豊かに暮らす自分の習慣。
こんにちは。写真家のMiNORU OBARAです。今日は、数年前から始めた仕事の習慣についてお話しします。
今更ですが、僕は、写真家をしています。
まだまだ若い頃の僕は、とにかくできる限りの仕事を詰め込むと言うスタイルでした。
きっと、焦りや怖れもあったのだと思います。
例えば、「せっかくの依頼を断ると次から仕事の依頼が来なくなるのではないか?」や、「収入を頂けるうちに頂いておいた方が良いのではないか」など。
当時は、1日に3件も4件も撮影を詰め込んでいました。
撮影のお仕事は、当然ながら自らが現場に赴かなくては成り立たないので、1日に3〜4件も撮影を詰め込むということは、その分現場と現場の移動もついてくるということでもありました。
その頃の僕は、そんな一見忙しい感じの自分にも満足していたのかもしれません。いまでは考えられませんが。笑
まだまだ若かったのですねぇ。
そんな僕の価値観を変えてくれたのは、東南アジアへの放浪の旅でした。
久しぶりに長い休みを取って向かった東南アジア。もちろん初めてではなく、何度も足を運んでいた国々でしたが、その時は現地の人々の笑顔がやけに胸に刺さりました。
彼らはいつでも笑っていました。
それは、” It's OK.” 的なスマイルでした。
「なんでもいいから、楽しくいこうよ。」的な笑顔でした。
日本と比べて決してお金持ちではない国々の人々が、僕にはとても豊かに見えたのです。
極めつけは、旅を終えて帰国した駅のエスカレーターでした。
日本時間の早朝。帰国したのはちょうど通勤ラッシュの時間帯。
都心へ仕事に向かう人々、帰宅するべく郊外へ向かう僕。
エスカレーターですれ違う人々の顔を見て、僕は息を飲みました。
「みんな、全然楽しそうじゃないじゃん。」
いえ、むしろその表情は苦しそうにすら見えました。
先ほどまで旅をしていた国々と比べ、金銭的には豊かなはずのこの国の人々が、まったく楽しそうじゃない。
そのとき僕は気がつきました。
「あぁ、豊かさにお金は関係ないんだな。」
それから年を越した僕は、年始の目標をノートにでかでかと書きました。
「撮影は1日1件。豊かに暮らす。」
この目標は、数年経った今でも続いています。
仕事を1日1箇所にするだけ。
場所の移動がないだけで、気持ちに余裕ができます。
結果、目の前の仕事にフォーカスでき、以前よりもいい成果が残せます。
その余裕は心の余裕でもあります。仕事現場での人間関係ももちろんより良好に。結果としてそれもいい仕事に繋がります。
もちろん、自分と向き合う時間もできます。その時間を使って、将来のイメージをありありと膨らませたり、瞑想をしたり、第三言語を学んだり、実家に顔を出したり・・・。
いいことだらけです。
同じようなことは、インドでのオヤジさんとの出会いの記事でも書きましたが、僕たちは、両手いっぱいに抱え過ぎるほど抱えている気がします。
そろそろ、手放してみてはいかがでしょうか。
「手放す」ことを始めたら、きっと今までになかった大切なことに気がつくはずです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回。
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