News in Brief (16 May 2023) メモ #2

News1

最初のニュースはミャンマー (Myanmar) で猛威を振るっている Cyclone Mocha について。

ミャンマーにおけるもっとも脆弱なコミュニティ (most vulnerable communities) が被害を受けているということで、人道支援を行っている人々 (humanitarians) が非常に憂慮している (express deep concern for) と報じられていました。

なんと風速時速250キロを記録している (record at up to 250 kilometers per hour) そうです。ラカイン州 (Rakhine state) というところを貫くように吹き抜けていって (tear through) 、村々に被害をもたらしているそうです。

国際連合人道問題調整事務所 (UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs: OCHA) の報告では、このサイクロンは、村々の屋根を吹き飛ばしたり (rip off roofs) 、漁船を破壊したり (smash fishing boats)するだけでなく、木を根こそぎ倒して (uproot trees)、電線や通信をダウンさせた (bring down power lines and telecommunications) そうです。

OCHA についてはこちらを参照。

国連常駐調整官兼ミャンマー人道調整官 (UN Resident Coordinator and Humanitarian Coordinator) のラマナタン・バラクリシュナンさん (Ramanathan Balakrishnan) の報告も取り上げられていました。

resident は「住民」のイメージが強いですが、「駐在官」という意味があるのですね。あとは「医学実習生」という意味もあるようです。イギリス英語では「宿泊客」という意味もあるみたいです。Resident CoordinatorHumanitarian Coordinator は専門用語のようですね。こちらを参照。

バラクリシュナンさんによれば、約310万人が最もひどい損害を受ける可能性が高いそうです (be vulnerable to the worst impacts)。

モンスーンの季節が目前で (ahead of the monsoon season)、豪雨 (torrential rains) や壊滅的な洪水 (devastating floods)によって、地滑りのリスクも高まっている (increase the risk of landslides) と警告していました。

ニュース後半で、pre-existing needsという表現が使われていた。これは pre-existing conditions (保険契約前にかかった病気、将来の健康障害をもたらすかもしれない病歴)を想起。もともと災害に弱い地域なので人道支援の必要性が元々懸念されていたということなのでしょうか。

News 2

2つ目のニュースは、スーダンの紛争によって被害を受けている子どもたちへの教育支援に関する報道。EDUCATIONに関するトピック。

国連教育緊急基金 (The UN emergency fund for education)が発表したところによると、スーダンで起きている紛争 (the Sudanese conflict) で被害を被っている子どもたちへ300万ドルの助成 ($3 million grant) が与えられるようです。

スーダンの隣国チャドまで逃れてきた子どもたちが対象のようです。 チャドには 6万人を超える難民 (more than 60,000 refugees) がいる模様。大変なことになっていますね。

スーダンの紛争は、報道では残忍な紛争 (the brutal conflict) と呼ばれていました。そして、スーダンの隣国へ渡った (cross to neighbouring countries) 子どもたちのために、直ちに教育を受けられるようにすることが不可欠だ (It is imperative to provide immediate access to education for children) と伝えられていました。

報道にもありましたが、教育は重要なセーフィティネット (a crucial safety net) ですし、子どもたちの未来を守る(safeguard their futures)ために早急に対応する必要がありますね。

国連難民高等弁務官事務所 (The Office of the United Nations High Commissioner for Refugees or UNHCR) の Olga Sarrado氏によれば、驚くべきことに、子どもの割合を見ると、チャドにいる難民の70%に相当するそうです (children represent almost 70 per cent of refugees in Chad) 。教育、保護、セキュリティの必要性が高まっている (education, protection and security needs grow) と仰っていました。

UNHCR についてはこちらを参照。

このスーダンの紛争は、国軍であるSAF (The Sudanese Armed Force) と準軍事組織であるRSF (The Rapid Support Forces) 間の争い (the military power struggle) で2023年の4月15日に起きたのですが、20万人以上の国外退去者が出ている模様です。国外退去者は、中央アフリカ共和国、チャド、エジプト、エチオピア、南スーダンといった隣国に国境を越えて移動していると報じられていました (cross the borders to the Central African Republic, Chad, Egypt, Ethiopia and South Sudan)。

Economist 誌の地図ではこのような地理関係になっていますね。

地図の出典はこちら

UNHCR によれば、このまま紛争が続けば、その数は86万人にまで達する(reach 860,000 if the conflict escalates)と予測しています。

News 3

最後のニュースはアフリカ西部のベナン (Benin) とマリ (Mali) に関するニュースです。

クラミジアによって起こる、伝染性の目の結膜疾患「トラコーマ」を撲滅した (eliminate trachoma) ことを WHOが称賛している (laud) という内容でした。

このトラコーマは、世界中で失明の主な要因になっている感染症だそうです (the leading infectious cause of blindness worldwide) 。

WHOの報告によれば、この撲滅宣言でベナンとマリはアフリカで5番目、6番目にこの重大目標を達成した(achieve this significant milestone)国になったそうです。

WHOのTedros Adhanom Ghebreyesus長官 (WHO chief) は、この目標達成を祝うとともに、アフリカ国内の23もの国々では依然としてこの病が流行していると注意を促しました (remain endemic in 23 countries across the region)。なので撲滅したといっても、あくまでas a public health problemということなのですね。

今回の目標達成で、アフリカはトラコーマの完全撲滅に一歩近づいた(The development brings Africa a step closer to meeting the elimination targets for trachoma)と報道されていました。

WHOは2030年までにいくつかある熱帯病の撲滅に関するロードマップ(the road map for tropical diseases up to 2030)を進めているようです。

ロードマップについては、こちらが参考になりそうです。WHOは「⼈類が制圧しなければならない熱帯病」として20の疾患を設定しており、これは、3大感染症 (エイズ (AIDS)、マラリア (malaria)、結核 (tuberculosis))と比べて、世界からあまり関心が向けられず十分な対策がとられてこなかったと言われています。こうした背景から、この20の疾患は「顧みられない熱帯病」(Neglected Tropical Diseases or NTDs )と呼ばれています。トラコーマはその1つですね。こちらのサイトによれば、こうした感染症が注目されるきっかけになったのは1997年のG8北海道洞爺湖サミット首脳宣言(橋本イニシアチブ)だそうです。

国際的には、WHO にトラコーマ撲滅を確認された国は15カ国あるようで、ベナンとマリはそこに加わったことになります (join 15 other countries that have been validated by WHO for having eliminated trachoma as a public health problem)。

元記事URL

https://news.un.org/en/audio/2023/05/1136687


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?