治療しなかった歯医者さん
五年前くらいに、近所の歯医者でレントゲンを撮ってもらうと、前歯に膿が溜まっているので、治療した方がいいとのこと。
私は10代の頃に、前歯の大きな治療をしており、前歯は、弱い場所であった。
近所の歯医者さんは、そのことも知らず、現象だけをみて、簡単に言っているような気がして、あまり信用できず、セカンドオピニオンとして、10代の頃に治療をしてもらっていた歯医者さんに診てもらうことにした。
その歯医者さんでも、レントゲンを撮り、膿も確認したが、その歯医者さんが言った言葉は、
「確かに膿がある。けど、膿が大きくなって痛みとしてでてくるかどうかは、身体の免疫による。免疫が落ちてきたらひどくなる場合があるが、痛みがないのであれば、このまま過ごしていいんじゃないか?また痛くなるようでしたら来てください。」
!?
治療しない!!病を見つけながら、それを抱かえて過ごす方法を提示してくれた!というか、膿=病じゃないと提示してくれた!
そして、それから五年、、全く影響ありません。
治療しませんと言われて、不安や怒りを出す人もいるかもしれない。
けど、私はその時、ものすごーく納得してしまった。リスクはあるかもしれない、酷くならない理由もない、けど、自分の中でその答えがホッとした。
今思うと、理由はないけど、自分の中で納得したことほど確かなものはないなと思う。
そして、治療をしない責任を引き受けた、歯医者さんに教えられたことがたくさんあり、感謝でいっぱい。
今の混沌としている時代。あの歯医者さんのことと、自分の理由なき納得を思い出しました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?