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大学生のガーナ紀行(vol.4)

ご覧いただきありがとうございます。大学生のRINZOです。

いよいよこのガーナ紀行シリーズも最終回ということで、今回はガーナでの活動を冷静に振り返ってみて反省していること、そして学んだことについて考えてみたいと思います。なお、現地での活動内容について詳しくお知りになりたい方は、過去の投稿をご覧ください。

一、反省していること

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私が今回の活動を振り返る上で難しいと感じているのは、実際の渡航前にも感じていたように、何をもって成果とするのか、ということです。これまで活動の経緯を振り返ってきた通り、事の発端は「実際に発展途上国に行って現地の生活を経験する」というある種の使命を自らに課し、その舞台として日本から遠く離れた西アフリカのガーナを目指したことでした。その使命を文字通りに解釈するならば目的は果たされたと言えますが、プロジェクトを計画して実行した以上、それだけでは満足できていないのも事実です。当時お世話になっていた専属のマネージャーが言うには、プロジェクトの達成の成否に関わらず参加した自分が成長して何かを学ぶことができていたらよいということでしたが、私は現地での取り組みが子どもたちにとってどれほど効果があったのか、結果的に現地の農村のコミュニティにどのような価値を提供することができたのかと考えてしまうのです。例えば、私は現地で活動していた当時、ふと「これは自分が好きでサッカーをしているだけではないのか」「結局のところこの活動は自己満足に過ぎないのか」と感じることがありましたし、今でもそう考えることがあります。この種のボランティアが実は一方的な押し付けであるという懸念はいつも指摘されるところですが、私の取り組みは果たしてどのように評価され得るのでしょうか。この議論はつまり、何をもって目標が達成されたとするのか、その具体的な最終地点を設定できていなかったのがそもそもの原因だったと言えるでしょうし、特に現地のコミュニティに入り込んで問題点を探し出しそれを解決しようとする今回の「参加型開発」が、誤解を恐れずに言えば手探りな手法であるために最終的な目標を前もって見定めにくいという欠点があるのかもしれません。

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また、現地の農村に滞在していた当時、自分のプロジェクトのために持てる力を全て出し切れたかというと、どうしても疑問が残ります。現地の生活や衛生環境など、想像以上にハードな衣食住への適応に苦戦を強いられたのは否めないですが、それでも何かしらの成果を出すためには、前述したように最終的な目標を見定めた上でもっと試行錯誤する必要がありました。

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何より、現地で最も強く感じたのは圧倒的な無力感です。これは渡航前から言われていたことですが、そもそも知識もスキルも資金もないただの学生に何ができるのでしょうか。その途方もない無力感は、実際に何かをしようとして初めて実感する苦しみであり、現場に飛び込んだ者だけが感じることができるのかもしれません。その意味で、国際協力のスタートラインに立つということはどういうことなのか、実際に自分の肌で体感することができたと言えます。

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他にも、この農村での生活は私に自分の性格を内省する契機をもたらしたと感じています。他者に寛容であること、これは過去の自分を克服するために自らに課している人生のテーマとも言うべきものですが、大学入学後は特に外国の言語や国際的な学問の学びを通じて、異なる他者を肯定して多様性を受け入れる姿勢を育んでいたつもりでした。しかし、実際に文化も価値観も全く異なる環境において、常に他者に寛容であることができず、どうしても自分の価値観の物差しからその言動が表面化された瞬間がいくつもあったと記憶しています。また、そのようなストレスを回避するために子どもたちと交流する機会を意識的に減らしたことがあり、それは心を整えるために時に必要だったとはいえ、現地の暮らしを体験したりコミュニティに入り込んで活動するという目的からしたら本末転倒でしたし、また、他者に寛容であるということは他者と距離を取ってコミュニケーションを避けるのと同義ではない、という個人的な気づきを得ることができました。

二、学んだこと(総括)

総括として、ガーナでの活動及びその振り返りから学んだことはこのようにまとめることができます。つまり、自分が取る行動において何を目標として何をもって成果とするのか、その実現のためにはどのようなロードマップを策定するのかということについて予めよく考えることは、今回の活動だけに限らず、例えば留学するにも社会人として働くにも重要な教訓になり得ると考えています。それは、前回の記事で気づきとして述べた、自分が届けたい価値観を人に伝えるために信頼関係を構築することの必然性に関しても同じことが言えます。

総じて、今回のガーナへの渡航では、貧困とされる現場に実際に飛び込んで自分なりに活動したことにより、プラスチックによる環境汚染を喫緊に迫る課題であると認識したり、幸せとは何かということを考えたり、スポーツの可能性を感じたり、また国際協力の苦労を理解したり、他者や異なる文化を受け入れるということの苦楽を実感したりすることができました。

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これにて『大学生のガーナ紀行』はおしまいとなります。今回のシリーズを執筆し始めた当初に想定していたよりも分量が多くなってしまいましたが、お楽しみいただけたでしょうか。読んでくださった皆さんにも、何か発見や気づきなどがあれば幸いです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。また感想などあればぜひご遠慮なく教えてください。

それでは、また。

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