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マウント癖が解消された話
自信を持てるものが何もなかった時代
テストで100点でないからと怒られ(95点なら緩い怒られ方、90点なら怒鳴られる)、他の大人が褒めても「でもうちの子はこんなダメなところがあるから」と言われ…。
本当に子供の頃って、褒められる環境に身を置けていなくて、自分を肯定する要素を見つけられないまま育ってしまいました。
そのせいか、確実に褒めてくれる数少ないものにしがみつき、それを表に出してマウントを取ってしまったり、心の中で優越感を抱いて精神のバランスを取っていたように思います。
マウントが一気に瓦解した時
その癖が一番出てしまったのが、大学〜大学院生の時。
〝地元でいちばん頭がいい〟と言われる大学に浪人して入って、母の田舎で超褒められたり、同じカテゴリーの全国の大学の学生と、謎の連帯感を持ったり。
院生の時は第一種奨学金(無利子で減免制度あり)を勝ち取り、「親に反対されたけど奨学金もらったの」と言う始末。イタイですよね。
「私、階層が上の人なんだ」という謎のプライドが生まれておりました。
ただ、他の首都圏とか関西圏から来た人の中には「浪人したくなかったから滑り止めで受けた」という人もちらほらいたので、完全なるマウントまではいかなかったのが救いでした。
そんなマウントが完全に崩壊したのが、就職活動の時!!
箸にも棒にも引っかからなかった私に、就職エージェントが言った一言がこれ。
「あなたの学歴で採用する会社なんてありません。歳もくってるし、ましてや女でしょ。しかもあなたの分野(化学です)なんて男でも人がたくさん余ってるんだから」
自分が中卒よりもはるかに社会の底辺に落ちていたんだと知った瞬間でした。
大学名って意味がない。博士って人としての価値が底辺だと自ら示しているようなもの…。
その後、若年者向けハローワークのようなところて、良心的なエージェントと出会い、その方の勧めでアルバイトをはじめることになります。
ホテルの清掃やレストランでのアルバイトに応募して、「人が足りないので来てください」と言われた時には、
「こんな底辺の人間でも働ける場所があるなんて、すごくありがたい!」
と感動しました(笑)。
今ではありのままの自分を「まあいいんじゃない」と言えるように
マウントを取ってしまう。
自分のやった成果を周りに言わないと気が済まない。
この原因は、「幼い頃から自分自身を認められる環境になかったための、自己肯定感の低さ」にあると思います。
褒められるよりも、けなされることが多かった。
周りの子はこんなに大人たちに認めてもらっているのに、自分は欠点を言われるばかり。
きっと、自分自身がダメダメな人だからだ。
その心の傷が疼いて、「誰か私を認めてくれーー!」って叫んでいます。
私の場合はそれまで自分を保ってきたマウントの原因が崩壊するという荒療治で謙虚になれました。
結果、なぜか周りから褒めてもらえることが多くなって、今では「こんな自分でも、まあいいんじゃない?」と思えるようになっています。
何をやってもやらなくても、褒める人もいるし、けなす人もいる。
同じ自分でも、時と場合と環境によって、評価は180度変わるもんなんです。
だったら、「こうしたら気に入られるかも」と考えるよりも、自分の感覚を大事にして生きていけばいいんじゃないかな。