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「天職を見つけたい」と思っている人こそ、まずは適職を探すべき

若い頃の私は、天職を見つけたいっ!と息巻いて、というか、めちゃくちゃ必死になっていました。

学歴も大したスキルもなかったので、その場その場で深く考えずに、そこそこ給料のいい(学歴なしスキルなしにとっての)仕事を選んでいました。結果、なかなか続かなかったり、ストレスがたまったりして、金銭的にも落ち着かず。その上仕事も楽しくない。そんな日々が嫌で嫌で。時につらいこともあってもいい、でも"概ね毎日楽しく活き活きと働いている私"になりたかった。そのためには天職につかねば!と思っていたのです。

で、40代となった今では思うのです。天職なんかみつからなくても、適職さえあれば、穏やかに生きていける。むしろ、天職をみつけたかったら(というより見つけたいけど見つからない場合)、まっさきに適職を探すべきだ、と。

適職とはずばり、「それほどストレスがたまらず、ある程度自分の能力を活かせる仕事」でしょう。仕事内容だけでなく、自分にとって辛くない環境を選ぶことも大事です。

かつての私もそうでしたが、うまくいってない人というのは、どうも、一発逆転を狙いがちというか、「コレだ!」という自分にぴったりな素敵な仕事さえ見つかれば充実した日々が送れるはず、と思ってしまいがちです。

「看護師になりたい」「保育士なりたい」など、なり方がわかっている仕事を希望する場合はもちろんそれを目指せばいいのですが、具体的にやりたいことがわからないのに、天職を目指すのは、はっきり言って「無理ゲー」なんですね。ほんとに「無理ゲー」。

だから、天職を見つけるという「無理ゲー」に挑戦しようと思っている人こそ、まずは適職につくべきなんです。

だいたい「天職を見つけたい!」と焦っているときというのは、今の仕事に不満やストレスがあるときでしょう。言ってみればマイナスの状態です。そこから天職を見つけることはほぼ無理でしょう。だから、まずは適職につきましょう。100%満足できなくていい。80%くらいの満足度でもいいので、細く長く続けられる仕事を見つける。

大きなストレスがなく、時間とお金の不安から解放されて、「そこそこ幸せじゃん」という状態を作ることが大事。マイナスな状態から0の状態を作る感じです。

そこからゆっくり自己表現するなり勉強するなり副業するなり、やりたいことを追求すればいい。若い頃はよくわかっていませんでしたが、生活が安定しそれができるだけで、大変幸せなことなんですよね。別に人からうらやましがられるような仕事や肩書きがなくても。

天職なんてなくても没頭できる趣味があれば幸せな人もいるし、結婚や主婦業が向いてる人もいるし、子育てが生きがいになる人だっています。誰もが職業としての天職ににつく必要なんて全然ないです。

私も前述したように天職をさがしづづけて失敗した勢なので、20代30代から、細く長く続けられる仕事で満足しコツコツ勉強していればなーと今となっては思います。天職と思える職業探しに使った労力がもったいなかった。多くの人は、目の前のことを積み重ねていくことで道を開いていくのです。若い頃から腰を据えて働ける仕事しながら、もっとその時その時を大事に生きていればなあ〜と思います。焦ってあれこれやるより、コツコツ勉強していればよかったなあと。

とはいえ、なんだかんだいって今は幸せですがね。


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