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打楽器としてのヴァイオリンの可能性

子どもができてから
ほぼオケ定演を聴きに行けていなかったのですが、
ふと昨夜インスタに
服部さんと出口マエストロの
リハ動画が出てきて、
どうしても見に行きたい!と感じ、
でも木曜しか行けるときないじゃん‥と気づいて
ダッシュで行って来ました。

服部さんのファジル・サイは、
まさに全世界の闇を背負っているかのような、
悲しさや苦しみの悲壮感をひしひしと感じるのに、
それでいて演奏で作り出される空気は美しい。

序盤はジャズにも通じるような
リズム音楽としての面白さが詰まっていて
普段のコンチェルトとは全く違う、

オケもソロもみんなが音程使いではなく、
すべての楽器が打楽器として
出口マエストロのもと
リズムのハーモニーを重ねていて、
とっても面白かったです。

そしてそこから突如現れてくる、
心を打つトルコ民謡のメロディー。

前半の打楽器の世界からのギャップが大きく、
それゆえメロディーの持つ力強いメッセージが
私たちに深く、強く、
語りかけてくるのを感じました。

ラストは、いつの間にかホールから別の空間へ
タイムスリップしたような錯覚を起こすほど、
心地のよい壮大なストーリー空間が作られていて、

「え、もうこのストーリーは終わってしまうの?」
「続きをもっと聴きたい、観たい」

そんな気持ちになりました。


行けるなら全3日公演聴きたいくらい、、、
毎回絶対新しい発見があるだろうなあー
と思わせるような様々な要素が次々と出現して、
耳も目も離せない

そんな一曲でした。


服部さんの演奏は、人々を惹き込む、
確かで揺るぎのない世界観の提示があって、

普通の演奏家より次元が
さらにさらに深いレベルで、
まるで人間を超えたゾーンに入って
楽曲の深いところと繋がりながら
演奏されているのを間近で感じさせていただき、

一緒にタイムスリップしている感覚になりました。


ステージ上で
それぞれの場面場面で紡ぎ出される音から
身体に満ち満ちてくるエネルギー。

平日夜の素晴らしいひと時を
ありがとうございました。


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2024年10月17日(木)
​サントリーホール 大ホール

​2024年10月18日(金)
​東京オペラシティ コンサートホール

2024年10月20日(日)
​Bunkamura オーチャードホール
​​出口大地(指揮)
東京フィルハーモニー交響楽団

ハチャトゥリアン/『ヴァレンシアの寡婦』組曲より
ファジル・サイ/ヴァイオリン協奏曲『ハーレムの千一夜』*
コダーイ/ガランタ舞曲
コダーイ/ハンガリー民謡『孔雀は飛んだ』による変奏曲

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