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音楽は人と人をつないでいく〜高校時代


日本に帰国して高校に入ると、
ヴァイオリンは続けていたものの、
「学校のみんなの輪に入りたい」
という気持ちが強くありました。

ずっと憧れていた
スポーツの部活に入りたいものの、
自分がプレイできる自信もなく、

ラグビー部のマネージャーになりました。
とはいえ、内心は、

もっと自分で何かやりたい
表現したい

心がウズウズ・モヤモヤ渦巻いていました。


そんな時、ボストンにある
Phillips Academy Andoverでのサマースクールに
参加させていただく機会を得ました。

世界は知らないことだらけなことを初めて知る


世界中の高校生と1か月間寮生活をしたのですが、
かなり大人びていた
NYからきたルームメートに圧倒されたり、

ヨーロッパから来た子たちに
「ジャパン?どこそれ?」
と言われたり、

とにかく自分が知らない
こんなに大きな世界があるのだ、
と気づかされ、

言語や文化の壁も高くて、
怖くなって、
引きこもりがちな日々を過ごしました。


ただオプションで
ヴァイオリンや室内楽クラスを
取ることができたのですが、

そこに行くと、
先生も友達もあたたかくて、
居心地よくて、
言葉も文化の壁もぜーんぶなくなって、

音楽は言葉を超えるってこのことだったんだー
と初めて実感しました。

そして日本へ戻ってくると、
「今度こそは世界中に友人を作りたい」と思い、

アジア中の100名の若手演奏家が集まって
1か月近くアジア中を演奏旅行する
Asian Youth Orchestraに応募し、

最年少日本人メンバーとして選ばれ、
ツアーに参加することができました。

100名ほどの仲間と約1ヶ月間
衣食住・演奏・練習・移動全てを共にしました


2週間ほどの厳しいリハーサルの後は、
皆で各国でのコンサートツアーの合間を縫っては、
それぞれの国の出身者が
ローカルなところに連れて行ってくれて、

どんな旅行よりも心に残るような、
密度の濃い時間を過ごし、

ツアー最終日には別れが辛すぎて
皆と号泣していました。


言葉も年齢も何もかもの違いを超えて、
心の奥から信頼し合って、
通じ合って、
仲間となり、

そんな仲間たちと
音楽を世界中の人々に伝え、
拍手で応えていただく。

言葉や文化の境界線が
音楽を通して溶けてなくなって、
一体化していく。


音楽の波動って、
共鳴して、
人と人を繋げていくんだ、

ということを学びました。

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