アイアム マッドファーザー
ほぼタイトルネタバレなんですが、ここ最近の流れからしたら触れなきゃイカンよね。
という事で、ご存知の方はご存知、自分はマッドファーザーのキーパーソン「お父さん」の声優です。
自分は「声優」というほど大したアレでも無いんですが、このゲームの製作当時は「ボイスコ」を名乗って、無料でさまざまな媒体のボイスをつけていました。
ゲームに限らず、ボイスドラマであったり、ネットコンテンツであったり。携帯アプリのお話しもありました。
ただ、全部が全部把握しているわけでなく、ボイスを渡したままお蔵入りした企画もあったようです。
現状、ゲームの出演が多い感じでしょうか。今となっては懐かしい、とも言える話です。
当初、製作者のせんさんからのお声掛けで、「ホラーゲームの敵役として…」とお話しを伺い、ある程度のネタバレをもって演じました。
最初、どれくらいの「はっちゃけ」具合にしたら良いかを悩みつつ、幾つか試しに録音してみたのですが、どうにも「優しすぎる」感じがしました。
僕の声を聞いた事がある人は分かるんですが、やや高めの若い声なので、どうしても「お父さん」をイメージすると柔和な雰囲気になってしまう。そうすると、セリフにワザとらしさがどうしても残ることに。
あ、こりゃダメだなと自らダメ出しして、もういっそ「振り切る所まで振り切ろう」と、声を一気に裏返して、北斗のモヒカンよろしく「ヒャッハー!」と叫びまくったのです。
よし、これでどうだ!と先ずは客観的に聞いてもらおうと、せんさんに送りました。
さて、返答や如何に。
「あ、じゃあこれでー」
ん?リテイク無し?
…そうです、アレは自分のリテイク以外無しの、一発で通ったのです。
マジか!と自分でも驚くと同時に、「このゲーム、どこまで『裏切る』んだろう」と思いました。
過剰なまでの狂気だったので、果たしてコレは受け入れてもらえるのか?と心配にもなっていました。
結果として、ニコニコ動画でネタにされる事でその目的は達成されました。
知らない声優に例えられるって、微妙な気分になるもんですね。
ややあって、マッドファーザーが中華圏で「狂父」として流行っていると聞いて、中国語が出来ないので試しに英語で呼びかけてみたり、書籍化もされて一部を朗読してみたりと、マッドファーザー絡みではとても貴重な経験をしました。
作品の中の切れっ端とはいえ、関わったものごとが色々な所で取り上げられるのは面白いものですね。
そこからまたまたややあって、マッドファーザーがSteamに進出と聞いて「おお、そんな所まで行ったのか」と軽い目眩を覚えました。
Steamと言ったら、ゲーマーを引退した自分でも良く知る市場です。何というか、遠いような存在になったなぁ、とボンヤリ思いました。
そして、今年2020年。
ホロライブ所属のVtuber・大空スバルさんが、実況プレイをされていました。
生配信だったようですが、自分は当日用事が立て込んでおり、翌日あたりに気付いてアーカイブを視聴しました。
いやぁ、懐かしい。というか、無料版とは若干の違いもあって、ある種新鮮で。
最初の悲鳴というか、苦悶の声も、コメントで「掘られた!?」と言われていて苦笑したりと、ああ懐かしいなぁ、とニヤニヤしました。ベーコンレタス的なアレも演じていたんだぜオジさんはw
あの頃は、まだ本業に就いて間もなくて、薄ぼんやりと「ナレーターとか声優も道かなぁ」と迷っていたのですが、結局、その本業を取って進み始めた頃でした。
その後に、応募した事も忘れていた所から何年か遅れで「事務所へどうですか」なんて話も貰いつつ丁重にお断りし、今に至るのですが、本道を外れてゆるっと歩き続けていた声の仕事が、また花を見せてくれた…そんな思いです。
マッドファーザーに関しては、実はまだ話せる事が増えるかも知れません。
いつになるか分かりませんが、近々?何か動きがあるようです。その時は、また語る事もあるでしょう。
公式のアナウンスなどにも目を向けて貰えたら幸いです。
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