングに効果があるのか。ここには実は根拠があるんです。

人の記憶は『具体』と『抽象』が大きく関わります。(これはまた別の機会にお話ししますね!)世界には、膨大な情報が溢れています。これを全て記憶していくことは不可能ですし、脳の負担MAXです。

だから、脳は「・・・ってことは、こういうこと?」と情報を圧縮して記憶しようとする性質があるんです。
この『圧縮する』という部分が”抽象化”です。

抽象化とは?
ものごとの共通点をまとめて簡単にジャンル分けしたり、難しい情報をシンプルに言い換えたりする作業です。

難しい文章を圧縮すると『要約』。
さらに圧縮すると『目次』になる。
さらに圧縮すると『タイトル』になる。

つまり、ネーミングとは抽象化なんです。
伝える情報を一言に圧縮するから、飲み込みやすくなる。

膨大な書類を「○○関係」とファイリングすると、収納しやすく、関連付けたり、取り出しやすくなるのと同じです。

名前をつけない状態は、これらの書類をファイリングせずにしまう状態です。だから、ネーミングって本当に大切。

たかがネーミングとバカにせず、1度やってみてください。
その効果がわかるはずです。

それでは、今日はここまで!もし、具体例がわかりにくいという方はいつでもコメントしてくださいね(^^)



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