News in Brief (27 June 2023) メモ #30
本日の記事は、アフガニスタンに関する記事。タリバン政権が実権を掌握してから (since Taliban takeover) 市民に対する自爆攻撃 (suicide attacks) が増加しているという内容。
国際連合人権高等弁務官事務所(OHCHR)によれば、アフガニスタンでは、即席爆発装置(improvised explosive devices, or IEDs) を使用した市民への攻撃が増加している (are on the increase) そうです。
国連アフガニスタン支援ミッション (United Nations Assistance Mission in Afghanistan, or UNAMA) の報告書によると、2021年8月15日から今年5月30日の間にアフガニスタンで記録された3,774人の民間人犠牲者 (civilian casualties) の4分の3が、無差別 IED (indiscriminate IEDs) によるものだったそうです。礼拝所 (places of worship)、学校、市場などの人口密集地 (populated areas) でこういったことが起こると書かれていました。
自称「イラク・レバントのイスラム国ーホラサン州」(the self-styled “Islamic State in Iraq and the Levant – Khorasan Province”) というテログループ (terror group) などが引き起こす自爆攻撃 (suicide attacks) は、タリバンによる占領 (the Taliban takeover) 以来、著しく増加していて (significantly increase)、IED関連の民間人被害の主な原因となっている (the leading cause of IED-related civilian harm) そうです。
「イラク・レバントのイスラム国ーホラサン州」は、こちらのページでは以下のように説明されていました。
こちらの記事 にもあるように、「ISホラサン州」と呼ばれることもあります。米軍撤退→タリバン復権権力→ISが敵視するタリバンによる攻撃増加という流れがあるようですね。
IS とタリバン、国際テロ組織アルカイダの主な違いは、まとめると以下のようになっているようです。
アルカイダ
アフガニスタンやパキスタンが拠点。
米国や欧州諸国など、様々な国を標的にしている。
タリバン
アフガニスタンにおける勢力。
中東諸国で批判が少ないのは、国境を越えて攻めてこないから。
IS
「カリフ」と呼ばれる最高指導者を掲げる。
イスラム教の教えに基づく、カリフによる統治しか容認しない。
タリバンと対立。
アフガニスタンは80年以降、世界中からテロリストを集めて訓練していたため「テロの温床」と呼ばれていましたが、タリバン統治以降はどうなるのでしょうか。ISホラサン州のような過激派勢力による混乱がまだまだ続きそうですね。
また、シーア派イスラム教徒の礼拝所 (Shia Muslim places of worship) や、シーア派イスラム教徒が多数を占めるハザラ人コミュニティ (the predominantly Shia Muslim Hazara community) 、例えば学校や雑踏 (crowded streets)、公共交通機関 (public transport) などでもIEDによる攻撃が起きているようです。
OHCHRは、アフガニスタンの事実上政権を握っているタリバン (Afghanistan’s de facto authorities) に対して、攻撃に関する独立した調査や (carry out independent investigations into the attacks)、保護措置を実施して (implement protection measures)、生存権を保護する義務を守るよう (uphold one’s obligation to protect the right to life) 要請したそうです。