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読書会開催レポート『複雑化の教育論』(内田樹著)

課題本『複雑化の教育論』(内田樹著)
教育の本質や学校の役割について独自の視点で掘り下げた一冊。「学校は生徒を承認し祝福する場」「教師は機嫌良くいることが一番大事」といったユニークな主張があり、参加者たちの間でも共感と議論を呼びました。教育現場に関わる人だけでなく、教育に関心を持つ多様な立場から意見が交わされ、有意義な時間となりました。

1、感想の共有
参加者の方の意見・考えたことをいくつか紹介します。

・「内田さんの『学校は生徒を承認し祝福する場所』という意見に共感した。ただし、現実の学校現場は必ずしもそのようになっていない気がする。例えば、授業に参加していない生徒は行事にも参加させない、というようなケースをよく見る。」

・「教師として、生徒になめられることがある。でも、内田さんの考えを読むと、むしろ付け入る隙があった方が良いのかもしれないと思った。」

・「本書は、複雑な教育の問題をある程度単純化して話している印象を受けたが、それでも現場をエンカレッジしようとする姿勢はよいと思う。」

・「内田さんが言う『学びの場を整える』というのは非常に重要なポイント。ただ、現実的に公立学校やその教室を子どもたちがワクワクするような場所にするには、授業力、環境整備、ファシリテーションの技術が必要だと思う。」

・「生徒が本当に学ぶためには、自分で考えることが必要。そのために、教師はある意味『反面教師』でもいいのかもしれない。ただし、しっかりとしたロールモデルとなる大人の存在も同時に重要だ。」


2、まとめ
最後に、読書会全体を終えて私が感じたことは以下の通りです。

どんなに正しい意見や理論であっても、それが現場をエンカレッジするものでなければ、教員には受け入れられない可能性が高いと感じた。教育の理論は、子どもを守るだけでなく、現場で働く大人たちの権利も同時に守るものであってほしい。

以上です。参加者のみなさん、本当にありがとうございました。

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