誰もそこまで考えてない

 自民党総裁選の前後で、私の家の周りを回って演説していった政党がふたつ。
 立憲民主党と、共産党でした。

 「消費税を5%にします!」
 「子育てしやすい社会を作ります!」

 なぜ今、そんな不可能かつ意味のない演説をしているんだろう?と疑問に思っていたら、総裁選後の総選挙での政権奪取を狙っていたのですね。
 しかし、演説の内容がとても空々しいです…。

 世界平和のために、とか、国民の健康のために、とか、すごく大きなスケールで言っている人がいるけれども、それらの言葉が心に響いてこないのは、なぜたろうか、とぼんやり考えました。

 政治家だって、一人一人はただの人間なのであって、普通の会社員と同じような心理で動いているのではないでしょうか。

 例えば、製薬会社の研究員だったら、国民の健康がどうのと言うより、目の前の製品開発が上手くいくかどうかの方が気がかりに違いなく、家庭で問題を抱えている事務職の人だったら、世界平和よりも間違いなく家庭の問題が頭の中を占めているはず。

 つまり、目の前の小さなことが満たされていないと、大きなことなんて本気で考えられないわけで、そこまでスケールの大きなことを考えられるほど目の前の物事が満ち満ちている人なんて、ほとんどいないだろうから、大きなことを唱える人たちに対して、「ふ〜ん、頑張ってね」という感想しか湧かないのでしょう。

 本気で周りの人たちのために何かをやろうとしている人なんて、ほとんどいないと考えたほうが正しいのかも。その前提があると、自分自身も目の前の問題を一番に考えていいんじゃない?と許可ができるのて、気が楽になります。

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