2022-11-20 文学フリマ東京35 雑感
初めて出店者として参加した感想を、ざっくばらんに。
前半戦 〜14:00まで
・11:00ちょっと過ぎに現場着。すでに一般参加者の列がちょっとできていて驚いた。
・思ったよりスペースが狭かった。というのも、卓上のスペースは自宅のテーブルでシミュレーションしていたので大体予想通りだったけれど、足元や背中にダンボールをゆっくり置いて設営するようなスペースがなかった。
常に周りの方の動線を気にしながら設営するので、焦りもあり設営に思っていたより時間がかかったように思う。めちゃめちゃ額に汗をかき、開場前に私の前髪は終わってしまった。
・「では開場します〜〜」のアナウンスに、会場から一斉に拍手があがっていたのがよかった。同じイベントをみんなで作り上げている感じが嬉しかったな。
・スタートと同時に人がわっと入ってきて、人見知りのわたしは一瞬石みたいになってしまった。が、お隣のブース(同じテーブル)のスタババさんが積極的に来場者にこんにちは〜とお声掛けなさっていて、「試し読みだけでも〜」と紙を配っているのを見て正気を取り戻せた。私もすかさず、「無料配布あります〜」と声掛けするよう、学生時代の接客アルバイトモードに切り替えて対応できた。ありがとうございます。
・猫の引き強い。招き猫とはこのこと。無料配布のペーパーが、猫ドーン!な表紙なもんで「猫ちゃんかわい〜」と何度も言っていただけた。何も言わず受け取った方も、あるきながらペーパーのページをめくることででてきたさらなる猫写真にニヤっとしていただくなどの場面を何回か目撃した。嬉しい・・・!帰宅したらいの一番に猫を抱きしめよう!たとえ嫌がられても!と決心。
・文学フリマにきたお客様が私の本を手に取り、見本をじっくりみていただいたのちに、「買います」とお声掛けいただく瞬間のたび、地面から3センチくらい浮いた。現実感がなくてふわふわした。お買い上げいただいた皆様、本当にありがとうございました。
・「昔このあたりの大学だったのよ」とか、「昔住んでいたんですこのエリア」といった方々が、懐かしさに目を細めて拙著を手にとってくださることが嬉しかった。知っているお店はなくとも買っていただいたかたも何名かいらっしゃった。懐かしさというのは大切な思い出。それをこの本きっかけに会話して、少しおすそわけいただけたこと、作者冥利につきます。
・Twitterで事前にリツイートしてくださっていた方が遊びに来てくださって名乗っていただいたときはとっても嬉しかった〜〜!!イベント後、ペーパーへの感想ツイートまでいただけてまんたぬは感無量です。
ブースめぐり
・14:00ごろから売り子をどなきち(@DONA69KICHI)ちゃんが手伝ってくれた。彼女から手伝いを申し出てくれたのでお願いさせていただいたのだけれど、来てくれて大正解。間違いなくMVP。ありがとう。接客業経験者で、とても気遣いの細やかな彼女は、状況把握能力が本当に高くて、ちょっと私が説明しただけですぐに売り子として順応してくれた。前日予習も兼ねてデザフェスに行ってブースの売り方偵察もしてくれたみたい。本当にありがとう。
・売り子を代わってもらえたおかげでブースをたっぷりまわれた!!!!でも本当に会場の規模が大きくて、買い漏れもたっっっくさんできてしまって、あとからみんなの戦利品ツイートをTwitterでみて「あああ〜」ってなったりした。規模が大きくなったぶん、開催時間を伸ばすか2daysにするかしてほしい・・・
出店者としていながら、来場者としても楽しみたいというのは贅沢な願いなのだろうか。
・作品もさることながら作者の方のお人柄もブースのレイアウトもよくて、自然とニコニコしちゃうブースに出会えることが文学フリマ当日の醍醐味だな〜って心から思った。そういったブースがいくつかあって、いい購入体験ができるとまたお会いしたいなって思える。当日は出店者でいるより来場者のほうが好きだな……(こっそり)
・見本誌を手にとっているときに話しかけられまくるのが苦手なので、前半はお客様を黙ってみまもっていたのだけれど、ブースをまわっていて気づいたことがある。
見本誌を手にとっている間、ほんの一言だけ、例えば「この半年間の日記をまとめました〜」のように言ってもらえると、そのタイミングで本に対して質問がある人は発話のきっかけになるってこと。
それを学んで後半、見本誌を読んでくださっている人に「食事エッセイになってます〜」と一言だけつけてみたら、黙って聞いてくださる方も多い中、「なんでこのエリアなんですか?」とか、「私も住んでるんですよ〜このへん」と発話してくださる方が3割〜4割程度はいたように思う。会話はしなくていい。けれど、きっかけの提示は大切。
・緊張しながら見本誌を手にとり、作者の方とたどたどしく会話している最中に、作者の知り合いの出版関係っぽい方がいらして、「わ〜〜〜!!お久しぶりです!!!」と、作者と知り合いらしき方の間で会話がはじまり、その瞬間から私の存在は消えてそっちに場のすべてを持っていかれてしまったことがあった。まだ見本誌を読んでいた私は、すごくいい本だったけれど、「この本を買いたいです…!」って言い出すタイミングが難しくなっちゃった。(本が良かったのでなんとか買ったけど。ちょっと悔しい。)
自分が今後知り合いのブースに行く時は気をつけようと思った。出店者側としても、気心しれた関係者同士のおしゃべりになりそうであれば、一旦ちょっといなして来客の方の購入体験を大事にするのがよさそうだ。
後半戦
・たくさんの方が買ってくれたよ〜と、どなきちちゃんからLINEがはいり、ブースに戻ると購入いただいたときにつける「正」の時が2つも3つも増えてた。どなきちちゃんすごい…!本当にありがとう…!!
どんなお客様がいらしたかの共有は、終わった後ぽろぽろと伺ったのだけれど、今度彼女とゆっくりお茶をしてあらためて聞いてみる。
・無料配布、開始から2時間でなくなった〜〜〜〜!!!入口から近いブースというラッキーもあり、我が家の猫がかわいかったというのもあり(親ばか)…こんなに早くなくなるとは思わなかった。倍くらい刷って余らせてももよかったのかも。
・後半は本当にあっという間。情報量と人の多さにちょっと酔って眠くなるくらいだった。ペーパーがなくなったので、しおりだけでもどうぞに切り替えたけれど、もらってくださる方がいて嬉しい。たっっっっくさんの本を裸で抱えている方をお見かけして、「そんなに本を買われたならきっとしおり必要ですよ!!どうぞ!!!」と思わずお声掛けしたくらい、場には慣れた。
・本当に隣のブースがスタババさんでよかった。同じ長机に椅子を並べるって、相当距離が近い。知らない人だったら気を遣ってもっと疲れていただろう。
・テーブルクロスを褒められることが多かった。嬉しい。食欲をそそるような色をと選んだのが功を奏して、結構華やかだったように思う。
閉会
・撤収までどなきちちゃん付き合ってくれた。女神か。本当にありがとう。
・ぐっっっっっったり。糖分補給に近くのタリーズに入った。感想をぽつぽつどなきちちゃんと話すけれど、お互い語彙がなくて笑っちゃった。
・帰りのモノレールでさっき別れたスタババさんにお会いして、結局地下鉄までご一緒した。イベント週の土曜日に打ち上げをするためにもうおいしいごはんを予約しているので、そのときお話するのが楽しみだな〜って心から思った。本当に、私にきっかけをくださってありがとうございました。
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