RINZO
とにかく書いてみる。これは外山滋比古氏が『思考の整理学』で授けている重要なアドバイスの1つだ。さて、今年もすでに8月を迎えている。 1. 大学院で今年度の初めにその本を読み、自分を鼓舞して修士論文を書いてきた。前の主任指導教官は放任主義すぎて何の助けにもならず、しまいにはその指導の役目を降りると急にメールをよこすので、季節柄、とご丁寧に言われても、私には少しも穏やかではない今年の春の様相となった。実際、女性史専門のその教授はいつも鮮やかな色のストールを巻き、かなり年の離れた
待ち焦がれていた春の日差しがようやく訪れ、都内各所で満開を迎えた桜を見逃さないようにとせっせと足を運んでは写真に収めていた。気が付いたら新学期を迎え、もはや新たな趣味となっている区立図書館の開拓をしながら研究のための参考文献を収集する日々だ。ふと最近の些細な出来事について記録を残したいと思い立ち——ほとんどの場合に小説を読んだ後にそうした執筆欲が湧いてきて今回も例に漏れずそういうことなのだが——読んだ本や訪れた場所など、勢いに任せてあれこれと書いてみたい。 加藤晴久 (20
旅の始まりの朝はいつも慌ただしい。限られたお金と時間を活用するために早朝から計画を立てるのでどうしても早起きをしなければならない。これは貧乏な一人旅をする者の宿命である。そして今回も例に漏れず、目が覚めてスマートフォンの時計を見た時には5:42だったのだが、前日の夜の予定では6:00には家を出発する算段であった。ろくに朝食も食べられずに10分遅れでメトロの乗り込むも人気のない週末の早朝だったおかげで遅延することなく駅に着き、そこから走ってバス乗り場へと向かった。まだ夜明け前の
自分がどんな種類の小説が好きかと考えると、真っ先に思い付くのが高校で読んだ森鴎外の『舞姫』である。当時は教科書に載っていたらという理由で当時の現代文の授業の一環として読んだに過ぎなかったのだが、どことなくこの文学作品に心が惹かれる感覚はそれからも覚えていた。 一、東京でそれから時を経て大学生となり、アルバイトで千駄木を頻繁に訪れるようになったのは幸運であった。すぐ傍の団子坂には彼の旧居の跡地に建てられた森鷗外記念館があるからである。ある日ふと仕事終わりにそこへ寄ったのがきっ
ご覧いただきありがとうございます。大学生のRINZOです。 いよいよこのガーナ紀行シリーズも最終回ということで、今回はガーナでの活動を冷静に振り返ってみて反省していること、そして学んだことについて考えてみたいと思います。なお、現地での活動内容について詳しくお知りになりたい方は、過去の投稿をご覧ください。 一、反省していること 私が今回の活動を振り返る上で難しいと感じているのは、実際の渡航前にも感じていたように、何をもって成果とするのか、ということです。これまで活動の経緯を
ご覧いただきありがとうございます。大学生のRINZOです。 さて、今回の記事では農村での暮らしやサッカーの活動から気づいたことをそれぞれ振り返っていきたいと思います。 一、暮らしのなかで気づいたことまず気づいたのは、私たちが何気なく使っているプラスチックが地球環境に確実に深刻な悪影響を及ぼしているということです。現地に到着してすぐにわかったことですが、農村では大量のプラスチックが適切に処理されることなく写真のように山積みになっていたり、道のあちらこちらに落ちていたりしまし
ご覧いただきありがとうございます。大学生のRINZOです。 前回の記事に引き続き、今回は参加したプロジェクトについて、また現地で実際に行った活動やそれまでの経緯を中心に振り返っていきたいます。 一、どんなプロジェクトなのかさて、前回は学生団体AIESECが提供するガーナでのプロジェクトに参加することに決めたわけですが、まずはどんなプロジェクトなのか、簡単にご紹介したいと思います。 ガーナでは現地NGOの協力で田舎にある農村に受け入れてもらい、そこでは教育・農業・健康衛生
ご覧いただきありがとうございます。大学生のRINZOです。 時が経つのは早いもので、2019年の春に日本から遠く離れたガーナ共和国に飛び込んで活動していたのも、もう一年前のことになります。そんな当時を振り返るべく、私が行っていた活動についてこれからご紹介していきたいと思います。初回である今回は、私がそもそもガーナに渡航することに決めた経緯を振り返ります。 一、アフリカに行こうと思ったきっかけそもそもアフリカに行こうと思ったきっかけは何だったのか。この質問こそ人に一番よく聞