子育てに一生懸命になりすぎて辛かった時に、心療内科に通ったら心が軽くなった話。その1。
親が、子供のために頑張って見本を見せなきゃ!とか、子供のためにお手本にならなくちゃ!とか。そう思っている親御さんは少なくはないはず。
私にはそんな時期がありました。3人をシングルで育てていかなきゃならないことになった頃です。
子供の発達センターに行ったとき『母子家庭だからきっとこんなことになっちゃったんでしょうねえ』とか、子供が泣いているその部分だけを見て児童相談所に通報されたり、『土曜日まで働いて子供がかわいそうよね。』とか。
そういった私の周りで騒いでることが多くありすぎて、なんか、もしかしたら、もっと頑張らなきゃ周りから認めてもらえないのかも!って思い始めました。世間の目がとても冷たかったことを覚えています。
生きづらいなぁと思いながら、でも、頑張らないといけないのかもしれない!
今まで怒ることをしてこなかったのに(淡々と注意する方針でした)感情にまかせて怒ることを始めました。これが、頑張ることと勘違いしていたんだなと今ならわかるけど、当時は周りからの声にいっぱいいっぱいになって、周りから言われないようにしようということを頑張っていました。
もちろん、当たり前のように子供は言うことなんて聞いてくれないし、今まで怒ることをしてこなかったから子供たちもびっくりしていました。
時には発狂して私自身が嗚咽しながら泣きわめくこともありました。『あーもう!こんなに頑張ってるのになんで言うこと聞いてくれないの!?』って。子供が言うことを聞かないと何かを言われてしまうという周りからの圧がとても恐かったからです。
それでも頑張らなきゃいけない!って、どんどん自分を追い込みました。私はいつもピリピリ。子供たちは私のピリピリ感をちゃんと受け取っていたんですね。
子供たちはどんどん萎縮してきちゃって、その反動で保育園や学校では悪さをし始めちゃって、先生から注意を受けてまた私は『なんで言うこと聞かないの!?』って家で怒鳴り散らかす。この負のループが起きてることにも気が付かなかったです。
なので、私は心療内科にカウンセリングを受けに行きました。このままじゃいけないと思い、藁にもすがる思いでした。
『なんで私はこんなに真面目に頑張ってるのに子供は言うことを聞いてくれないのでしょうか?』
私は、この答えが欲しかった。
『お母さんが真面目に頑張りすぎてるからです。子供は親をよく見てます。親が頑張れば頑張るほど子供も頑張ります。そうするとお互い窮屈になりますし、良いことなんてありませんよ(笑)』
なんで笑ってるの?こっちは真面目に質問してるのに!と内心強く思いました。
以下対談風。(なんとなく覚えてる感じで書いてます)
私『真面目に頑張らないと周りから色々言われてしまうんです。私が出来ない親だから。』
カウンセラーさん(以下カ)『出来ない親の方が良いかもしれませんよ。すきがあって。子供たち手伝ってくれますよ。』
私『え?なんでですか?ちゃんと真面目に完璧に頑張れば、その姿を子供たちに見せていけば、子供のためになるんじゃないんですか?』
カ『お子さんから見たら、お母さんは絶対的存在ですが人間です。完璧な人間なんていませんよ。』
私『でも、完璧にやらないと恐い。周りからずっと見られてるみたいで。あの親は子育てちゃんとやってないっていう風に思われちゃうのが嫌なんです。』
カ『完璧に物事をこなすお母さんはかっこいいかもしれないけど、、。あ、まみおさんのお母さんはどんな人なんですか?』
私『ぬけてておっちょこちょいで怒らなくてほわほわしていて一生懸命な人です。』
カ『子供の頃お母さんと一緒にいてどうでした?』
私『何してもOKって思ってました。この人は私が何をしても怒らずにいてくれました。一緒にいて楽チンというか・・』
カ『そんなもんですよ。お母さんって』
私『え?』
カ『まみおさん力を入れすぎなんですよきっと。あなたのお母さんみたいに、ぬけてておっちょこちょいってくらいが可愛いんじゃないですかね?』
私『え?』
カ『完璧なお母さんだと近寄りがたいけど、ぬけてておっちょこちょいなら面白くて可愛くて、一緒にいたいし手伝いたいってなる気がしませんか?』
私『そうかも・・。』
カ『真面目に頑張ってきたんだから、少しゆるっとしてみるのも良いかもしれませんよ。』
私『私に出来るのかな。』
カ『出来なくていいんですよ。出来なくて当たり前。子供も言うこと聞かなくて当たり前なんですよ。』
私『そんなもんなんですか?』
カ『はい。そんなもんだと思いますよ。きっと、まみおさんのお母さんは、まぁいっかって思っていたのかもしれませんよ?』
私『まぁいっかって?』
カ『はい。まみおさんに、ぬけてたりおっちょこちょいって思われてるってことは、お母さんは子育てを完璧に頑張るとは思っていなかったんじゃないのかなぁと。』
私『はぁ。なるほど。』
カ『ほどほどに手を抜いて、気持ちに余裕をもっていたのかなぁと。そんな印象を受けました。』
私『私は余裕なんてないかも。』
カ『頑張りすぎると余裕がなくなりますよ。もう頑張ってるのだから、頑張るのをやめてみませんか?』
私『でも、頑張らないと・・。』
カ『頑張ってきてもう疲れたって思ったからココに来たんだと思うんです。だから、力を抜いてみましょうよ。もう頑張らなくていいんですよ。頑張ったんだから。休みましょう。』
多分、こんな会話がきっかけで、少しずつだけど頑張らないことを意識するようになりました。
最初の頃は、頑張らないことを頑張るって意識してしまったので、頑張らないでいることが難しかったけど、これって少しずつ出来るようになるんですよね。
次回は、このことについて書いてみようと思います。