ドラマ未成年アフターストーリーを見て

本編の感想を書きたいと思っていたのですが、永遠にダラダラと書けてしまうなと思い、先にアフターストーリーについて。

このドラマ未成年はアフターストーリーがあることでより現実味を増し本当に水無瀬と蛭川が現実に生きているという感じがしました。10話までで終わってももちろんドラマとして文句なしのハッピーエンドなのでアフターストーリーまでが本編とは言いません。しかしアフターストーリーによって2人の関係性に深みが増したと思います。
(ここからネタバレしかしません)

水無瀬の家庭環境(母親)から来るものだと思いますが、水無瀬は高校生の時から同性と付き合うことは社会一般から見て普通では無いという認識があります。
社会人として歳を重ねていき、結婚というワードが嫌でも目に入るようになり、会社の人や母親にも聞かれる始末。そもそも付き合ってることすら言えない水無瀬はかなり気が滅入っている様子。
水無瀬は母親の望み通りのレールを歩いてきたので明らかなレールに外れているという感覚があるのかなと思います。
逆に蛭川は全くそこのハードルが無く、友達に言ってみる？と提案するぐらいのフラットさ。やはりそこは蛭川が自分の意思でここまで生きてきたことへの強さを感じました。

高校時代は危なげな蛭川に寄り添う水無瀬という関係でしたが大人になり社会や周りの変化に気を病んでしまう水無瀬を優しく導いてくれる蛭川と関係が逆転するのが好きです。

blにおいてこの2人は受け攻め明確に決まっていないのが良かったです。どちらも女々しい所も男らしい部分もあるためキスシーンなど受けと攻めが曖昧な感じがしました。(いわゆるリバというものが私は好きでは無かったのですがこの2人には納得だなと思います)

↑ここまで知ったような口でベラベラ語って恥ずかしいのですが、

何あのキスシーンは！？！？！？

あんなインスタライブでワーキャー言ってた2人本当はこんなの撮ってたの！？と思いました笑
こんなにblドラマを見てきたのに未だにベッドシーンやキスシーンを薄目で見てしまう私ですが、未成年に関してはちゃんと2人の感情の裏付けがある上でのキスやそれ以上の行為が描かれていたので見届けなきゃなと思って今回はちゃんと目を開いて見ましたが、あそこだけは急に来たのでビックリしました笑
蛭川が「匂いが〜」というところに蛭川ってやっぱり匂いフェチなんだと思いました笑
高校の時から匂いに敏感だった蛭川をアフターストーリーのここでもまた繋げるのかと、、。

そして「結婚を祝わされる会」にて蛭川は
「あの時水無瀬に片思いしてたんだ〜」と軽くジャブを打ちます。このまま順当にカミングアウトか？と思ったら周りは意味がわからないというような反応が返ってきて、水無瀬も「変な冗談やめろよ面白くない」と跳ね除けます。
blドラマあるあるですが、主人公の周りにいる友達はいつも異様に理解があり主人公達を後押ししてくれるような優しい友達がほとんどですが未成年は友達ではあるけどやっぱり蛭川との関係を隠し続けていたので上辺だけの関係ですし、誰も理解がないというのがリアルだなあと。

その後、水無瀬は「みんなに祝われて正式に結婚できるのが羨ましい」と言います。
水無瀬って結婚にめちゃめちゃこだわるなーと思いましたね。やはり自分は女で異性愛者だと自認しているのでここの水無瀬の気持ちは難しいです。でも結婚という正式な結びが欲しいというのは何となくわかる気がします。

最後、蛭川は気を落としている水無瀬を見かねて海に連れていき、
「結婚なんか出来なくても仁のそばにずっといるから。だから不安になる必要は無いよ」
という言われたい言葉ランキング堂々の第1位の完璧すぎる告白をします。
蛭川はこんなことをサラッと言える一人前の大人になったんだなぁとしみじみしました。

本編10話まではやはり漫画らしい展開でしたがアフターストーリーでかなりリアルというか実際こういう人達が沢山いるんだろうなと言うよな深い話である同時にちゃんと視聴者が幸せな気持ちになれるところもあり、手放しにハッピーエンドとは言えないけど2人でたぐりよせた彼らなりの幸せを見届けることができたなあと満足しています。

未成年ロスだけど満足してるというか不思議な気持ちです笑
でもこんな完璧なものを見せられたらもう続編とか映画とか望めないじゃん！という謎の怒りも湧いてきました笑

ここまで書いてきましたが、やっぱこれまで見たbl作品の中でもダントツに面白い！というかジャンル縛らず久しぶりに面白いドラマみたなという気持ちです。深夜ドラマであまり十分なコストがないだろう中でここまで面白いものが作れるかと。

ここまで読んで頂きありがとうございました。