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『アフターコロナに会いましょう -note版-』 #5 - インドネシア チームオゴオゴ -

 こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです。本日はシリーズ連載『アフターコロナに会いましょう -note版- 』の第5話です。

 このシリーズは、現在発売中の写真集『アフターコロナに会いましょう -完全版 -』と合わせてお読みいただくとさらにお楽しみいただけます。

 今回の舞台は、インドネシア。そうです、このシリーズの前半はインドネシアのエピソードが目白押しです。何しろこの国には数え切れないほど足を運んでいますから、それなりに出会いも多いのです。

 今日ご紹介するのは、シリーズの第2話と同じ日の出会いです。

 第2話は、大祭オゴオゴの日のお昼のお話でしたね。(記事のラストにリンクを貼りますね。)

 今回のエピソードはその夕方から夜のお話です。

 そうです、つまり、オゴオゴ本番での出会い。

 オゴオゴがどんなお祭りなのかは、シリーズの第1話もご参照くださいね。

 はい、インドネシアバリ島が興奮に包まれる年に一度の大祭オゴオゴ。

 僕は毎年この時期をバリ島で過ごしています。この年ももちろんそうでした。

 オゴオゴの次の日は、” Nyepi(ニェピ) と呼ばれるバリ島のお正月。

 その日は島中が外出禁止になりますので、オゴオゴの日のお昼に僕は食材の買い出しに出かけるのですが、この日もそれを済ませてひと息ついたあと、村の中心部に向かいました。

 オゴオゴの季節にしては珍しい曇天。それどころか、宿から歩いている途中でポツリポツリと降り始めました。雨です。

 ポツリ雨はその数を増し、瞬く間に辺りは土砂降りに。

 これからお祭りに参戦するのに傘なんて持ってられませんから、僕もカメラもあっという間にびしょ濡れに。カメラとレンズをTシャツの中に匿いながら、僕は土砂降りの中を村の中心へと急ぎました。

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 第2話の有料写真ギャラリーもご覧いただいた方はお分かりだと思いますが、この村はそこそこ名の知れた村ですので、中心部までたどり着いてしまえば雨宿りは容易です。

 ずぶ濡れの僕は、道脇のカフェに入りました。

 村の人々が半年もかけて作った様々なオゴオゴたち。それなのに、たった1日の土砂降りで、一体どうなってしまうのかと心配しながら、熱いコーヒーで冷えた体を温めました。

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 村の人は「オゴオゴの日に雨が降るなんて初めてだ・・・。」と、落胆にも似た表情で教えてくれました。

 オープンカフェのテーブルから見える村の通りを往き交う人たちも、心なしか不安そうでした。

 しかし、ここは神に住む島。じきに雨は弱まります。

 時刻は夕方の5時。

 僕は意を決して、弱まりはしたもののまだ止まない雨の中に足を踏む出しました。大祭のスタート直前の村の高揚した空気を味わうために。      

 そんな時に彼らに出逢いました。

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 パレードのスタート予定地点あたり。村のメイン通りのど真ん中。

 まだ降り止まない雨の中、もうじき始まるオゴオゴのパレードのために準備をする子どもたち。

 彼らは自慢のオゴオゴの前で僕を見つけると、口々にオゴオゴの凄さをアピール。しまいには写真をせがんできました。

 キラキラと輝くその愛くるしいエネルギーに、「もしかしたらもうすぐ雨は止むのかもな」なんて予感もしました。

 その予感を告げる代わりに、僕は「必ずパレードの本番の写真を撮りに来る」と彼らと約束しました。

 オゴオゴの日は、僕も撮影に忙しい。

 人混みにもみくちゃにされながらの撮影は、深夜まで続きます。

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 でも、ちゃんと、約束は果たしました。

 彼らの、オゴオゴでの勇姿。

 予感通りすっかり雨の上がった夜空の下で、威勢のいい掛け声と笑顔とともに、半年間かけて作ったオゴオゴを担いで、彼らは大通りを立派に闊歩しました。

 この日の感動は、言葉にできないんです。

 汗だくの揉みくちゃにされながら、島が一体になる感覚。そして、その日が嘘だったかのように訪れる静寂の ” Nyepi ”。

 本当におすすめですよ。

 本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 彼らの勇姿は、シリーズ第2話の有料写真ギャラリーに追加します。もちろん詳しい位置情報も掲載しています。

 すでにご購入いただいている方は何度でも閲覧できますので、今一度ご覧ください。

 それでは、また次回!


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□ 写真集『アフターコロナに会いましょう -完全版- 』

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写真家 MiNORU OBARA
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